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eスポーツレジェンドプレイヤーが教える “チームにおける信頼関係の重要性”
『Dota 2』シーン最高峰トーナメントThe International連覇を達成したOG EsportsのCebが集団内で信頼関係を構築する方法を語ってくれた。
「信頼がすべてです」
チーム内の信頼とベストパフォーマンスの関係について、Sébastien “Ceb” Debsはこのように語っている。
『Dota 2』のレジェンドプレイヤーのCebはeスポーツ史上最も影響力の高いチームのひとつのメンバーだった。そのチームが一丸となって成功を手にするまでのプロセスの中核に位置していたのが、お互いへの揺るぎない信頼だった。
OG Esportsのマインドを作り上げた中心人物として知られるこのフランス人プレイヤーは先日ポッドキャスト『Mind Set Win』にゲスト出演して、チームとの長い旅を通じて学んだことを語った。
しかし、集団の中で信頼関係を築くというのは、企業、友人、家族、バンド、スポーツチームを問わず非常に難しい。
今回のエピソードでは、ホストを務めたケイト・コートニーがCebのテクニックを紐解き、その思考アプローチを私たちの日常生活における人間関係の強化や集団内の信頼関係の構築に役立てる方法について説明している。
思いやり（Compassion）、献身（Commitment）、コンピテンシー（Competency）、繋がり（Connection）、貢献（Contribution）という5つの “C” とチームの育成方法を知り、私たちの人間関係への応用方法を学べば、自分たちの周りの集団に変化を生み出し、成功を得られるようになる。
コートニーは「信頼は “双方向” です。お互いに信頼できるようになれば、チーム全体のパフォーマンスがただの総和以上になります」と語っている。
OGは『Dota 2』史上初のTI連覇を達成した
© Valve Corporation
信頼関係の構築方法
まずは、私たちの日常生活における信頼関係の構築に応用できる5つの “C” を説明していこう。時間をかけて書き出したり、考えたりしてみよう。
1：思いやり（Compassion）
他人がミスをしたときについて考えてみよう。怒りを感じただろうか？ それとも彼らの気持ちを理解できただろうか？ 彼らの気持ちにもう少し寄り添えたのではないだろうか？
2：献身（Commitment）
誰かに必要とされたとき、その人に何をしただろうか？ それとも無視しただろうか？ 態度を問わず、どのような理由でそうしたのだろうか？
3：コンピテンシー（Competency）
仕事をしながら学び、分からなければその都度助けを求めることに何の問題もないが、一緒に仕事をしている人に「この人には結果を出せる力がある」と信頼される必要がある。周りから信頼されるだけの自信を身にまとえているだろうか？
4：繋がり（Connection）
一緒にいる相手について時間をかけて学ぼうとしているだろうか？ 目の前の目標に取り組む時間とは別に、相手を学ぶ時間を用意する必要がある。信頼関係を構築するためには相手を理解し、繋がることが重要だ。
5：貢献（Contribution）
自分の発言と行動が一致しているだろうか？ 自分が約束したことを結果として出し続けなければ、すべての “C” が無意味になる。
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信頼関係が構築されれば、チーム全体のパフォーマンスがただの総和以上になります
OG Esportsは、2018年と2019年に『Dota 2』シーン最大のトーナメント、The Internationalを連覇して歴史を作った。
彼らに才能とスキル、そして専心が備わっていたのは言うまでもないが、世界最強の『Dota 2』チームになるまでのプロセスの中心に位置していたのは、お互いへの信頼だった。
「自分が信頼するに足る人物であることをチームメイトに示す必要があります」とCebは語る。「重要なトーナメントはプレッシャーが大きいので、仲間を信頼できなくなったり、自己中心的な行動を取りたくなったりする瞬間があります。ですが、そうしてしまうのはチームとして機能していない証拠です」
『Dota 2』シーンのアイコン、Sébastien 'Ceb' Debs
© Red Bull
世界最高レベルで戦うためには心の安まる場所が必要です。それが最高レベルの信頼関係なのです
Cebにとって連覇までの道のりで最も記憶に残っている瞬間は、自分たちの揺るぎない信頼関係がライバルチームとの差になり、自分たちを頂点まで押し上げた瞬間だ。
2018年のファイナルで、CebはそれまでOGが使用していなかったヒーローをピックした。チームメイトたちがその判断に疑問を投げかけ、彼を疑おうと思えばいくらでもできた。あとがない状況だったからだ。
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「実際、“正気か？” と言われることを想定していました。ですが、僕は100％信頼されていたのです。チームメイトは僕を一度も疑いませんでした」
チームメイトから100%の信頼を得ることからCebが得たもうひとつの恩恵は、自分のパフォーマンスをさらに伸ばせたことだった。「チームメイトが最高のパフォーマンスを発揮してくれる」と信じることができれば、自分のプレイとタスクだけに集中できるようになるのだ。
Cebは「『Dota 2』は僕の人生の大半を注いできたものですが、その事実に囚われず、他人を完全に信頼することを学びました」と続けている。
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