IKEPY & JENNI
© Yasuharu Sasaki
ミュージック

【初めてのメタル】偶然出会ったIKEPYにいきなりメタルの流儀を教わった話(JENNI 談)

《メタル》って何? お店でなんとなく手に取ったバンドT、それが全ての始まりで…。結果、予想のナナメ上を行くことになった、ある一日の手記。
Written by JENNI
読み終わるまで:7分Published on
————————
<語り手>
JENNI
21歳 シンガー 兼 YouTuber 無類の洋服好き
今日は、この夏のある日、渋谷で巻き込まれた不思議な体験について綴ってみようと思います。
————————
.

.

© Yasuharu Sasaki

残暑がまだ厳しい9月のある日、私はあてもなく渋谷をブラついてました。
渋谷のセンター街はいつも賑わってるなぁ。ふぅ、暑い!
ふと『BLITZ』といういかにもロックっぽい看板が目に入りました。ロックTシャツ屋さん? 少しイカツイけど、それもちょっとかっこいいかも
BLITZ

BLITZ

© Yasuharu Sasaki

最近またバンドTが流行っているのは知ってるけど、あまり着たことがない私。
ちょっと勇気を振り絞って、そのお店に入ってみることにしました。
.

.

© Yasuharu Sasaki

『BLITZ』の店内は薄暗くてちょっとコワイ……でも! Tシャツがいっぱいでめっちゃテンション上がる!
やっぱりイカツイ方がかわいいのかな?♥
.

.

© Yasuharu Sasaki

こういうのもかわいいなぁ♥
.

.

© Yasuharu Sasaki

レディースサイズの服もあるし、そのままワンピとして着れそう! やっぱり女の子も着るんだね! で、肝心のバンド名だけど……
SLAYER……?(って、バンドの名前?
.
.
.
「シブいのを選ぶねえ…」
.

.

© Yasuharu Sasaki

ひゃあっっ!!
振り返ってみると、なんかプロレスラーの人がこっちを見てます。ずっと見てます。
……え、誰??
.

.

© Yasuharu Sasaki

「HER NAME IN BLOODのIKEPYデス!」
プロレスラーかと思ったのは勘違いで、その人はHER NAME IN BLOODというバンドのヴォーカルなんだそう。
名前はIKEPYさん(いけぴー!外見の割にかわいい名前…笑)。
.
「キミ、メタルをわかってるねえ」
IKEPY

IKEPY

© Yasuharu Sasaki

IKEPYさんはそうやってTシャツのチョイスを褒めてくれてるみたいだけど、正直わたしこのバンド知らないんだけど…。メタル? …ってあの、映画の「デトロイトメタルシティ」みたいなやつ?
.
「ちょっとオレについておいで」
.

.

© Yasuharu Sasaki

グイグイくるな、IKEPYさん。でも面白そうだからついてってみよう!
…と思ってしまった私なのでした。
(さっきのTシャツ、褒められたから買っちゃいましたw。)
.

.

© Yasuharu Sasaki

.
.
歩きながらIKEPYさんは、私にメタルのあれこれを教えてくれました。
例えば…
.
———————————————————

✍ IKEPYに教わったこと① ✍

あのキツネみたいなハンドサインは…。

.
私のおぼろげな記憶のなかでは、メタルといえばこんな手のかたちを上空にかかげてるイメージ。
間違った「メロイックサイン」

間違った「メロイックサイン」

© Yasuharu Sasaki

でもこれは間違い。
正しくは、こう。
正しい「メロイックサイン」

正しい「メロイックサイン」

© Yasuharu Sasaki

キツネじゃなかったんだね。悪魔祓いのサインだとか、諸説いろいろあるそうなんだけど、立てた指とたたんだ指で「6」を作る(横から見ると)のが正しいやり方
でもなんで「6」?「ロック」ってこと?
違います!「666」って、悪魔の数字なんだって
———————————————————
.

.

© Yasuharu Sasaki

そんなこんなで気付けば原宿まで歩いちゃってる私たち。
ふとIKEPYさんが立ち止まった、その視線の先には……
.

.

© Yasuharu Sasaki

ク、クレープかよ!
メタルの人もクレープとか食べるのね。そんなギャップもなんだか楽しい。
「オレの注文のしかたを、しかと見とけ」
そう言い残してレジに向かうIKEPYさん。
.

.

© Yasuharu Sasaki

「チョ・コ・ヴァ・ナ・ナァァァアアア!!」
えっ! えっ!? IKEPYさん??
やっぱりメタルのバンドマンは、声がデカイということなのか?(…にしてもデカすぎだろおおぉ…。)
.
だけど、そこで私も考えた。
いまやメロイックサインをかかげ、SLAYERのTシャツを着こなす私。
私にだって出来るかも!
.

.

