セドリック・デュモンがホストを務めるポッドキャスト『Mind Set Win』(英語音声)の最新エピソードのゲストにイタリア人サーファーのレオナルド・フィオラヴァンティが招かれ、15分の番組内で2人は共通のトピック「意志決定」について語り合った。
朝目が覚めてから夜眠るまで、私たちは常に決断を下している。研究では、意識しているかいないか、大きいか小さいか、重要であるかどうかを問わず、私たちは毎日数百の意志決定の瞬間を迎えていることが明らかになっている。
フィオラヴァンティにとってそのような意志決定は、WLSの大会で海に出ているときの判断や新しい場所へ向かうときのマインドセット、そして強烈な波に呑まれたときの対応などが相当する。
では、どうすればより自信を持って意志決定ができるようになるのだろうか? そしてそのような意志決定にはどのようなメリットがあるのだろうか? デュモンはその答えを知っている…。
ポッドキャスト(英語音声)を聴いて、より優れた決断を下すためのマインドセットを手に入れるのに役立つデュモンの2段階エクササイズを学ぼう。
以下にフィオラヴァンティが出演したエピソードのハイライトを紹介する。
海の大半はコントロールできません。コントロールできるのは自分の行動とその場の判断だけなのです
01
経験に委ねる
「同じ状況に何回も身を置かなければ、感情に振り回されて苛立ったり悪い判断を下したりしないために必要な自信を得られません」とフィオラヴァンティは語っている。
五十嵐カノアの友人としても知られる現在25歳のイタリア人サーファーは自分の経験を活用したことで正しい判断を下し、2022年10月のEDP Vissla Pro エリセイラ優勝を手にした。
悪い判断を下したことでこのコンペのセミファイナルを最悪の形でスタートさせてしまったフィオラヴァンティは、ロケーションにおける知識をフル活用して状況に対応していった。スタートポジションをさらにインサイドにして波をキャッチしやすくしてスコアを伸ばしたことで、彼は勝利を手にしたのだった。
02
落ち着きが意志決定に役立つ
フィオラヴァンティは、海の上で正しい判断を下し、最高の自分になるためには落ち着きがカギになることを手痛く学んだと振り返っている。
「ヒートを数多くこなしていたとき、その途中でフラストレーションを感じてしまいました。感じていなければEDP Vissla Pro エリセイラでのセミファイナルのように状況を変えられていたと思います」
トリックメイクでミスをした、または洗濯機のようなパワーの波に呑み込まれたときを問わず、どんな状況でも冷静に落ち着くことで元の状態に戻れる明晰な判断力が生まれるのだ。
03
コントロールできることだけコントロールする
予測不可能な海で人生を送るためにはあらゆる瞬間に起きうるあらゆることに対応できなければならない。
フィオラヴァンティはタヒチ・チョープーでのテイクオフでワイプしてしまったときを良く覚えている。酸素がなくなっていく中、なんとか海面に再浮上した彼はコンマ数秒で次の行動を決めて、頭上のビッグウェーブにまた呑まれるのを回避しなければならなかった。
フィオラヴァンティは、このような瞬間で正しい判断を下すことが非常に重要だと信じている。「海の大半はコントロールできません。コントロールできるのは自分の行動とその場の判断だけなのです」
04
楽しさを見つける
「自分がやっていることを楽しむようにしています。あとは世界各地で思い出を作るようにしていますね。旅を最大限活用して、そこに自分がいたことを示す瞬間を作ることを意識しています」
フィオラヴァンティのキャリアで最も重要だった判断のひとつはサーフボードも波も関係がなく、マインドセットに関わるものだ。
現在25歳のフィオラヴァンティは、結果やパフォーマンスだけで自分の気分やサーフトリップの記憶が決まってしまわないように注意している。一歩下がってすべてを楽しむことで自分の目の前の出来事をポジティブなマインドで冷静に判断しているのだ。
▶︎RedBull.comでは世界から発信される記事を毎週更新中! トップページからチェック!