Gaming
『TEKKEN 8』と『ストリートファイター6』は、1対1の対戦格闘技ゲームとしては異なる視点を備えているが、相違点よりも共通点の方が多い。
今回はそのような相違点と共通点に光を当てながら、『TEKKEN』シリーズと『ストリートファイター』シリーズをもう少し詳しく見ていこう。
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3D / 2D
『TEKKEN』シリーズと『ストリートファイター』シリーズの大きな違いは、格闘に対するアプローチだ。たとえば、最新作『TEKKEN 8』は3D対戦格闘ゲームで、『ストリートファイター6』は2D対戦格闘ゲームだ。
3D対戦格闘ゲームは、2D対戦格闘ゲームよりも軸がひとつ多いため、攻撃・防御に新しい選択肢が生まれる。たとえば、防御するのが難しいと思える強攻撃をサイドステップで回避して、攻撃に転じることができる。
だからと言って、『TEKKEN 8』の方が『ストリートファイター6』よりも学ぶのが難しいわけではない。
コンボや連続攻撃を見ていくと、『TEKKEN 8』はキャラクターごとに膨大な数の技が用意されているが、基本的に出し方は簡単だ。一方、『ストリートファイター6』のコンボシステムは短時間での複雑な入力が必要で、しかも精確に入力しなければ出せないようになっている。ひとつでも間違ったボタンを押してしまえば、ラウンドを手にできたコンボが失敗に終わり、反撃のチャンスを相手に与えてしまう。
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キャラクター
『TEKKEN 8』には、シリーズ常連の三島一八、ニーナ・ウィリアムズ、吉光などを含む32人のプレイアブルキャラクターが収録されている。
また、三島家と関わりを持つ麗奈やフランス人俳優ヴァンサン・カッセルがCVを務めるスーパースパイ、ヴィクター・シュヴァリエなどの新キャラクターも追加されている。
『ストリートファイター6』の初期キャラクターは『TEKKEN 8』よりも少ない18人だが、開発チームはすべてのキャラクターに個性が備わるようにしている。シリーズ黎明期では、リュウやケンのようなキャラクターたちは似ていたが、今作では彼らのスタイルは大きく異なっている。
『ストリートファイター6』では、酔拳のジェイミーや闘士マリーザなどの新キャラクターが6人追加されている。
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初心者対策
『TEKKEN 8』は3Dゆえに選択肢が多く複雑に見えるが、初心者でも驚くほど簡単にプレイできる。奥深いシステムが用意されている一方、操作はシンプルで、少し学ぶだけですぐに楽しめるようになっている。
『ストリートファイター6』も同じで、シンプルにまとめられいて核となるシステムを速やかに理解できる。結果、ガチャ押ししているプレイヤーとトレーニングモードで時間を費やしてきたプレイヤーの違いを簡単に見分けることができる。
有り難いことに、両作品にはすぐにプレイを楽しみたい初心者のために学習プロセスを省略してシンプルにまとめられた操作モードが用意されている。
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シングルプレイヤー用コンテンツ
どちらの作品もベテランプレイヤーたちのために強力なオンライン機能を備えているが、シングルプレイヤー用コンテンツも大量に用意されている。
『TEKKEN 8』は、美しくレンダリングされたカットシーンが豊富に盛り込まれているストーリーモードに加えて、“アーケードクエスト” も用意されている。このモードでは、初心者プレイヤーとして各地のアーケードを巡ることができる。また、“鉄拳ボール” も収録されており、ビーチバレーでの対戦も楽しめる。
『ストリートファイター6』のシングルプレイヤー用コンテンツは、CPUと連戦する “アーケード” と “ワールドツアー” がある。“ワールドツアー” はアクションRPGとなっており、最強のストリートファイターになるべく世界を旅して修行を積んでいく。また、“エクストリームバトル” も用意されており、特殊なルールやギミックを選んでCPUと対戦することもできる。
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上達のしやすさ
格闘ゲームには「新規プレイヤーには敷居が高すぎる」という悪評がつきまとってきたが、過去10年でその評価は大きく変わっている。『TEKKEN 8』と『ストリートファイター6』には、ガチャ押しの新規プレイヤーからトーナメントのレジェンドまで成長できる様々なモードとツールが収録されている。
『ストリートファイター6』の各キャラクターにはガイドが用意されており、必殺技の効果や立ち回りについて解説されている。また、オンラインで腕試しをする前にコンボの練習もできるようになっている。
『TEKKEN 8』の “アーケードクエスト” では、アーケードに初めて足を踏み入れたプレイヤーとして扱われるため、ライバルたちとどのように戦えば良いのかについてのアドバイスをもらうことができる。また、トレーニングモードでは主力技が簡単に出せるようになるための練習ができるようになっている。
オンライン対戦の準備が整ったあとは、どちらの作品も自分の対戦をすべて記録できるので、決定的な瞬間を見直すことができる。『TEKKEN 8』は “マイリプレイ&チップス” 機能でさらに踏み込んでおり、ミスからやり直すこともできるようになっている。この機能を活用すれば、解決策や改善策を見つけ出し、次の対戦に活かせるようになる。
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リリース後の対応:修正パッチ・追加キャラクター
『TEKKEN 8』と『ストリートファイター6』がそれぞれの前作を踏襲するなら、そしてその可能性は非常に高いが、リリースから5〜8年はサポートが続くだろう。そのサポートにはキャラクターやストーリーの追加や修正パッチが含まれる。
『TEKKEN 8』はすでに最初の追加キャラクターの4分の3が明らかになっており、エディ・ゴルドとリディア・ソビエスカ、そして三島平八が追加されている。冬には最後のひとりが明らかになる予定だ。
『ストリートファイター6』はすでにシーズン2(Year 2)に突入しており、2025年春までにはキャラクターが26人まで増える予定だ。シーズン2の追加キャラクターは、シリーズ初のゲストキャラクターが2人含まれているという意味でスペシャルだ。SNKの『餓狼伝説』シリーズで活躍してきたテリー・ボガードと不知火舞が追加される(テリーは追加済み)。
のめり込めるゲームを探している、新しいeスポーツタイトルを探しているを問わず、『TEKKEN 8』と『ストリートファイター6』は、カジュアルプレイヤーとハードコアプレイヤーの両方にとってパーフェクトだ。
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