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© Philipp Briel
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PC・PS・Xbox・Switch用ゲーミングヘッドセット おすすめ8選
ゲーミングでは優れたサウンドが成功に繋がる。2024年6月現在のベストゲーミングヘッドセットをピックアップして比較・紹介!
ゲーミングヘッドセットはサウンドが良いだけでは不十分だ。快適な装着感、正確に伝えてくれるマイク、長時間駆動できるバッテリーも購入時の判断基準になる。さらに言えば優秀なゲーミングヘッドセットはeスポーツの勝因・敗因にもなりえる。
今回はPCとコンソールに対応しているゲーミングヘッドセットの中からおすすめをピックアップして紹介する。
01
Hyper X Cloud III ワイヤレス
高評価
- 優れた装着感
- バッテリー駆動時間:最長120時間
- 低価格
低評価
- 低いマイク音量
- 軽い音質
- 強すぎる低域(中域が消えてしまう)
HyperXのゲーミングヘッドセットには、アイコニックなデザインの他にも優れた特徴がある。快適な装着感、丁寧な作り、長いバッテリー駆動時間もこのHPの子会社が販売するゲーミングヘッドセットが好評価を得ている理由だ。
そのような特徴のすべてが盛り込まれているのが、現時点での同社最高級ワイヤレスモデル《Hyper X Cloud III ワイヤレス》で、最長120時間というバッテリー駆動時間は多くの競合製品を上回っている。また、サウンド面も優秀で、DTS®Headphone:X®空間オーディオ対応角度付き53mmドライバーが、PCだけとはいえ、ゲームの空間オーディオを完全に再現してくれる。
しかし、高域の抜けがやや悪いため、このヘッドセットは音楽鑑賞には理想的とは言えない。ただし、PCなら10バンドイコライザーソフトウェアNGETUITYで細かく修正できる。
マイクは非常に優秀だが、最大音量がもう少し大きくても良いだろう。PC・PS5・PS4・Nintendo Switchとは2.4GHzでワイヤレス接続できるが、残念ながらBluetooth接続には対応していない。
02
Logitech G Pro X 2
高評価
- しっかりした作り
- 多様な接続性能
- 高い音質
低評価
- 不足気味な高音
- 平均的なマイク音質
- 高価格
《Logitech G Pro X》 はゲーミングシーンでカルト的人気を獲得し、多くのeスポーツプレイヤーから支持された。2023年に発売されたその後継モデル《Logitech G Pro X 2》は先代を上回るエキサイティングな機能が盛り込まれている。
また、堅牢かつ高質なアルミニウム製で、ソフトなイヤーパッドと回転式ヒンジが高い装着感を提供する。
接続方法は実に多様で、ワイヤレスは2.4GHzのドングル接続だけではなく、Bluetooth 5.3でスマートフォンやタブレットとも接続できる。また、3.5mmヘッドフォンジャックでの有線接続にも対応しているため、新旧ゲーミング機でも使用できる。
バッテリー駆動時間は最長50時間で、50mmグラフェンドライバーのおかげで音質も申し分ない。
サウンドはバランスが良く豊かで、高精度の中域とパワフルな低域が特に優れている。しかし、高域はやや物足りず、足音のようなサウンドエフェクトが聞こえにくいときがある。
マイクのクオリティは、残念ながら価格に見合っているとは言えない。Blue VOI!CEによって多少の調整が可能になっているが、その結果は好き嫌いが分かれるだろう。
03
Razer Blackshark V2 Pro(2023)
高評価
- 優秀なマイク
- 快適な装着感
- 説得力のあるサウンド
低評価
- 高価格
- Xbox非対応
Razerのゲーミングヘッドセットに対して「サウンドクオリティが高価格に見合っていない」というイメージを持っている全員が、《Razer Blackshark V2 Pro》を試せば異なるイメージを持つだろう。このヘッドセットは現時点でのRazerのベストモデルで、万能性に優れているこの製品は説得力のあるサウンドを提供してくれる。
豪華でソフトなイヤーパッドと快適なヘッドバンドを備えている重量320gのこのヘッドセットは装着感が非常に快適だ。また、プラスティック使用量が多い点が批判の対象になる可能性があるとはいえ、丁寧な作りがその可能性を相殺している。
接続も優秀で、低レイテンシーの通常ワイヤレス接続に加えて、Bluetooth 5.2にも対応しており、ボタンひとつで接続方法を切り替えられるようになっている。
