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プロプレイヤーを目指せ!:『Halo』
『Halo』のプロプレイヤーになるためのヒントを紹介する。
Written by Elliot Sowersby
読み終わるまで:7分Published on
数年前、『 Halo(英文記事)』で賞金を稼ぐのは不可能だった。かつて、Bungieが生み出したこのFPSはXboxにおける最大のeSportsだったが、『Halo: Reach』と『Halo 4』がeSportsシーンからの評価が低かったため、賞金総額100万ドルを掲げた『 コール オブ デューティー(英文記事)』シリーズにその座を奪われてしまった。しかし、『Halo』はそこで終わった訳ではなかった。昨年、『 Halo: The Master Chief Collection(英文記事)』と共に往年のプロプレイヤーたちがこのシリーズへ復帰。今後も『 Halo 5(英文記事)』のリリースも控えているため、自分たちのスキルを磨くにはパーフェクトなタイミングが訪れていると言える。
Championship Seriesで互角に渡り合うにはかなりのスキルが必要となるが、『Halo』のプロプレイヤーになるには他にどんな条件が必要となるのだろうか? 今回は『Halo』のプロプレイヤーとして活躍する Alex “BUK20” BuckJames “Jimbo” BradbrookMax “Riotz” Cottleにビッグリーグで生き残るためのヒントを訊いた。
『Halo 2: Anniversary』
『Halo 2: Anniversary』© Microsoft
毎日練習する
トップレベルでプレイしたいのであれば、『Halo』に自分を捧げなければならない。Jimboは「最低でも週5日、可能ならば各日4時間は練習したいね」と説明する。ただし、これは平常時の話で、もしLANトーナメントなどが控えているのであれば、もっと練習が必要だとJimboは続ける。
一方Riotzは、ひたすら練習するだけではなく、レベルの高い相手と対戦して、自分の練習時間を最大限有効活用しなければならないとしている。「長時間のプレイは自分を維持するには良いかも知れないけれど、練習中に常に自分に挑戦を与えて、何か学べそうなプレイヤーと対戦するように心掛けないと成長はできないよ」
また、BUK20はチーム練習における必要事項を説明する。「クオリティが高い練習をしないといけない。みんなでただ遊ぶんじゃなくて、ミスをしっかりと見直さないと。チームを集めたら、他のトッププレイヤーやトップチームがやっている新しいトリックやプレイを試してみるんだ。あとは、他のトップチームと対戦して、新しい戦術を試したり、チームの連携やチームとしての状況判断を鍛えたりするのも大事だね」
「何か起きた時にチーム全員が同じ判断を下せるようになっていれば、トップ10に入れる可能性が高まると思う」
尚、練習相手となるチームを見つけられない場合は、「自分たちの過去の対戦を振り返って、ミスを見つけて復習することが大事だ」とJimboが説明する。
兄弟で対戦するAlex “BUK20” Buk
兄弟で対戦するAlex “BUK20” Buk© Human Media
実戦で実力を証明する
オンラインでのマッチや練習は楽しいかも知れないが、自分の実力を証明し、トッププロになるという夢を追うためには、最強と呼ばれるベストプレイヤーとの対戦が重要になる。BUK20は「新加入のプレイヤーならば、まずオンライントーナメントで実力を証明しなければならない。無条件で参加できるし、注目されるにはこれが一番だね。 Gfinity(英語サイト)、 EGL(英語サイト)、 ESL(英語サイト)のオンライントーナメントで活躍すれば、周囲からは『オンラインウォリアー』(オンラインのみを得意とするプレイヤー)として見られるかも知れないけれど、レジェンドと呼ばれる人たちはみんな、Xbox Liveから育っていったんだ」
「オンラインで名前が知られるようになったら、次は正規にチームを組んで、LANトーナメントに出場したいね。例えば MultiplayのiSeries(英語サイト)は年3回開催されているし、他にも参加できるトーナメントがあるよ」
Jimboも周囲から認知されるのは重要だと同意する。「欧州のプレイヤーと対戦したり、LANトーナメントに参加したりして、とにかく認知される必要があるね。プロプレイヤーのコミュニティと繋がるには Haloforum.euteambeyond.netがオススメだよ」
Epsilonに所属するJames “Jimbo” Bradbrook
Epsilonに所属するJames “Jimbo” Bradbrook© Human Media
必要なスキルを磨く
トップレベルを維持するには、磨き上げられたスキルが不可欠だ。BUK20は『Halo』のトッププレイヤーになるには次のスキルが必要だと説明する。「エイムの精度、チームメイトや敵の位置の把握力、そしてミスから学ぼうという姿勢が必要だね」
また、Team Xenexに所属するRiotzは、幅広いプレイができるようになることも重要だとし、「これまでチームを組んできた中でベストプレイヤーと思える人には何でも任せられた」と説明しており、これにJimboも続く。「自分の弱点を把握して、そこを乗り越えない限り、パーフェクトな『Halo』プレイヤーにはなれないね」
チームプレイヤーになる
個人として優秀なプレイヤーになることはパズルの1ピースでしかない。安定した強さを発揮できる4人のチームを組み、トーナメントでプレイすることも重要だ。BUK20は「チームとして成功するには、個人のスキルと優れたチームワーク、そして正確なコミュニケーションが必要だ。これらがなければ成功できない」と説明する。
Riotzも同意し、「最初のハードルで諦めてしまい、成長を続ける努力をしないチームが多いよね」とした上で、「強い精神力」と「敗戦から立ち直る能力」も必要だと付け加える。
そしてチームが用意出来たあとは、チーム全員が同じ目標に向かっていることを随時確認する必要がある。Jimboが続ける。「チームとして成功するには、全員が同じ考えを共有できてなければならない。『Halo』にはアグレッシブ、カウンターの2種類のプレイスタイルがある。どちらのスタイルにせよ、4人全員がそれを理解していなければならない」
Team Xenexに所属するMax “Riotz” Cottle
Team Xenexに所属するMax “Riotz” Cottle© Human Media
適切なデバイスを使用する
『Halo』のプロプレイヤーとして成功を収めるには、個々のスキル、そしてチームとして仕事をする能力が必要だが、相手に差を付けるためには適切なデバイスを選択することも重要だ。
BUK20は「トップレベルでプレイするためには、ASTRO、Steelseries、Sennheiser、Tritonなどの信頼できるヘッドセットや、ASTROのミックスアンプなどを使った方がいいね」と説明する。ハイクオリティなヘッドセットはサラウンドの再生力に優れており、銃声や足音の位置などが正確に把握できるようになる。
そしてBUK20は、SCUFなどのカスタムコントローラも重要なデバイスだと続ける。「クロウ持ちが難しいっていう人にとって、こういうコントローラはジャンプしながらのエイムを助けてくれるよ」
また、Jimboは、一般的なテレビよりも応答速度が良いモニターを使う方が有利だと付け加えている。
以上、『Halo』のプロプレイヤーになるには個人のスキル、チームワーク、時間、そして献身が重要だということが分かったが、BUK20は「ミスから学ぶことと、自分の能力を引き出してくれる人たちと積極的に関わることが必要だね。ポジティブでありながら、必要に応じて批判もしてくれる人たちは自分がプレイヤーとして、そして人間として成長する助けになってくれる」と最後に付け加えている。これらのアドバイスを参考にすれば、『Halo』のプロプレイヤーになるという夢がいつの日か叶うかもしれない。
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