氷の洞窟は異世界のようだ。冷気に触れながら氷柱を見上げると、まるで時が止まってしまったかのような感覚に陥ってしまう。
氷穴や氷洞は日本を含めて世界各地にあるが、あまり知られていないものもある。毛糸の帽子を被って未知なる氷の世界を探検しよう。
01
世界最大の山岳氷河
- 場所:アレッチ氷河(スイス)
- 特徴:世界最大の山岳氷河
- オススメ指数:7(プロフェッショナル向け)
アレッチ氷河のこの氷洞は全長23kmを誇り、その面積は120㎢に及ぶ。下の写真はプロの洞窟探検家が深さ30mもの氷穴を探検している様子を収めたものだ。
02
世界最大の人工氷洞
- 場所:ラング氷河(アイスランド)
- 特徴:人工氷洞
- オススメ指数:8(人工のためアドベンチャー要素は少ないが観光地としては素晴らしい)
ヨーロッパで2番目に大きな氷河として知られるラング氷河の高地にこの氷洞は位置しており、ラング氷河を内側から楽しんでもらうことを目的に作られた。
氷塊を削って作られた風穴や氷室を巡れるようになっているこの氷洞には、物好きなカップルのために結婚式場として使用できる氷室も用意されている。
03
世界で最も高い位置にある観光用氷洞
- 場所:アイスコーゲルホーレ(オーストリア)
- 特徴:世界で最も高い位置にある観光用氷洞
- オススメ指数:8(非常に魅力的)
世界最大の氷洞はオーストリアのアイスリーゼンヴェルトにある。今回紹介するアイスコーゲルホーレはその近くにあるのだが、アイスリーゼンヴェルトよりも知名度が低い。
アイスコーゲルホーレは世界で最も標高が高い観光用氷洞と言われており、アイスコーゲル山腹の標高2,100mに位置している。山の標高としてはそこまで高くないのだが、この氷洞まで辿り着くには片道12時間の登山を要し、下山にも12時間を要する。
04
氷のトンネル
- 場所:フルカ峠(スイス)
- 特徴:山岳の峠道
- オススメ指数:7(映画ファンなら必ず訪れたい)
この氷のトンネルは標高2,429mを誇るフルカ峠の一部だ。どこかで見覚えのある風景だと思った人は正しい。この場所は映画『007 ゴールドフィンガー』のロケ地として使用された。
05
世界遺産の氷穴
- 場所:スロバキア
- 特徴:ユネスコ世界遺産
- オススメ指数:6(見事な氷洞だが長距離ハイクが必要)
ドブシンスカ洞窟は世界最大・最長ではないが、2000年にユネスコの世界遺産に登録されている。この洞窟はそのほとんどの部分が万年氷で覆われており、地質学的にも非常に重要な場所だ。
また、この洞窟はヨーロッパで初めて電気照明が設置されたことでも知られている。
06
アイスクライミング必須の氷洞
- 場所:カナダ
- 特徴:超巨大な万年氷の空間
- オススメ指数:10(アイスクライミングの心得が必要)
この洞窟を探検するには多くの危険を覚悟しなければならない。スパイク底の登山靴はもちろん、アイスクライミングの経験と知識が必須だ。
洞窟の内部には巨大な万年氷が張り付いているが、ひとたび手足を滑らせてしまえば奈落の底へと真っ逆さまに落ちてしまう。洞窟の内部は音の反響も凄まじく、会話さえ困難だ。
07
氷柱群がそびえる洞窟
- 場所:スペリオル湖(米国ウィスコンシン州)
- 特徴:美しくもユニークな風景
- オススメ指数:8(まさしく壮観)
壮大なスペリオル湖に浮かぶアポストル島にあるこの洞窟は夏も印象的だが、冬になれば内部が氷柱で埋め尽くされるため、素晴らしい氷の世界を提供してくれる。
季節ごとはもちろん、毎年その姿を変えるのがこの洞窟最大の魅力だ。冬は湖面が凍結するので、この針のように鋭い氷柱まで簡単にアクセスできる。
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