バッテリー駆動時間は最長70時間で先代の約2倍となっている。また、急速充電にも対応しており、約15分の充電で6時間使えるようになる。
特筆すべきはサウンドクオリティだろう。Razer TriForceチタン50mmドライバーを搭載している《Razer Blackshark V2 Pro》は12Hzから28,000Hzまで再生可能で低域が非常に豊かだが、高域も高精度で心地良い。音楽鑑賞にも十分対応できる製品と言えるだろう。
THX Spatial Audioが没入感に優れた立体音響でゲーミングを楽しくしてくれる。ソフトウェアSynapseで微調整も可能だ。
しかし、ゲーミングシーンで高評価を得ている最大の理由は、Razer Hyperclear スーパーカーディオイドマイクだろう。100Hzから10,000Hzまで対応しているこの広帯域マイクは、現時点でのワイヤレスゲーミングヘッドセット市場最高のマイクのひとつだ。
04
SteelSeries Arctis Nova 5 ワイヤレス
高評価
- 優秀なサウンド
- 快適な装着感
- 360°サラウンド
低評価
- 平均的なダンピングファクター
- やや安っぽい作り
- 最大音量でのキツい高域
デンマーク発の《SteelSeries Arctis Nova 5 ワイヤレス》は2024年5月に発売されたばかりだが、海外ではすでに中価格帯におけるベストワイヤレスヘッドセットのひとつと評価されている。
その高評価の理由はいくつもある。まず、40mmドライバーが生み出す全周波数帯での説得力のあるサウンドだ。クセの少ないニュートラルなサウンドは広がりもあるため、優秀なオールラウンダーとなっている。
また、このヘッドセットは360°サラウンドにも対応しており、さらには他の競合製品とは異なり、PCだけではなくPS4・PS5・Nintendo Switch・スマートフォン・タブレットにも対応している。
重量264gで装着感にも優れているこのヘッドセットは通常のワイヤレス接続だけではなくBluetooth接続にも対応しており、ボタンひとつで接続方法を切り替えられる。バッテリー駆動時間は最長60時間なので、バッテリー切れになることはまずないだろう。
このヘッドセットの実用的な追加機能がスマートフォン用アプリで、これを使用すればいつでも好きなタイミングで音質を調整できる。プリセットは100種類以上用意されており、『CS2』、『F1 24』、『CoD Warzone』などの人気タイトル用のプリセットも含まれている。
SteelSeries SonarのおかげでPCでの調整機能は競合製品を完全に凌いでいる。ここまで細かくサウンドと機能面を設定できるヘッドセットは他に存在しない(SteelSeriesの他モデルを除く)。また、マイクも優秀で13種類のプリセットが用意されている。もちろん、こちらも自分好みに調整可能だ。
05
JBL Quantum 910 Wireless
高評価
- 360°サラウンド+ヘッドトラッキング
- スタイリッシュなライティング機能
- アクティブノイズキャンセリング(ANC)のハイレゾサウンド
低評価
- 重量
- 平均的なマイク
《JBL Quantum 910 Wireless》は同ブランド最高のゲーミングヘッドセットだが、優秀なヘッドセットとヘッドフォンのハイブリッドモデルでもある。
この製品は非常にユニークな特徴を備えており、そのひとつが低中域の環境音を打ち消して没入感を高めてくれるアクティブノイズキャンセリング機能(ANC)だ。
また、3つのRBGライティングゾーンを個別に設定して、カラーアクセントを加えられる点もゲーミングヘッドセット市場では非常に珍しい特徴だ。
《JBL Quantum 910 Wireless》のサウンドはただの機能のひとつではない。ハイレゾ認定50mmダイナミックドライバーは20Hzから40,000Hzまでの帯域をカバーするため、パワフルで美しいニュートラルサウンドが楽しめる。このヘッドセットはゲーミングで迫力のあるサウンドが楽しめるだけではなく、音楽や映画鑑賞用のヘッドフォンとしても申し分なく機能してくれるのだ。
バーチャル3Dサラウンド対応は、特にシューター向きで、ヘッドトラッキング機能がサウンドをプレイヤーの頭の動きに合わせてくれる。
また、《JBL Quantum 910 Wireless》は接続も多様で、2.4GHzワイヤレスの他にBluetooth 5.2と3.5mmヘッドフォンジャックでの有線接続にも対応しているため、PCだけではなくゲーミングコンソール、スマートフォン、タブレットでも楽しめる。
