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eスポーツ

G2『CS:GO』チームがレッドブル・アスリート・パフォーマンスセンターで学んだこと

オーストリア・ザルツブルクのプロアスリート専用施設を訪れたeスポーツトッププレイヤーたちはそこで何を学んだのだろうか?
Written by Pieter van Hulst
読み終わるまで:6分Published on
プロアスリートは背中の痛みや関節炎、その他の筋肉痛に定期的に悩まされる。それゆえに、健康でフィットしている状態を保つことが非常に重要で、当然ながら、eスポーツアスリートにも重要だ。そして、そのような状態は正しい食事定期的な運動健全なマインドセットによってもたらされる。
オーストリア・ザルツブルクに位置するレッドブル・アスリート・パフォーマンスセンター(Red Bull Athelete Performance Center)はプロアスリートのパフォーマンスをトップレベルへ引き上げるための施設で、先日、G2 Esports『カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(以下、CS:GO)』チームがこの施設を初訪問した。
チームは数人の異なるパフォーマンスコーチから指導を受けて、ビッグトーナメントに向けてフィジカルとメンタルを調整していった。この複数日に及ぶ “ブートキャンプ” で、プレイヤーたちはマッサージスポーツ心理学者との面談パーソナルトレーナーからのフィットネストレーニング指導などが含まれる多忙なスケジュールをこなしていった。
G2 Esportsの『CS:GO』チームはこの最新施設で何を得たのだろうか? ページ最上部の動画と共に彼らがレッドブル・アスリート・パフォーマンスセンターで得た学びを解説する。
『CS:GO』のプロプレイヤーたちには、トップレベルで戦うために必要な様々な能力が求められる。優れた反射神経ハンドアイ・コーディネーション(手と目の連動性)プレッシャー下での冷静なマインドなどは『CS:GO』のトッププロプレイヤーに求められる能力のほんの一部に過ぎない。
G2 Esportsに所属するKenny “kennyS” Schrubは「『CS:GO』ではすべての状況、すべてのアクションが違うし、チームプレイが重要になる」とこのゲームの特徴について語っているが、プロプレイヤーがトップレベルを維持するためにはとにかく練習を積み重ねる必要がある。
つまり、彼らは座りっぱなしの状態でひとつのマップを延々とプレイしたり、特定の武器のリコイルパターン(集弾パターン)をマスターしたりしなければならないのだが、このようなトレーニングは怪我に繋がりやすいため、ストレッチワークアウト定期的にこなさなければならない。
反応スピードをチェックするmaLeK

反応スピードをチェックするmaLeK

© Red Bull

エクササイズ&ストレッチ

チームにとって最大のチャレンジになったのが新しいワークアウトルーティンだった。 Audric “JaCkz” Jugは「レッドブル・アスリート・パフォーマンスセンターでは毎日ワークアウトしなければならなかったのが大変だった。僕はいわゆるスポーツマンタイプじゃないんだけど、今回のキャンプはエクササイズが多かった」
Nemanja “nexa” Isakovićも苦労したようで、本人は「全身筋肉痛になったよ。おかげでほとんど眠らなかった。今回のようなキャンプはとにかく疲れるね」と振り返っている。しかし、コンフォートゾーンの外側に飛び出し、チームとして新しいチャレンジに取り組むことがG2 Esportsのロースターにとって非常に重要だった。
また、対戦で背中に痛みを感じる時がしばしばあるとしているnexaは、次のように続けている。
「最高だったのは、理学療法士から治療を受けられたこと。背中をほぐしてもらって体調がかなり良くなった。また、今までよりも効果的にストレッチできるようになったね」

栄養管理

健康なフィジカルとメンタルを維持するためのもうひとつの重要な要素が「正しい食事」で、トーナメントやトレーニングセッションの結果に大きな影響を及ぼす可能性がある。nexaは栄養士からエナジーを得るために用意するべき食事メニューについて具体的な指導を受けたとし、「今回のキャンプで学んだ中で一番大きかったのが栄養管理だね」と振り返っている。

スポーツ心理学

kennySは、自分にとって最も大きな助けになったのはスポーツ心理学者との面談だったとしている。「スポーツ心理学者との会話を通じてプロアスリートとしての僕の考え方を成長させることができたし、チームとして次に進むために必要な自信を得ることができた」と振り返るkennySは、対戦では自分とチームメイトをどれだけ信じられるかが重要になると考えている。
一方、nexaは耐ストレス性能がeスポーツアスリートの重要な資質のひとつだと考えており、メンタルパフォーマンスコーチとの面談によって、トップレベルでパフォーマンスを発揮するために必要な試合前のメンタルの調整方法やストレスの扱い方を学ぶことができたとしている。
限界までプッシュするkennyS

限界までプッシュするkennyS

© Red Bull

メディカルチェック

コーチのDamien “maLeK” Marcelを含むG2 Esportsの全員がレッドブル・アスリート・パフォーマンスセンターでメディカルチェックを受けた。レッドブル・アスリート・パフォーマンスセンターに併設されているレッドブル・APC・ラボラトリー(Red Bull APC Laboratory)へ向かった彼らは、肺機能体組織をチェックした。
ラボラトリーのテクニシャン、シリン・アフマディは「私たちはここを訪れる全員に健康になってもらいたいと思っています」とコメントしている。アスリートたちが何かしらの症状や疾患を抱えているかどうかを事前に確認できれば、それぞれに適したワークアウトメニューや栄養管理メニューを組めるようになる。チームはプレイヤーはバイクに乗ったり、肺活量を測ったり、採血したりしながらフィジカルレベルを確認していった。
maLeKは、このキャンプ最大の収穫はオンオフを問わず、チームの状態を常に良好に保つことの重要性を再確認できたことだとし、次のようにコメントしている。
「健康的なライフスタイルのメリットを見出したプレイヤーたちが、もっと大きな功績を手にしたい、チームとしてもっと良いパフォーマンスを発揮したいと願うようになっていく過程を見られたのはプライスレスな体験でしたね」
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