アイスクライミング
【アイスクライミング】海外おすすめスポット ベスト10
自然凍結した滝から人工のアイスウォールまで、ビギナーやエキスパートを問わず最高のアイスクライミングが楽しめるスポットを世界各地からピックアップ！
凍えるような寒さが怒涛のような滝を凍りつかせ、急峻な山肌が厚い氷に覆われると、何の変哲もない谷がアイスアックス・クランポン・勇気が必要になるアイスクライミングスポットへ姿を変える。
アイスクライミングは難度がグレード2から8まで分かれており、ビギナーの大半は通常グレード2または3から始めることになるが、たった1回の週末でグレード4まで上達する場合もある。つまり、アイスクライミングは「たった2日で楽しめて、上達次第でどんどん上のレベルを目指せる」素晴らしいアドベンチャーなのだ。
信頼できる安全な氷があり、適切に管理されているスポットを見つけるのは簡単ではないが、今回は我々が代わりに調べておいた。
ビギナーからエキスパートまでをカバーする最高のアイスクライミングスポットを10カ所紹介しよう。
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1：ユアレイ・アイスパーク
- 場所：米国 コロラド州
- ベストシーズン：12月〜3月
- アクセス：モントローズかテルユライド空港から車で1.5時間 / デンバー・ソルトレイクシティ・アルバカーキ・コロラドスプリングスの各都市から車で6時間
この人工アイスパークはサンファン山脈の渓谷内に位置しており、アイス / ミックス計200本超のラインが存在する。このOuray Ice Parkでは毎年1月にアイスフェスティバルが開催されている。
ウォールはアンコンパーグル川から引かれているパイプから水を垂らして形成されており、毎年同じ場所に用意される。
Ouray Ice Parkはあらゆるレベルのクライマーが世界トップレベルの安全確保がされている環境でアイスクライミングを楽しめるように念入りに計画・管理されている。
2：リューカン
- 場所：ノルウェー南部
- ベストシーズン：11下旬 / 12月〜3月末
- アクセス：トルプ空港かガーデモエン空港（共にオスロ市内）から車で3〜3.5時間
リューカン（ノルウェー）
© Christian Pondella/Red Bull Content Pool
冬になるとリューカンの深い渓谷の側面は終わりがないように見えるほど長くて大きな凍結滝に覆われる。これはノルウェー特有の雨が多く寒冷な冬の気候によって形成される。
リューカンの冬は晴れないため良質な氷がほぼ100％確実だ。また、アクセスが良好で、様々な難度・距離が楽しめる。
人気エリアにはクロカン（Krokan）やオジモシス（Ozzimosis）などのシングルピッチ・ルートが含まれている。またGorge（ゴルジ）では、有名なリプトン（Lipton）ルートなど素晴らしい景色の中での高難度クライミングが楽しめる。
3：キャンモア
- 場所：カナダ アルバータ州
- ベストシーズン：11月〜4月
- アクセス：カルガリー空港から車またはBanff Airporterバスで1.5時間
天然の滝をクライミングするキャンモアでは、冬の大半で信頼度の高い氷が楽しめる。エキスパートには距離が長くてチャレンジングなマルチピッチルートが用意されているが、ビギナーにも絶品のクラッグやクライミングエリアが用意されている。
ほとんどのルートがアクセス良好で、ビギナー用ベストスポットはジャンクヤード（Junkyards）やグロットフォールズ（Grotto Falls）、キングクリーク（King Creek）、ジョンストンズ（Johnston's Canyon）、ハフナークリーク（Haffner Creek）だ。
より高難度のルートもキャンモア各地に点在するが、ベストスポットはキャンモアから60kmのゴーストリバー（Ghost River）だろう。アクセスは厄介だが足を運ぶ価値は大いにある。
4：カンダーシュテーク
- 場所：スイス
- ベストシーズン：12月下旬〜2月下旬
- アクセス：チューリッヒ空港かバーゼル空港から車で2.5時間 / ジュネーブ空港かミラノ空港から車で3時間 / ベルンかブリークからは列車が毎時1本運行されている
カンダーシュテークには幅広い難度のルートが豊富に存在する
© Valentin Luthiger/Red Bull Content Pool
カンダーシュテークはおそらくヨーロッパ最高のアイスクライミングスポットだ。
ここはヨーロッパで最もアクセスしやすいビギナー向けスポットとして知られているが、クラックベイビー（Crack Baby）、ブルーマジック（Blue Magic）、ブラックノヴァ（Black Nova）などの有名ルートでは、経験豊富なクライマーでも最高のクライミングを楽しめる。
オエシヴァルド（Oeschiwald）やSunnbühl（スンビュール）はビギナーに最適だが、よりチャレンジングなルートが含まれているのはオエシヴァルドだ。ガルステンタール（Gasterntal）には経験豊富なスペシャリスト専用のワイルド＆ロングルートがある。
5：ヘルムケン滝
Will Gadd climbing at Helmcken Falls in BC, Canada
