League of Legends Worlds finals 2020.
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eスポーツ

『リーグ・オブ・レジェンド』:ランキングシステム解説

LP、MMR、減衰などを含む『LoL』のランキングの基本を学んで至高の《チャレンジャー》を目指そう!!
Written by Jack Stewart
読み終わるまで:8分Updated on
『リーグ・オブ・レジェンド』(以下『LoL』)のランク戦は、プレイヤーにとって最もチャレンジングだが最もスリリングな経験のひとつだ。ランク戦ではトップレベルのプレイヤーたちが実力を競い合い、最高ランクを競い合っている。
『LoL』の全プレイヤーがいつの日か最高ランク《チャレンジャー》に到達し、プロプレイヤーになることを夢見ているが、誰もが “最初の一歩” を経験しなければならない…。
ランク戦デビューは気が引けるものだ。ランクシステムLPを理解できていない場合は尚更そうだろう。しかし、本記事を読めばあらゆる疑問がクリアになるはずだ!
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ランクシステムとは?

eスポーツを含むあらゆるスポーツでは、基本的に自分と同レベルのプレイヤーと対戦することが推奨されている。『LoL』も同じで、そのためにランクシステムが実装されている。
ランクシステムは、同レベルのプレイヤー同士が対戦することで、ベテランプレイヤーがビギナープレイヤーを圧倒してしまうワンサイドゲームを排除し、エキサイティングな接戦を生み出すために用意されている。

ランクシステムは『LoL』の肝

© Riot Games

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ティア / ディビジョンとは?

『LoL』のランクシステムは10種類のティアに別れており、各ティアは最多で4ディビジョンに分かれている。『LoL』でレベル30に到達し、16体以上のチャンピオンを所有しているプレイヤーはティアとディビジョンの振り分け戦がプレイできるようになる。
この振り分け戦を5戦プレイしたあと、プレイヤーは下位3ティアアイアン / ブロンズ / シルバー)のいずれかのディビジョン(I〜IV)に振り分けられるが、もちろん、優秀なプレイヤーなら《ゴールド》《エメラルド》に振り分けられる可能性もある。
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ティアとは?

『LoL』のティアは次の10種類に分かれている(下位から上位):アイアン / ブロンズ / シルバー / ゴールド / プラチナ / エメラルド / ダイヤモンド / マスター / グランドマスター / チャレンジャー
『LoL』プレイヤーの大半は《アイアン》、《ブロンズ》、《シルバー》、《ゴールド》あたりでかなりの時間留まることになる。この事実はこのゲームの上位ティア到達の難しさを物語っている。
『LoL』のティア

『LoL』のティア

© Riot Games

《アイアン》と《ダイヤモンド》までの各ティアはI〜IVまでのディビジョンに分かれており、Iが最上位ディビジョンになる。最上位ティア(マスター / グランドマスター / チャレンジャー)はディビジョンに分かれていない。
自分のゲームプレイがティアとディビジョン、そしてLP(リーグポイント)を決める。勝てばLPが獲得でき、負ければLPが減るようになっており、ディビジョンを上げて次のティアへ進むためには合計100LPを獲得する必要がある。100LPになれば自動的に次のディビジョン(ティア)に上がる。
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最上位ランクとは?

ティアを順当に上がっていくと《マスター》に到達する。2014年に追加された《マスター》は、その先に待っている《グランドマスター》《チャレンジャー》を目指すプレイヤーにとっての最後の関門と言える。《グランドマスター》は、《マスター》のプレイヤー間のスキルレベル差を埋めるために2018年に追加されたばかりのティアだ。
この2ティアの追加は、開発を担うRiot Gamesによるランクシステムの透明化に向けた努力とも言える。《チャレンジャー》が各地域のトップ300のソロ / デュオキューと200のフレックスキューをホストするように制限されており、プレイヤーは《ダイヤモンドI》から《マスター》にランクアップしたあとは、ひとりで対戦待ちをすることになる。
《マスター》以上のティアに到達したプレイヤーは合計LPを争うことになり、他のティアと同じ計算方法で算出されるプレイヤーの合計LPが《マスター》以上のティアの順位を決める。《マスター》または《グランドマスター》のプレイヤーは24時間ごとに順位入れ替えのチャンスが得られ、LPと地域の条件で他のプレイヤーを上回っていれば、上位に進出できるようになっている。
尚、《チャレンジャー》はエリート中のエリートプレイヤーのためのティアで、昇格するためには最低500LPが必要になる。このティアはプロプレイヤーまたはプロ予備軍用と言えるだろう。《チャレンジャー》に到達すれば、プロチームから注目されるようになる。プロチームはここで新戦力や交代プレイヤーを探しているのだ。
世界最強クラスのチームが競い合う “Worlds”

世界最強クラスのチームが競い合う “Worlds”

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ランク分布とは?

