犬が脇目もふらずに土を掘り返しているのを見たことがある人はいるだろうか? 彼らは一体何を探しているのだろう? 犬が探しているのは埋められた骨なのかも知れないが、人類は「地中には更なる謎がある」という結論に達し、以来地球の内部を探り続けてきた。
地中探索には魅力的な側面がある。真っ暗闇に囲まれる時もあるが、地中だからこそ体験できる魔法のような素晴らしい光景に遭遇する時もあるからだ。火山の中から、氷に埋まった湖の底まで、今回は地球最深部をいくつか紹介する。
01
1:洞窟探検(写真上)
場所:ジョージア
深さ:2197m
難易度:9
ジョージアのアラビカ山地にあるクルベラ洞窟は現在地球上で最も深い場所として知られており、この洞窟の最深部に挑みたいと願う探検家たちを惹きつけ続けている。現在の最深地点は2197mで、2012年にウクライナ人探検家ゲナディ・サモキンが記録した。
02
2:深海探検
場所:マリアナ海峡
深さ:10848m
難易度:10
海の最深部、マリアナ海溝への初探索は、1960年1月にドン・ウォルシュとジャック・ピカードがバスチカーフ「トリエステ」に乗って行った。また、2012年には映画監督ジェームズ・キャメロンも探索を行った。1人乗りの潜水艦ディープシーチャレンジャーに乗ったキャメロンは、科学的発見の重要性のプロモーションのために全行程を撮影した。
03
3:休火山の内部
場所:アイスランド
深さ:213m
難易度:5
この休火山は内側からしか探検できないが、心配する必要はない。最後に爆発したのは4000年前で、現在も火山活動の兆候はない。スリーヌカギーガル火山の探検は簡単だ。エレベーターで下がれば、美しい色彩の内部を楽しむことができる。
04
4:人工最深地点
場所:南アフリカ
深さ:4000m
難易度:6
南アフリカのムポネン金鉱山は、地下4kmの深さがあり、最下部までは1時間以上かかる。ここは地球最深の人口の穴であり、現在も採掘が行われている。地下深くまで行くと、岩の温度は60度に上がり、湿度も95%に達する。
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5:最深の湖
場所:シベリア南東部
深さ:1637m
難易度:8
バイカル湖は観光地ではない。なぜならシベリアの僻地に位置しているからだ。2013年にソチ五輪の聖火がダイバーたちによってこの湖の底へと運ばれた。尚、プーチン大統領も小型潜水艦でここを訪れている。
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6:最低標高地点
場所:西南極
深さ:海抜マイナス8383m
難易度:10
ベントリー氷河底地溝は水に覆われていない場所としては最も標高が低いのだが、実際は分厚い氷が蓋をしている。グランド・キャニオンより傾斜がきついこの谷は、エルスワース氷河底高地を研究中の科学者グループが衛星と氷を透過するレーダーを使用して発見した。
07
7:スキューバダイビング最深地点
場所:エジプト・紅海
深さ:332m
難易度:9
スキューバダイビングの最深地点は、2014年9月にアハメッド・ガブルによって記録された。紅海で332m潜ったガブルは、それまでの記録を14m更新した。
08
8:クライミング最深地点
場所:オマーン
深さ:337m
難易度:9
マジリス・アル・ジンは世界最深の洞窟のひとつだが、ここが有名な理由は、底に辿り着くには160mのラペリングしか手段がないからだ(ちなみに2007年にフェリックス・バウムガルトナーがベースジャンプで下降した)。クリス・シャーマとステファン・グロワツはここをラペリングで下降し、その後クライミングで外へ戻った。このクライミングは世界最大の未踏ルーフ/ルートの初登として記録された。