しかし、バッテリー駆動時間は45時間しかなく、マイクも平均的だ。とはいえ、ユニークな特徴を備えている《JBL Quantum 910 Wireless》は優秀な候補のひとつと言えるだろう。
06
SteelSeries Arctis Nova Pro ワイヤレス
高評価
- 美しいサウンド
- ほぼ無限のバッテリー駆動時間
- サラウンドサウンド:アクティブノイズキャンセリング機能(ANC)
低評価
- (超)高価格
- やや複雑な操作方法
- 重量
予算に余裕があり、至高を求めているなら、《SteelSeries Arctis Nova Pro ワイヤレス》が良いだろう。同ブランド最高クラスに位置するこの製品は、発売から約2年が経過しているが、今でも最高級ゲーミングヘッドセットと位置づけられている。
日本円で税込約5万円という価格は一般的な金銭感覚を持つ人には厳しいが、この高価格に見合ったものが手に入る。サウンドクオリティと機能において《SteelSeries Arctis Nova Pro ワイヤレス》は競合製品の追随を許していない。
このヘッドセットは無線、Bluetooth、さらには3.5mmジャックの有線接続に対応しているが、通常版に加えてPS版とXbox版も販売されているので選択を間違わないようにしたい(すべてのバージョンがPC、コンソール、スマートフォンに対応している)。
デザインはシンプルだが説得力があり、作りはやや不安定な部分もあるものの全体的に上質だ。ほぼすべてがプラスティック製だが、クオリティが十分に感じられる。
《SteelSeries Arctis Nova Pro ワイヤレス》にはハイレゾサウンドとは別の大きな特徴が備わっている。それがベースステーションだ。この有機LEDのベースステーションを使えば、ありとあらゆるパラメータを調整できる。
また、Infinity Powerのおかげでバッテリー切れの心配もない。駆動時間が18〜20時間のバッテリーが2個同梱されているため、1個をヘッドセットで使用しつつもう1個をベースステーションで充電できる。また、ホットスワップにも対応しているので使用中の交換も可能だ。
07
Corsair Virtuoso Pro
高評価
- 非常に軽量
- クリアで高精度なサウンド
- ミニマリストなデザイン
低評価
- 弱い低域
- 通常とは異なる接続
- 好みが分かれるオープンバック
Corsairのトップモデル《Corsair Virtuoso Pro》はオープンバック設計を採用している。つまり、開口部によって自然で深いサウンドが得られるため、ユニークなサウンドステージ(音場)が得られるのだ。
高精度だが解放感のあるサウンドはゲーミングだけではなく音楽鑑賞にも向いている。ただし、開口部があるため、通常のクローズドバック(密閉型)ヘッドフォンよりも低音が逃げてしまい迫力に欠けてしまう。また、減衰も劣っている。
しかし、《Corsair Virtuoso Pro》は明瞭なハイレゾサウンドでこのような欠点を難なく補完しており、マイクも同クラス最高だ。さらには接続も多様で、PC・Mac・Xbox Series X|S・Xbox One・PS5・PS4・Nintendo Switch・スマートフォン・タブレットに対応している。
イヤーパッドとヘッドバンドパッドが交換できるようになっているのも耐久性に対する評価を大きく助けている。また、ボタンやスライダーなどの操作ボタンがないため、ミニマリストなデザインが好きな人は大いに気に入るはずだ。
08
NACON RIG 600 Pro
高評価
- 多様な接続方法
- 良質なサウンド
- 快適な装着感
低評価
- 安いプラスティック製
- マイクが調整不可能
- 軽い音質
比較的低価格なモデルを探しているなら、しっかりとした作りと多様な接続方法が特徴の《NACON RIG 600 Pro》が良いだろう。PCとコンソールにワイヤレス接続できるが、Bluetoothでスマートフォンとタブレットにも接続できる。
最長18時間のバッテリー駆動時間はやや心細く、プラスティック部品が目立つデザインはやや安っぽいが、それでも《NACON RIG 600 Pro》のサウンドは十分素晴らしい。とはいえ、中高域から高域がやや軽く、太さが足りない印象を与えてしまう。
スマートフォンにアプリをインストールすればプレイ中でも設定を変更できるのは非常に実用的だ。色々と課題はあるが、ひとまず安価でヘッドセットを手に入れたい人には良い選択肢になるだろう。
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