© Christian Pondella/Red Bull Content Pool
- 場所：カナダ ブリティッシュコロンビア州
- ビギナー厳禁 / エキスパート限定
この超巨大なヘルムケン滝は一般人が想像するようなアイスクライミングスポットではないが、世界一過激なアイスクライミング練習スポットであると同時に世界最難度のアイスクライミングスポットでもあるため、今回のリストに加えることにした。
カナダ人クライマーのウィル・ガッドと英国クライマーのティム・エメットは2010年にヘルムケン滝で初登を記録したあとこれまでに10回の登攀が記録されているが、ウルヴァリン（Wolverine）と呼ばれる最難関ルートを経由する最上部への到達記録は2回しかない。
6：サンドストーン・アイスパーク
- 場所：米国 ミネソタ州
- ベストシーズン：12月〜3月
- アクセス：ミネアポリス空港から車で1.5〜2時間
冬を通じてアイスクライミングが楽しめる
© VisitSandstoneMN.com
ここは人工サンドストーン・アイスパークだ。巨大な峡谷の壁沿いに氷が人工的に形成されるため、冬を通してアイスクライミングが楽しめる。また、ナイトクライミング用に照明設備が整っており、毎年大規模なフェスティバルも開催される。
角度が緩やかで大きなフィーチャーを持つランド・オブ・ザ・ローラックス（Land of the Lorax）はビギナーに最適なエリアだが、ザ・ステージ・ウォール（The Stage Wall）ではパーク内最高となる高さ20mのチャレンジングな垂直アイスウォールに挑める。
7：フランケンスタイン・クリフ
- 場所：米国 ニューハンプシャー州クロフォード・ノッチ
- ベストシーズン：12月〜3月
- アクセス：ボストン空港から車で2.5〜3時間 / バーリントン空港から車で2.5時間
フランケンスタイン・クリフでのアイスクライミング
© Robbie Shade via flickr
人気の高いフランケンスタイン・クリフは信頼できる氷と複雑なショートルートを組み合わせてあらゆる難度をカバーしているため、長距離アイスクライミング用シングルピッチスキルのトレーニングに理想的だ。
また、ここは3つのメインエリアに分かれているため混みにくいというメリットもある。最もポピュラーなルートはアンフィシアター（Amphitheatre）エリアのチア（Chia）とペガサス（Pegasus）、またはドロップライン（Dropline）エリアのドラキュラ（Dracula）だ。
8：コーニュ
- 場所：イタリア ヴァッレ・ダオスタ州
- ベストシーズン：1月〜3月
- アクセス：トリノ空港から車で1時間45分
ダオスタ谷には無数のルートが存在する
© David Pickford/Robert Harding
シャモニーから車で1時間半ほどの距離にあるグランパラディーソ国立公園の絶景に抱かれた2つの谷（ヴァルノンティとリッラズ）のウォールには計142本のマッピング済みアイスルートが用意されている。
ここはルート数と難度がバラエティに富んでおり、多くがマルチピッチで、日差しにも恵まれている。これらの特徴とどのルートも駐車場から20分〜1時間ほどでアクセスできるという事実が、コーニュをヨーロッパ最高のアイスクライミングスポットのひとつにしている。
9：フォックス氷河 / フランツ・ジョゼフ氷河
- 場所：ニュージーランド南島・西海岸
- ベストシーズン：通年
- アクセス：クライストチャーチ空港から車で6時間 / クイーンズタウン空港から車で4時間
ビギナーからエキスパートまで能力に合わせたクライミングトリップを提供する
© Alexander Klink via wikimedia
パッケージツアー的要素が強いアイスクライミングスポットだが、ヘリコプタートリップというボーナスがついてくるため、この氷河2本は訪れる価値がある。
ヘリコプターで氷河へ向かい、クレバスと巨大なアイスウォールに囲まれた場所に着陸したあとは、ビギナーからエキスパートまでのクライミングレベルで分けられたガイド付きトリップを楽しむことになる。
10：ドラケンスバーグ
- 場所：南アフリカ レソト
- ベストシーズン：5月下旬〜9月下旬
- アクセス：ダーバン空港から車で2.5時間
アフリカでアイスクライミングを楽しむならドラケンスバーグ山脈へ
© Gavin Raubenheimer
アフリカでのアイスクライミングは考えられないかもしれないが、海抜が高くて冬は凍えるような寒さになるドラケンスバーグ山脈では、南側斜面の小川が凍ったり、深く小さな峡谷に雪が詰まったりすることでアイスクライミングルートが毎年形成されている。
水と氷が混在するルートが大半を占めるジャイアンツ・キャッスル（Giant's Castle）では最初に楽しめるようになるウォールだが、サニ・パス（Sani Pass）やガーデン・キャッスル（Garden Castle）をはじめとするレソト東部のルートでアイスクライミングが楽しめるようになるのは6月下旬からだ。
この周辺のアイスルートが形成されるタイミングは遅く、シーズン序盤の積雪量にも左右されるが、一度形成されれば9月下旬まで楽しめる。