Taiyoh
© Suguru Saito
ミュージック

Taiyohインタビュー『結局は言葉で勝負していくのが自分のスタイル』

レッドブルがキュレートするマイクリレー《Red Bull RASEN》EP24 参加ラッパーたちのプロファイル ①
Written by Keita Takahashi
読み終わるまで:4分Published on
今回のマイクリレーを振り返ってみていかがでしたか?
自分ではこれまでチャレンジしてこなかったようなカッコいいビートだったし、VLOTさんともいつかやりたかったのでうれしかったですね。
リリックに関しては、サイファーだったし、いま思ってることを自己紹介も含めて書こうと思ってて。自分は数年前に腰椎の病気をしてしまって、寝たきりの生活が2年くらい続いたんですけど、そこから復活してガンガンいろんな場所でラップできてるってことが伝わればいいかなと思って書きました。寝たきりの生活になるってわかった直後はかなり落ちましたけど、それを機に、それまである種遊びでやっていた音楽と改めて真剣に向き合えたというのはよかったかなと思ってます。
Red Bull RASEN EP24

Red Bull RASEN EP24

© Suguru Saito

ラップをはじめたきっかけを教えてください。
父親の影響でアメリカとかイギリスのロックを小さいころから聴いて育ったんですよね。そのなかにちょっとヒップホップとかも混じってて“カッコいいなぁ”くらいには思ってて。そこから小学生のときに両親が離婚して姫路に移り住んで、スケートボードにすごいハマったんです。で、スケートショップのスタッフのひとたちとかに遊んでもらってて。そのひとたちが聴いてたのが日本のヒップホップとかで。本格的に興味を持ったのはそのあたりですね。
そこから中学1〜2年くらいのころには自分でラップしてみたいって思ってました。当時は〈高校生ラップ選手権〉の影響もあって、フリースタイルから始めてみて。で、15歳のときに地元の先輩のつてでイベントでライブさせてもらったのが最初ですね。
 
これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
やっぱり去年リリースした1stシングルの“NIKE DRIP”ですかね。当時はまだ腰も痛くてリハビリ途中って感じだから、デニムも穿けないし、じゃあカッコいいスウェットパンツってなにかなってなったときにNIKEのテックフリースじゃんってなったんですよね。そのテックフリース愛をそのまま曲にしただけっていう。でも辛い時期から音楽でメシ食ってこうって思えたきっかけの曲なので、自分としてはすごく大事というか。
リリースしたときは最初のシングルやしこんなもんだろうと思ってたんですけど4ヶ月くらいしてすごい再生数が伸びて。ドリルのダンスが日本にもすこし遅れて入ってきて、そこに“NIKE DRIP”がうまいことハマって踊ってくれたんやと思うんすけど、単純にうれしかったですね。
Red Bull RASEN EP24

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© Suguru Saito

自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
自分自身、そこまで派手なタイプとは思ってませんね。これまでもいろんなスタイルに挑戦してきたけど、結局は言葉で勝負していくのが自分のスタイルかなっていまは思ってます。もちろんいろんなことやりたいし、これからどんどん変わっていく可能性はあるけど、現状はそんな感じかな。
 
影響を受けた人物は?
これはもうShurkn Papですね。20歳とか21歳で“Road Trip”ですごいハネて、“音楽でいい暮らしできるんや!”ってのを間近で見せられて、正直悔しい気持ちはだいぶありました。10代のころ、アイツは自分のライブDJだったんですよ。そいつが急にラップ始めて、半年くらいでビデオ撮って、曲がたくさん聴かれて、いろんな場所でライブするようになった姿を、自分は病気になった身体で見てたんで、そりゃあ悔しいですよね。
でも、自分もアーティストとして活動するようになってから改めてリスペクトが強くなりました。弱い部分を見せないヤツでもあるんで、そういう部分もカッコいいなと。
Red Bull RASEN EP24

Red Bull RASEN EP24

© Suguru Saito

今後の予定と将来の展望について教えてください。
いまはソロアルバムを制作中です。とにかくたくさん曲作って、そこからいい曲を選んでいくって作業っすね。加えて、いろんなアーティストとも一緒にできたらと思ってます。それに併せて、僕らのクルー:MaisonDeの活動も活発にしていこうと思ってますね。
ラッパーとしては30歳まではとにかく突っ走りたいなと。で、その歳になってまだラップを好きで、続けられる環境であるなら続けたいと思うだろうし、そうじゃなかったら別のことをするだろうし。とりあえず30歳まで音楽に専念するために、ビビらずいろんなことにトライするのがいまの自分の課題だと思ってます。
 
 
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