Lamborghini screenshot from Assetto Corsa Competizione.
© Kunos Simulazioni
ゲーム

『Assetto Corsa Competizione』:ビギナーズガイド

リアリズムを徹底追求している『Assetto Corsa』シリーズ最新作をマスターするための近道は存在しない。アドバイスを参考にしながらじっくり取り組もう。
Written by John Robertson
読み終わるまで:7分公開日:
レーシングシミュレーションの中で、『Assetto Corsa』シリーズほどシリアスなタイトルは少ないが、シリーズ最新作『Assetto Corsa Competizione』でもその “リアリズムの徹底追求” は継続されている。
『Assetto Corsa Competizione』は、マスターするためには規律・献身・強い意志が求められる非常にシビアなゲームで、ベストを尽くさなければ、バリアに突っ込む派手なクラッシュか、泣きたくなるほど遅いラップタイムを繰り返すことになる。
しかし、逆を言えば、『Assetto Corsa Competizione』はベストを尽くせば結果が出せるゲームでもある。そこで今回は最新作のマシンを手なずけてリーダーボードの上位に入るためのヒントをリストアップした。よく読んでからレーストラックに出よう。

ブレーキ温度のオプションをオフにする

『Assetto Corsa Competizione』には、レース前に設定できるリアリズム(Realism)メニュー内にブレーキ温度(Brake Temperature)をシミュレートするかどうかを決められるオプションが用意されている。ゲームに慣れるまではこのオプションをオフに設定しておこう。
このオプションをオフに設定すると、ブレーキが常に万全の状態で効くようになるので、ブレーキを正常に動作させるために温度を高める作業に追われたり、温度を高めすぎてブレーキ効率を下げてしまう心配に悩まされたりすることがなくなる。
『Assetto Corsa Competizione』には、ブレーキの温度を適正に保ってコーナーの外へ弾き飛ばされないようにすること以外にも、ハンドリング特性やレーストラックのレイアウト、タイヤのグリップレートなど、学ばなければならない部分が無数に存在する。
このような部分をひとつずつ学んでいくのを面倒に感じる人もいるかもしれないが、ゆっくりと着実に学んでいくことがラップタイムの短縮に繋がる。そのため、最初はできる限りシンプルな設定から始めよう。
何がどのようにドライビングに影響しているのかを理解できているほど、優れたドライバーになれるのだ。

アウト・イン・アウトを徹底する

優れたラップタイムを記録したいなら、ベストレーシングラインをなぞらなければならない。
そして、ベストレーシングラインをなぞるためには、ストレートを全開で飛ばし、コーナー直前で急にスピードダウンして、コーナーをガクガクと旋回するのではなく、コーナーをスムーズに旋回する必要がある。
『Assetto Corsa Competizione』はタイヤのグリップやサスペンションなどが他のシミュレーションタイトルよりもリアルなので、ホイールを雑に動かさないようにすることが何よりも重要なのだ。
コーナーで理想のラインを描くための黄金律が、コーナーのアウト側から進入し、コーナーのエイペックスを目指してインに入り、そこから丁寧にコーナーのアウト側へ抜けていくテクニック、「アウト・イン・アウト」だ。
自分がドライブしたい全てのマシン、そして自分が走りたい全てのレーシングトラックで、通常の半分のスピードで「アウト・イン・アウト」を練習してみよう。
低速走行ならスムーズなラインが維持できる上に、全てのコーナーの特徴を理解する助けになる。そのあとで、ライバルマシンと一緒に走り、スキルをさらに磨いていこう。

リアウイングを活用する

マシンのセットアップメニュー内の空力(Aerodynamics)セクションでは、車高(Height)リアウイング(Rear Wing)が調整できる。リアウイングは0~20の範囲内で自由に調整できるようになっており、大きい数字の方がマシン後部のダウンフォースが大きくなる。
大きい数字に設定すれば、高速でのマシンの安定性が増すので、『Assetto Corsa Competizione』に収録されている中で最もアグレッシブでパワフルなマシンでもコントロールできるようになる。
リアウイングのダウンフォースを大きくすると、高速時にアンダーステアが出やすくなり、高速コーナーでのパフォーマンスが低下するというデメリットがあるが、まずはマシンをコントロールした状態でレーストラックを走る練習を重ねよう。
高速コーナーでは早めにブレーキングしながらやや遅めのスピードで旋回するようにして、慣れてきたらリアウイングのダウンフォース値を下げていこう。
ディテールを徹底的に追求している『Assetto Corsa Competizione』

ディテールを徹底的に追求している『Assetto Corsa Competizione』

© Kunos Simulazioni

トラクションコントロールは徐々にオフにする

マシンのセットアップメニューに電子系(Electronics)のセクションがあり、その中でトラクションコントロール(Traction Control / TC)のアシストレベルが設定できるようになっている。
トラクションコントロールはホイールスピンを防ぐためのシステムで、コーナー出口での加速時にグリップを得る(そしてタイムを短縮する)のに非常に有用だ。レーシングの世界では、コーナー出口でグリップを失って、そのままコースアウトというのは珍しくない。
しかし、トラクションコントロールにはホイールに伝わるパワーを低減させるというデメリットがあるので、頼りすぎれば逆にタイムが遅くなってしまう可能性がある。しかも、大幅に遅れてしまう可能性もあるので、トラクションコントロールは要注意だ。
とはいえ、トラクションコントロールを完全にオフにした状態でゲームを始めるのはグッドアイディアとは言えない。なぜなら、難度が急激に高まり、こちらのやる気を削ぐからだ。
そうではなく、まずは自分が快適だと感じるレベルからスタートして、数時間 / 数日おきにレベルを下げていこう。
オフにできる頃には、トラクションコントロール全体と、ドライビングスキルに合わせてトラクションコントロールのレベルを設定することが非常に重要だということが理解できているはずだ。

進捗を記録しておく

日々の進捗を記録しておこう。ラップタイムを細かく記録しておくことはモチベーションの維持に役立つ。マシンによってパフォーマンスにどのような違いが出ているのかを理解するのにも便利だ。
色々なマシンでドライビングし、結果を記録していけば、特定のマシンが自分のドライビングスタイルに合っていることが分かってくるだろう。『Assetto Corsa Competizione』のような本格的なシミュレーションタイトルでの真剣勝負を考えているなら、客観的な判断材料になる記録は非常に重要だ。
各ラップで使用したマシンセッティングについてのメモも残せるならさらに良い。リアウイングのバランスやトラクションコントロールのレベル変更がパフォーマンスにどのような影響を与えているのかが理解できるようになる。
マシンセッティングのメモと一緒にラップタイムを並べていけば、たとえば、トラクションコントロールのレベルをひとつ変えるとタイムがどう変わるのか、自分がトラクションコントロールをオフにできるレベルに達しているのかどうかなどが明確に分かるようになる。
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