プレノウ湾の氷山
© Aurora Photos
探検

美しい氷山 ベスト10

様々な形と大きさで人を魅了する氷山は自然が生み出す芸術作品だ。
Written by Josh Sampiero
読み終わるまで:3分Published on
いずれ消えてなくなる運命にある氷山は一生そのままの姿を保ってもらいたいと願いたくなるような美しい姿をしているが、この無常が氷山の魅力のひとつなのだろう。海に落ちた氷河などから生まれる氷山の平均的な大きさは15階建てビル相当もあり、一番大きなものの高さは約170mにもなる。
毎年1万から1万5000個の氷山が生まれているが、温暖化によりその数は年々増え続けている。地球には嬉しくない話だが、少なくとも氷山の増加は以下に紹介するような美しい写真のシャッターチャンスを増やしてくれている。
白と黒

白と黒

© Getty Images / Hemis.fr RM

ヨークルスアゥルロゥン(アイスランド)

アイスランド・ヨークルスアゥルロゥン氷河に位置するこの氷山のスムースなカーブはまるで白黒の猫のような美しさだ。この黒色の部分はクリオコナイトと呼ばれており、バクテリアや鉱物質の粒子、そして石炭のすすなどで形成されている。
夕暮れのテーブルトップ型氷山

夕暮れのテーブルトップ型氷山

© Getty Images / Johner RF

テーブルトップ型氷山(場所不明)

氷山にはブロック型、ドーム型、U字型、ピラミッド型、塔型、平板型の6種類が存在する。この平板型、またはテーブルトップ型は南極で良く見られる形だ。
嵐の中でそびえる氷山

嵐の中でそびえる氷山

© Mike Hill

氷島(南極付近)

南極の氷山は非常に大きく、時として氷島と呼ばれることもある。サイズが大きいため北極の氷山よりも寿命が長く、3年以上解けずに残っていることもある。
グリーンランドの氷山

グリーンランドの氷山

© Getty Images / Minden Pictures RM

塔型氷山(グリーンランド)

この氷山はグリーンランドの氷河から生まれたものだ。天候の影響でこのような不思議な形となった。尚、グリーンランドの氷山はバミューダまで流れ着くこともある。
ウェッデル海のアイスバーグ・アレー

ウェッデル海のアイスバーグ・アレー

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ウェッデル海(南極)

南極は世界で最も数多くの氷山が生まれるエリアで、全世界の約93%の氷山が南極から生まれている。南極で作られた氷山の中には全長80kmに及ぶ巨大なものもある。南極の氷がすべてひと晩で解ければ、海面が60m上昇するため、地球上の多くの都市でボートが必要になる。
プレノウ湾の氷山

プレノウ湾の氷山

© Aurora Photos

プレノウ湾(南極)

南極・プレノウ湾に浮かぶこの氷山はまさに「氷山の一角」にふさわしく、海面に顔を出しているのは全体の10分の1に過ぎない。
ヨークルスアゥルロゥン

ヨークルスアゥルロゥン

© Aurora Photos

小氷山(アイスランド)

この小型車のような大きさの氷山は正式には「小氷山」と呼ばれる。この氷山はアイスランドの黒砂の浜辺に打ち上げられたものだ。グリーンランドから北大西洋を経由してアイスバーグ・アレー(Iceberg Alley:氷山通り)と呼ばれる氷山がひしめく一帯を抜け、北大西洋のアイスランドまで辿り着いた。通常は氷山が約2960km移動するには2、3年かかると言われている。
ペンギンと青い氷山

ペンギンと青い氷山

© Aurora Photos

ペンギンのいる氷山(南極)

写真のヒゲペンギンは海中に潜む獰猛な肉食獣を逃れるためにこの美しい青色の氷山に集まった。 尚、この美しい青色は、酸素と海水が赤と緑の光を遮り、青の光だけを通過させることで生まれる現象だ。
サウスジョージア島

サウスジョージア島

© Aurora Photos

サウスジョージア島

この柱のような氷山は南極で生まれ、サウスジョージア島に流れ着いた。サウスジョージア島周辺は巨大な氷山が通過することで知られており、2012年には長さ45km、幅27kmの氷山が通過した。
グリーンランド

グリーンランド

© Jay Dickman / National Geographic Creative

デービス海峡

グリーンランド・ラブラドル海のデービス海峡は氷山が数多く通過する海域として知られている。このU字型の氷山はまるで 料金所のような佇まいで海峡を通る船を歓迎している。
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