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バスケットボール
バスケットボール:上達に不可欠な基本スキル 7選
優れたバスケットボール選手を目指すには、ハードワークと規律、そして計り知れないトレーニング量が必要だ。全プレイヤーが習得すべき7つの基本スキルを紹介しよう。
プロバスケットボール選手のプレーを見ていると、彼らは信じられないような妙技をいとも簡単そうにやってのける。しかし、このような卓越したパフォーマンスは、長年のハードワークでスキルを最高レベルまで磨き上げたからこそ可能なのだ。
プロ選手のようにプレーし、【Red Bull Half Court】をはじめとする3x3イベントへのエントリーを目指す人のために、プレーをネクストレベルに引き上げる7つの基本スキルを紹介する。
一流のバスケットボール選手になるためには、オフェンスとディフェンスの両面を高めていく必要がある。レブロン・ジェームズやマイケル・ジョーダンなどのレジェンドたちはその優れた得点能力で知られているが、彼らは鉄壁のようなディフェンス能力も発揮してきた。
選手として上達を目指すのなら、オフェンス / ディフェンスの両スキルに力を注ぎ、そのどちらでもスキルを発揮できるよう自分の才能を高めていくことが重要だ。
7つの基本スキル
ポジションによって求められるスキルは異なるが、どのポジションでも “バスケットボールの基本” は同じだ。すべての基本スキルを高めていけば、対戦相手を上回り、チームを勝利へ導けるようになっていく。すべての “バスケットマン” が取り組み続けるべき7つの基本スキルを紹介していこう。
01
ドリブル
セットオフェンスを切り崩すときも、速攻を仕掛けるときも、強力なボールハンドリングスキルは恩恵をもたらしてくれる。クロスオーバーやビハインド・ザ・バック、スピンドリブルなどのムーブを習得しておけば、ディフェンスは動きを読みにくくなる。優れたドリブルスキルが備わっていれば、相手をかわすのも容易になる。
“ピストル” の愛称で知られたピート・マラビッチは縦横無尽なドリブルで広く知られ、その熟練したドリブルは観客を楽しませると同時にコート上の相手を出し抜く実践的なムーブとしても役立った。
3x3のレジェンドとして知られるマイケル・ヒックスは、左右両手のドリブルテクニックを1日30分練習し、スルー・ザ・レッグやビハインド・ザ・バックなどの反復練習に取り組むことを薦めている。ヒックスは次のように語る。
「1年間毎日欠かさずドリブルを練習すれば、思い通りのドリブルができるようになることを約束します」
利き手ではない方の手を使うドリブルを練習し、左右どちらでもドリブルできるようになれば、ディフェンスにとってますます厄介な存在になれるだろう。
02
シュート
結局のところ、バスケットボールは得点がすべての競技で、シューター不在のチームはそれ以外の部分がいかに優れていても苦戦することになる。
現代のバスケットボールでは、ミドルレンジのシュートよりもリング下のシュートやロングシュートが重視される傾向にあり、身長の高い選手でもロングシュート能力を備えていることが求められる。
シュートの基本練習に加え、激しいディフェンスに直面しても得点を狙えるフックやフェイダウェイシュートなどの反復練習も重ねておくべきだろう。
“Lethal Shooter / リーサル・シューター” の愛称で知られるプロバスケットボールシューティングコーチ、クリス・マシューズは基礎となるフォームを身につけ、どのようなタイプのシュートでも一貫して正しいフォームを保つべきだと考えている。マシューズは次のように語っている。
「毎日欠かさずシュート練習を行うようにしてください。なぜなら、毎日の練習によってマッスルメモリーが構築されていくからです」
03
パス
チームメイトに感謝される選手になりたいのなら、パス能力の向上が必要不可欠だ。パスコースを見出して、相手の隙をついたパスを通せば、攻撃のチャンスは大幅に広がる。そして有り難いことに、パス練習は壁とボールがあればできる。バリエーションを広げるために、様々なタイプのパスを織り交ぜながら練習しよう。
04
リバウンド
リバウンドを制圧できる選手は、ほとんどその才能だけで強力なキャリアを築くことができる。ジャンプしてボールをボードで連続ティップ(指先でボールを弾くこと)する練習をすれば、高い位置でボールに手が届くようになり、リバウンドからシュートへスピーディに移行できるようになる。
