バスケットボール
リーサル・シューターが語る “世界最強シューティングコーチまでの道のり”
プロバスケットボールシューティングコーチとして活躍するクリス・マシューズのキャリアを本人の言葉で振り返る。
間の悪い怪我で偉大な存在になる夢を諦めなければならなくなったアスリートは無数にいる。
しかし、"リーサル・シューター / Lethal Shooter" ことクリス・マシューズがその状況に置かれたとき、彼には新しい道へ進む勇気とレジリエンスが備わっていた。そしてその新しい道が彼を “Lethal Shooter / リーサル・シューター” として知られる世界最高のバスケットボールシューティングコーチに変えた。
マシューズはRed Bull TVのドキュメンタリー『人生とバスケ：リーサルシューターの躍進』の中で次のように語っている。
「南米で肺を患ったとき、私は自分が何かを探し続けていたことに気付き、神とこの世界が “汝はバスケットボールを愛しているが、他のことに挑戦するときがきた” と告げてくれたのです」
こうしてマシューズは他のことに挑戦することを決めた。
「2013-14シーズンからNBAの試合が自分の好きなスタイルに変わり始めました。3ポイントシュートによって革命が起き始めたのです。ステフィン・カリーやクレイ・トンプソンなどのプレーを見た私は “今のNBAならやれることがあるかもしれない” と思うようになりました」
NBAでは過去10年で3ポイントシュートの本数が増えており、2012年の3ポイントシュート率は24%だったが2022年には40%まで高まっている。
「ソーシャルメディアを活用してシュートというひとつの芸術に私が秀でていることを世間に示せば、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソンと同レベルの人気を獲得できるのではないかと考えました。それで動画を撮影するようになったのです」
最初のシューティング動画を投稿したあとについて、マシューズは次のように話を続ける。
「ですが、動画を投稿したあと、視聴者たちから “フォームもいいし、基礎もできています。とても美しいジャンプショットですね。誰から教わったのですか？ シュートを教えてくれませんか？” などとコメントが届くようになりました。それで投稿を続けていくと、フォロワーが2万、6万、20万と増えていきました」
当時のNBAのスタイルのおかげで世間が私の才能に注目するようになりました
マシューズがシューティング動画を投稿するようになったのは2016年頃からだ。彼は次のように振り返る。
「その頃のNBAのスタイルのおかげで世間が私の才能に注目するようになり、ドワイト・ハワードが連絡をくれたのです。当時のドワイトはアトランタ・ホークスへ移籍するところでした。それで私がアトランタへ出向くと、ドワイトから2日間のトライアルをオファーされました」
「私はドワイトに会う前に3週間かけて彼のプレーを見返してきましたが、ドワイトは私がどのような人生を歩んできたのかについて知りませんでした。私にとって彼を指導することは、世界に自分を示すチャンスでした。なぜならドワイトは超有名選手ですからね」
「それで気合い十分の私が彼の指導を始めると、トライアル2日目に彼から “夏が終わるまで君がアトランタに住む場合のコストを教えて欲しい” と言われたのです」
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ここから先は誰もが知っている話だ。マシューズが続ける。
「誰かを助けることが自分の使命だと思っています。トレーナーやモチベーターになるために私は生まれてきたのです。人生は思い通りにいかないと考えてしまうくらいクライアントが増えてしまうときもありますが、人を助けているときに私は大きな充実感を得ています」
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