F1史上初めて全10チームが新シーズンのマシンとドライバーを同時に公開するライブイベント “F1 75 Live” が英国・ロンドンのO2アリーナで開催され、2025シーズンが正式にスタートした。オラクル・レッドブル・レーシングRB21やビザ・キャッシュアップRB F1チームVCARB02をはじめとする新世代F1マシンをひと目見ようとするファンで会場は膨れあがった。
マックス・フェルスタッペン、リアム・ローソン、角田裕毅、アイザック・ハジャーも集結したこのイベントでは、2025シーズンのサーキットで激しいバトルを展開する予定の新マシン群が初公開された。
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オラクル・レッドブル・レーシング
ドライバーズタイトル4連覇中のマックス・フェルスタッペンと新チームメイトのリアム・ローソン、そしてチームプリンシパルのクリスチャン・ホーナーがローリング・ストーンズの「スタート・ミー・アップ」をBGMにオラクル・レッドブル・レーシングのステージに登場した。
「スタート・ミー・アップ」はチーム創設者の故ディートリヒ・マテシッツ氏が好んでいた曲で、優勝するたびにガレージでプレイされている。つまり、2024シーズンでは9回プレイされた。
「今シーズンはマックスと若手のリアム・ローソンの新コンビで戦います。リアムはエキサイティングで新しいダイナミクスをチームに持ち込んでくれています。接戦が予想される今シーズンを通じて素晴らしいライバルたちとレースするのを楽しみにしています」
チームのアイコニックなデザインをベースにしている2025シーズンのリバリーは、レッドブルのロゴとダークブルー、レーシングレッド、ビビッドイエローで構成されている。
02
RB21
- マシン名:RB21
- ドライバー:マックス・フェルスタッペン(#1)/ リアム・ローソン(#30)
- チームプリンシパル:クリスチャン・ホーナー
- デザイン:ピエール・ワシェ
- パワーユニット:ホンダRBPTH002
マックス・フェルスタッペンはドライバーズタイトル5連覇を目指して2025シーズンを戦う。マックスはF1新記録を継続的に更新してきたが、今回のドライバーズタイトル5連覇に成功すれば、回数記録でミハエル・シューマッハと並びつつ、最年少記録を更新することになる。
一方、ニュージーランド出身のリアム・ローソンは、ビザ・キャッシュアップRBから昇格し、マックスの6人目のチームメイトになる。万能タイプのリアムはF2、F3、スーパーフォーミュラ、DTMで十分な数の優勝を記録してきた。
2025シーズンのこの新コンビの目標は、ミルトンキーンズにコンストラクターズタイトルを再び持ち帰ることだ。
新ウェア&ヘルメット
ライブイベントでは各チームの2025シーズン用レーシングスーツとヘルメットも発表された。
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ビザ・キャッシュアップRB F1チーム
ビザ・キャッシュアップRB F1チーム(VCARB)は、角田裕毅、新加入のアイザック・ハジャー、CEOピーター・バイエル、チームプリンシパルのローラン・メキースが、ソーシャルメディアで人気のコメディアン、ムンヤ・チャワワと一緒に登場した。
メキースは次のようにコメントを発表した。「今シーズンのドライバーラインアップには興奮を覚えています。ユウキは昨シーズンで大きく成長しました。純粋なスピードとテクニックにおける成長には驚かされました。アイザックはF1デビューとなるので、ユウキが事実上のチームリーダーとなります。彼は今シーズンの私たちのプランにおいて不可欠な存在です」
ビザ・キャッシュアップRB F1チームの新マシンのリバリーは他チームとは大きく異なり、オールホワイトにレッドブルロゴを組み合わせたクリーンなデザインになっている。
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VCARB02
- マシン名:VCARB02
- ドライバー:角田裕毅(#22)/ アイザック・ハジャー(#6)
- チームプリンシパル:ローラン・メキース
- デザイン:ティム・ゴス / ジョディ・エギントン
- パワーユニット:ホンダRBPTH002
現グリッドとパドックで最も人気の高いドライバーのひとり、角田裕毅はビザ・キャッシュアップRB F1チームのファーストドライバーとしてF1 5シーズン目を迎える。キャリア通算91ポイントの角田は、すでに最も大きな成功を収めている日本人F1ドライバーであり、キャリア通算出走回数87は日本人歴代最多記録95回を所持する片山右京まであと少しだ(2025シーズン開幕前で歴代3位。2位は90回の佐藤琢磨)。角田は次のように語っている。
「F1での5シーズン目が、これまでの延長線上、つまりまた成長を続けていける1年になることを願っています。これまでよりも確実に成長していき、より完全なドライバーになりたいですね。今シーズンはさらにタイトな競争になると思うので、ステップ・バイ・ステップで進めていきますが、自信はあります」
角田とコンビを組むのは、ルーキードライバーのアイザック・ハジャーだ。フェルスタッペン、ローソン、角田と同じく、この才能溢れるフランス人ドライバーもレッドブル・ジュニアチーム出身で、F2 2024シーズンを総合2位で終えてのステップアップとなった。ハジャーは次のようにコメントした。
「F1ドライバーになることが夢だったので、この場に立っていることは望外の喜びです。簡単にはいかないと思っていますし、学ぶべきことは多いですが、経験豊富なユウキとから学べることを嬉しく思っています」
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新マシンの走行デビューは?
RB21は2月26日から28日にかけてバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されるプレシーズンテストで走行デビューしたあと、3月14日から16日にかけてオーストラリア・メルボルンのアルバート・パーク・サーキットで開催される開幕戦オーストラリアGPで実戦を迎える。
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