© Yasuharu Sasaki

「イ・チ・ゴ・ナ・マ・ク・リィィムゥゥウウウ!!」
.
これで私も、一人前のメタル・ガール(なわけはない)。
ま、とにかく楽しかった!! 大声でシャウトするの、最高!
———————————————————

✍ IKEPYに教わったこと② ✍

私が選んだTシャツに描いてあった「SLAYER」とは…。

.
METALLICAとMEGADETH、ANTHRAXと共に「スラッシュ・メタル四天王」と崇められているのが、このSLAYER。
スラッシュ・メタルがどういうものなのかはよく分からないけど、普通のメタルよりも激しいのは確か!
だけどSLAYERは残念なことに、あと何年かのうちにツアー活動を引退しちゃうらしい。一度見てみたかったなぁ…。
———————————————————
.
.
見事にクレープをゲットした私たち。
IKEPYさんはクレープにガッついてます。好きなものに全力になれるっていいね!
IKEPYさんはその間もずっとメタルの話をし続けてて(半分くらいしか理解できなかったけど)、メタルって、私が思ってた以上にディープな世界みたい…楽しい!
.

.

© Yasuharu Sasaki

「今度、俺たちのライブを観に来い」
行ってみたい!! けどメタルのライブって行ったことないから、どう振る舞えばいいのかわからない。
女の子が1人で行くのはちょっと怖いな……。そんなことないのかな? 曲を知らないのに行っても大丈夫?
.

.

© Yasuharu Sasaki

メタルのライブって、なんか輪になって走ったりするんでしょ?
あとほら、髪の毛を振り乱して、頭を振りまくるやつ! ヘッド…バンキング?
(※正しくは、ヘッドバン「ギ」ング。)
.

.

© Yasuharu Sasaki

「うおおおおお! …それなら、連れて行きたいところがある」
とIKEPYさんは言う。
.
「ヘドバンってのはな……、ヘドバンってのはな……。」
IKEPYさんがブツブツ言いながら向かったところは……なんと、えっ? スポーツジム!?
.

.

© Yasuharu Sasaki

———————————————————

✍ IKEPYに教わったこと③ ✍

IKEPYの マッスル・ヘドバン講座

.
「いいか! ヘドバンには筋肉が必要だ!
しかし、どんなに鍛えても、やりすぎると首が痛くなるぞ!
でもやるんだよ!! うおおおおおお!!
スポーツジムに到着するなりヘドバンをするIKEPYさん。すごい剣幕…。
「まずは、これがヘドバンの基本スタイル!」
基本的なヘドバン

基本的なヘドバン

© Yasuharu Sasaki

.
「そしてこれが8の字スタイル!!」
8の字ヘドバン

8の字ヘドバン

© Yasuharu Sasaki

.
「どうだ! お前もやってみろ!!」
.

.

© Yasuharu Sasaki

.
「……い、いいじゃないか…
盛り上がってきたぞ……うおおおおおお!!
.

.

© Yasuharu Sasaki

「うおおおおおおおお…………」
.
.
.
———————————————————
ふぅー、つかれた。ヘドバン最高、メタル最っ高!
最初はどこのプロレスラーだよって思ったIKEPYさんも、今ではすっかり打ち解けたし(笑)。
調子に乗ってインスタ上げてみたし!(笑)
Missing img placeholder

Missing img placeholder

© Red Bull

この写真、我ながら結構メタルっ子になれてるんじゃない??(まだまだ程遠いけど)
.
.
「今日はよくぞここまでついて来たな。次は現場(ライブ)で会おうぜ
.

.

© Yasuharu Sasaki

.
.
なんだか今日1日でメタルの血を手に入れたみたいな感覚。
うん! 次は現場だね! 待っててIKEPY! ありがとうIKEPY!
そしてさようなら、IKEPY!!
.

.

© Yasuharu Sasaki

(完)

———————————————————
協力:増田勇一
———————————————————

RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2018

『METAL MANIA』

9月28日『METAL MANIA』

9月28日『METAL MANIA』

© RED BULL MUSIC FESTIVAL

2018年9月28日
TSUTAYA O-East(渋谷)
出演:LOUDNESS, HER NAME IN BLOOD, LOVEBITES, HELL FREEZES OVER
———————————————————

HER NAME IN BLOOD

———————————————————

JENNI

2017年4月より音楽やファッション&カルチャーを中心とした自身の YouTube チャンネルを開設、約1年でチャンネル登録者20万となり注目を集める。フォロワー数4.9万人のInstagramでは独自のファッションやワードを日々更新。
初ワンマンライブにはプレオーダー殺到し、チケットが即完売。2018年8月に自身発となる600人規模のライブを成功させた。マルチな才能を見せるシンガー&クリエイター。
Instagram
———————————————————
取材協力:BLITZ
———————————————————