『LoL』のシーズンは1年間で、3期スプリット)に別れている。スプリット1は1月、スプリット2は5月、最近追加されたスプリット3が9月にスタートする。それまでのプレシーズンは廃止された。各スプリットが終わると何かしらの報酬が受け取れるようになっており、同時に3〜4ディビジョンのリセットが行われる。
現時点での『LoL』のソロのランク分布は以下の通り:
  • アイアン:6.9%
  • ブロンズ:18%
  • シルバー:18%
  • ゴールド:20%
  • プラチナ:19%
  • ダイヤモンド:4.1%
  • マスター:0.041%
  • グランドマスター:0.060%
  • チャレンジャー:0.022%
このランク分布は基本的に毎年ほとんど同じで、多くのプレイヤーがブロンズ、シルバー、ゴールド周辺に留まっている。
『LoL』はチャンピオンの多さも魅力

『LoL』はチャンピオンの多さも魅力

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LPとは?

ランク戦の勝敗によってLPことリーグポイントが増減する。LPは対戦相手の強さやチームメイトのランキングなど複数の要素によっても増減する。ディビジョンで100LPを獲得すれば、次のディビジョンへ昇格できる。
残ったLPは次のディビジョンへ持ち越せるが、次のティアへ昇格した場合は、1LPからのリスタートになる。尚、このランクシステムは “ラダー(はしご)” とも言われる。
このシステムは非常にシンプルだがラダーを上がっていくのは簡単ではない。ディビジョンでLPがゼロになり、そのまま負け続ければ降格となってしまう。黄色の警告アイコンが表示されている場合は降格が近いことを意味し。また、赤い警告アイコンが表示されている場合は、次の対戦で負ければ降格することを意味する。
降格はプレイヤーの気力を削ぎ、同じディビジョンに留まっているような感覚を与えるので可能な限り避けたい。
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LPの減衰とは?

《ダイヤモンド》より上のティアに到達したあとは、一定期間プレイをしないとLPが減衰していき、最終的には降格してしまう。
《ダイヤモンド》で28日間プレイしないと、プレイしない日1日あたり50LPが減衰していく。《マスター》以上の最上位ティアでは猶予は14日間に半減され、1日あたり75LPが減衰する。
プレイヤーは日数貯金をすることで、減衰が始まるまでの期間を延ばすことができる。《ダイヤモンド》までのティアでは最大28日分貯金が可能で、1試合で7日分貯められる。一方、《マスター》以上では最大14日分貯金が可能で、1試合で1日分貯められる。
尚、LPの減衰によって《マスター》から降格した場合は、《ダイヤモンドI》からではなく《ダイヤモンドII》からのリスタートになる。
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MMRとは?

マッチメイキングレーティングMMR)は、プレイヤーが対戦ごとで獲得するあるいは失うLPの量を決めるためにRiot Gamesが用意している独自のレーティングシステムで、勝てば上がり、負ければ下がるようになっているが、プレイヤーが自分のMMRを確認することはできない。MMRが高いほど獲得できるLPが増えると同時に負けて失うLPが減る
尚、MMRは連勝・連敗チームの平均MMR対戦相手のMMRにも影響される。プレイヤーのMMRがチームの平均MMRよりも高ければ、より多くのLPを獲得できる。
『LoL』のサモナーズリフト

『LoL』のサモナーズリフト

© Riot Games

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ソロ / デュオ&フレックスとは?

『LoL』のプレイを始める前に、プレイヤーはソロ(1人)または他のプレイヤーとのデュオ(2人)で対戦を待機キュー)するか、フレックスチームとしてキューするかを選ぶことができる。どちらのキューも独自のランクが用意されている。両者は大きく異なっているため、自分の好みに合わせて選びたい。
まず、フレックスはチームワークを好むプレイヤー向けで、《ダイヤモンド》以下のプレイヤーにはキューのランク制限が存在しない。つまり、《ダイヤモンド》のプレイヤーでも《アイアン》のプレイヤーと一緒にプレイできるのだが、だからといって対戦が簡単になるわけではない。
一方、ソロかデュオのプレイヤーの多くはスキル戦略をより好んでおり、自分のスキルを上げてティアやディビジョンを上がっていきたいと考えている。こちらはキューのランク制限がより厳しく設けられており、上位ほど厳しくなっている。
たとえば、《アイアン》のプレイヤーなら、ティアが2個上の《シルバー》のプレイヤーとプレイできるが、《ダイヤモンド》のプレイヤーはディビジョン2個分に狭められる。
また、マスター以上の最上位ティアはソロでしかキューできない。このレベルではフレンドに頼ることはできないのだ。
『LoL』は毎月1億2,000万人がプレイしているが、同レベルのプレイヤーとの対戦によってゲームエクスペリエンスを面白くかつチャレンジングにしてくれるこのランクシステムが世界的人気の大きな要因のひとつだ。
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