Ethiopian ripper Henok Yetbarek ollies stacked tyres at Awassa skatepark
© Gaston Francisco
スケートボード

【オーリーとは?】基本トリックの起源からやり方までのすべてを学ぶ

基本中の基本トリックとして知られるオーリーの歴史からメイク方法までをまとめてみた。
Written by Zane Foley
読み終わるまで:6分Published on
次世代のトニー・ホークを目指しているスケーターでも、単純に自分のトリックスキルを高めたいスケーターでも、オーリーは外せない。このクラシックなスケートボードトリックは近所のスケートパークに集まるアマチュアからコンテストに出場するプロまでの全スケーターがメイクしている。今回はオーリーの起源必要なスキルメイクの方法役立つヒントを紹介していこう。
01

オーリーの起源

アラン・“オーリー”・ゲルファンドこそ、私たちがまず感謝すべき人物だ。1976年、彼はスケートボードをグラブすることなくスケートボードでエアをメイクする方法を考案し、スケートボードのアイコントリックを誕生させた。
しかし、私たちが感謝すべき人物はもうひとりいる。それがロドニー・ミューレンだ。アランが考案したトリックをネクストレベルへ引き上げ、アランのニックネーム “オーリー” をトリック名に冠し、近代スケートボードの基本トリックのひとつに組み込んだのがミューレンだった。
現在、オーリーは、“通行許可証” 的なトリックに位置づけされており、あらゆるスケーターが「ビギナースケーターが最初にマスターすべきトリック」としている。
ケビン・シャラ:オーリー

ケビン・シャラ:オーリー

© Davy Van Laere

02

オーリーをメイクするために必要なスキル

オーリーのメイクに挑む前に、以下のスキルをマスターしておく必要がある。

25分

スケートボード ABC

あらすじ: スケートボードは人によって印象が異なるが、スケートボーダーにとっては自己表現の手段だ。 “歩道のサーフィン” と呼ばれていた時代に活躍したパイオニアから近年のトップライダーまで、スケートボードの歴史を紐解く。【過酷なスポーツの基本(シーズン1/日本語字幕)】

日本語 +9

プッシュ

  • プッシュはあらゆるスケーターに必要な基本スキルだ。このスキルをマスターして初めて "スケートボードに乗っている” と言える。このスキルをマスターするまでは "スケートボードの上に立っている” に過ぎない。プッシュとは、自分の逆足をボードに乗せて、利き足で地面を蹴って加速するスキルだ。必要なスピードに達したら、利き足もボードの上に乗せてみよう。

キックターン

  • キックターンは方向転換に役立つスキルだ。テール側に重心を置き、ノーズ側の足は軽く置く程度にする。ボードのノーズ側が少し浮いたら、上半身を回転させてスケートボードの向きを変える。初心者はチックタックから練習するのも良いだろう。

ブレーキング

  • 擦り傷を作ってこそスケートボードという考え方もあるが、スケートボードを正しく止める方法をマスターできれば、物や人に突っ込むことがなくなる。そのひとつの方法がテールブレーキだ。
  • ボードのテール側に重心を移動させて、ノーズが浮いたら、そのままテールを地面に接触させてその摩擦力でボードを停止させる。ある程度の練習が必要になるが、オーリーをマスターするためには不可欠なスキルだ。
03

オーリーをメイクする方法

基本スキルを身に付けたら、実際にオーリーのメイクに挑戦しよう。

21分

『You Good?』: Presented by Red Bull Skateboarding

ザイオン・ライト、ジェイミー・フォイ、アレックス・ミドラーが世界を巡る。

日本語 +3

1:両足を正しい場所に置く

オーリーをメイクするためには両足を正しい位置に置くことが重要だ。後ろ足(利き足)をテールの先端に置き、前足(逆足)をボードの中央よりノーズ側、ノーズ側のビスよりも少し後ろに置く。両足をこのような位置に置くことで、オーリーのために必要なボードを上に弾く力を生み出せるようになる。