05
ディフェンス
オフェンスは派手で見栄えが良いかもしれないが、ディフェンスも重要だ。素早く手を出して相手のドリブルからスティールしたり、リング下で存在感を発揮して相手の勢いを食い止めたりできるようになれば、相手側の脅威になる。ディフェンスのスキルが十分なら、すぐに形勢を逆転して速攻を仕掛けられるようになるだろう。
06
フットワーク
鋭いダッシュは常に有益な能力だが、バスケットボールは他のスポーツに比べて素早い横方向の動きを必要とする点が特殊だ。ウインドスプリント(全力の8割程度での短距離ダッシュ)にサイドシャッフルを組み合わせれば、ディフェンス時に相手をマークし続けるために必要な横方向の動きを高める手助けになるはずだ。
07
ジャンプ
バスケットボールでは高いジャンプ力が決定的な意味を持ち、ジャンプ力の向上はオフェンス / ディフェンス両面で役立つ。スクワットやカーフプレスなどのエクササイズで脚のストレングスを高めていこう。特に、スクワットはジャンプ時に相手を上回るのに必要な爆発力を鍛える助けになる。
08
【Red Bull Half Court】などの3x3イベントに参加する
【Red Bull Half Court】をはじめとする3x3トーナメントには、これまで解説してきた基本スキルを試せるユニークな環境が用意されている。ポーランド代表として様々な国際大会で活躍してきたマイケル・ヒックスは、ベオグラードで開催された【Red Bull Half Court 2023 World Final】で次のように語った。
「【Red Bull Half Court】のような3x3イベントは基本スキルのトレーニングに最適です。調子を整えられますし、良い意味での競争もあります。雰囲気も楽しく、上手い選手が揃っています。常に集中して、フレッシュな状態を保つ必要があります」
「3x3が特別なのは、ショットクロック(オフェンス側がシュートを打たなければならない制限時間)が5人制と完全に異なる点です。ですので、試合のペースがとても早いのです」と語るのは、女子バスケシーンのライジングスター、ナディーン・セラウィだ。選手たちはリアクションやアジリティ、意思決定能力を高めて3x3の目まぐるしいペースに適応する必要がある。
09
バスケットボールのスキルを高める方法
バスケットボールの上達方法を本気で学びたいなら、“まだ十分ではない領域” のスキル向上に徹するべきだ。反復練習は重要で、見過ごされるべきではないが、そのハードワークに相応しい恩恵を得るためには、反復練習をしていないときにも正しい行動を取ることが重要になる。バスケットコート外での入念なトレーニングとコート内での練習を組み合わせることで、最大の成長が得られるのだ。
ヘルシーな食事を心がける:“食事が十分でなければ良い仕事はできない” という諺は、バスケットボールチームにも当てはまる。栄養豊富な食事は試合中に100%の実力を発揮するために不可欠だ。クリーンな食事はベストパフォーマンスを可能にし、磨き上げてきたスキルをより効果的に発揮できるようになる。
心肺機能を高める:スキルが上達するほど、出場時間が長くなっていくはずだ。結果、長時間のプレーについていけるよう心臓血管系を鍛える必要が生まれる。心肺機能が試合についていけなければ、必死に高めてきたはずのスキルを活かせなくなってしまう。
具体的な目標を設定する:バスケットボールのスキルを上達させる効果的な方法のひとつは、自分の弱点を特定し、それを改善するための数値化可能な目標を設定することだ。定量化できる基準を用意すれば進捗が記録できるので、伸び悩んだときにトレーニングの微調整ができるようになる。
スモールサイドゲームをプレーする:コート上にどれほどのタレントが揃っていようと、ボールは1個しかない。したがって、オフェンスとディフェンスの回数を増やすには、両チームの人数を減らせば良い。【Red Bull Half Court】のような3x3トーナメントは組織的なチームプレーとピックアップゲームの要素を組み合わせることでエキサイティングなプレーを生み出している。コート上には味方が2人しかいないため、5人制よりもオンザボールの回数がはるかに増える。
53分
人生とバスケ:リーサルシューターの躍進
バスケットボール界で最も注目される人物、クリス・マシューズ(別名リーサル・シューター)。彼の活躍の裏側に迫った映像作品。
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