ウイリー
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MTB

MTBのウイリーをプロに学ぼう!(初心者向けトリックHow To)

誰もが子供の頃に一度は憧れる王道トリック。前輪を浮かせ後輪だけで走るウイリーのコツは、なんとテコの原理にある!? 初心者はまず10mの距離を目指してみよう!
Written by 西窪友海
読み終わるまで:3分Updated on
まずは、トップアスリートが実践する

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1分

西窪友海 / 忍者ライダー HOW TO ウイリー

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☝️テクニックを伝授する先生は
バイクトライアルライダーの西窪友海
🔴 過去に紹介したトリックHow Toを集約した同連載のまとめページは【こちら!
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【はじめに】

この連載でたびたび説明してきましたが、自転車トリックの場合は、体を動かす動作が多いため、サドルがお尻に当たらないよう、サドルはなるべく低くセッテイングすること!
しかし、今回のウイリーはその逆。
ウイリーをする際のサドルは、気持ち高めに設定することがスキル向上のコツです。理由はテコの原理にアリ! ちょっと難しい話ですが、力点作用点のハナシで、ここではサドルが力点になります。サドルに体重をうまくのっけるとフロントタイヤが楽にあげられます。
ただ、ここで注意しておかなければいけないのが “あげすぎ注意” です。あげすぎると勢い余ってひっくりかえって、地面に後頭部をぶつけることになります。あげすぎた時は咄嗟にブレーキをかけてフロントタイヤを前におとさなければなりません。
なので、いつでもブレーキがかけれるよう、常にリアブレーキに指を添えておくこと。指一本分が理想的です。ギアは真ん中ぐらい(軽すぎず、重すぎず)。
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【ポイント】

  • 自分の利き足とは逆足が前にきているときからタメをつくり利き足でフロントアップ
  • ウイリー中は腕を伸ばしたまま。力で上げない
  • 後ろに転がり落ちそうになったらリアブレーキで回避!
  • ゆるい上り坂の方がフロントアップしやすく、ペダリングもコントロールしやすい
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【意識】

  • 自転車と体のV字バランス
  • ハンドルにぶら下がるイメージ(※1)
(※1)初心者は肘を曲げて腕の力だけでフロントタイヤをリフトしてしまいがち。これは絶対にNG!
分かりやすい例を挙げると鉄棒の懸垂です。腕を曲げて鉄棒に近づこうとするとかなりしんどいですが、腕を真っ直ぐにした状態で挑むとかなりラクになると思います。なのでウイリーの練習をする時は、まず、頭の中で鉄棒にぶら下がって後ろに体重を預けるイメージトレーニングをしましょう!
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【練習方法】

① 漕がずにフロントアップ
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地面にタイヤを押し付けてから上げるイメージ
② 漕ぎながらフロントアップ
利き足と逆足で漕いでいる時に地面にタイヤを押し付ける
利き足で漕いだ瞬間にフロントアップ
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③ ブレーキでフロントを落とす練習
フロントを上げて転がり落ちそうになったらブレーキをかけてフロントを落とす
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④ ブレーキを軽くかけながらフロントを上げた状態をキープ
ペダルは常に一定のスピードで漕ぐ
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【注意点】

肘を曲げていても力ずくでフロントタイヤをあげられることもできますが、それだとかなりダサいです。ウイリーの距離を稼ぎにくいというスキル面でのデメリットだけでなく、初心者と玄人の違いが一目で分かる要素でもあります。
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【ネクストレベル】

・ウイリー中に片手(フロントブレーキ側)を離してみる
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・フロントアップの前から片手を離してみる
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【理想】

10mの距離をウイリーできたらようやくミッションコンプリート