2:ボードを正しく弾く

両足を正しい位置に置いたあとは、後ろ足をテールに置いたまま、重心をすばやく後ろ足に移動させて、テールを弾いてみる。ここまでの動作をなるべくクイックに行い、弾いた勢いを失わないようにしたい。オーリーは "ボードを弾いた勢い” を活用してメイクするトリックだ。
ライアン・ウィルソン:オーリー

ライアン・ウィルソン:オーリー

© Andrew Peters

3:ボードが地面についた瞬間にジャンプする

ボードを正しく弾けるようになったら、ボードが地面に触れた瞬間にジャンプしてみよう。
ヤーコ・オジャネン:オーリー

ヤーコ・オジャネン:オーリー

© Gaston Francisco

4:前足をノーズ側へ滑らせる

後ろ足でテールを弾けば、その反動でノーズが浮く。そこにジャンプを加えればノーズがさらに高く浮くようになる。その変化する高さに合わせて前足をノーズ側へ滑らせてみよう。
Nick Boserio finds another gem cruising around Malé and hops over this fence and set of stairs

Nick Boserio – Ollie

© Sam McGuire

5:正しい空中姿勢を取る

空中では完全に地面と水平になっている必要がある。後ろ足はテール側、前足はノーズ側のビスの上に置かれているべきだ。このときに重心が中心に来ていることが重要になる。重心が正しければ着地のバランスが保たれ、ボードを折ることもない。
マダース・アプス:オーリー

マダース・アプス:オーリー

© Gaston Francisco

6:膝を曲げて着地する

ボードが着地したら重力に身を任せよう。膝を曲げて、ボードの上でスクワットのような姿勢を取るようにしたい。この姿勢を取ることができれば、ボードをしっかりと自分の足元に置きながら、関節への衝撃を吸収することができる。
Dan Pensyl - Ollie

Dan Pensyl - Ollie

© Zander Taketomo

あとはメイクできるようになるまで練習あるのみだ。
04

オーリーのマスターに役立つアドバイス

オーリーはあらゆるスケーター必須のトリックなので、以下のアドバイスを役立ててマスターしよう。

両肩の位置に注意する

着地前に正しい位置に持っていく必要があるのは両足だけではない。両肩も水平にして、スケートボードの上に置かなければならない。少しでもテール側の肩がノーズ側に傾くようなら(上半身が少し前を向いている状態)、着地が乱れてワイプアウトしてしまうだろう。オーリーを成功させるためには両肩がボードの上に来るようにしよう。
ホルヘ・カルデロン:オーリー

ホルヘ・カルデロン:オーリー

© Sergio Alvarez

ひとつずつ丁寧に

オーリーをスムーズかつ速やかにメイクできるようになりたいなら、ステップ・バイ・ステップで進めていく必要がある。テールが地面に触れたときの感覚やボードを弾いたときの感触などを細かく確認していこう。ジャンプ中も同じだ。
Barney Page ollies the railing to flat

Barney Page – Ollie

© Florian Hopfensperger

このようにステップ・バイ・ステップでひとつずつ丁寧にマスターしていけば、それぞれのテクニックをパーフェクトにマスターできる。そして、テクニックがパーフェクトになれば自信が深まるので、自分のライディングをネクストレベルへ高めることができる。

勢いをつける

オーリーは、クラッシュしたあとも「もっと高く飛びたい」と思うトリックだが、この願いを叶えるのは簡単ではない。なぜなら、より大きな勢いを得るしかないからだ。オーリーをより高くメイクするためには、すべてのアクションをよりスムーズにして勢いを殺さないようにしながら、テールをより強く弾く必要がある。
マウロ・カルーソ:オーリー

マウロ・カルーソ:オーリー

© Sam Clark

まずは、より強い力でボードを弾くことを心掛けよう。その次に両腕を上げてなるべく早く・高くジャンプできるようにする。これがオーリーをスケールアップさせる最適な方法だ。
繰り返しになるが、とにかくあとは練習あるのみだ。練習を重ねてこのシンプルなトリックをパーフェクトにマスターできれば、より高度なトリックのメイクに挑戦できるようになる。
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