—今回のマイクリレーを振り返ってみていかがでしたか?
自分より若い世代だったり同じ世代で集まって曲をやりたいっていう気持ちがずっとあったので、これまでわたしがTikTokとかいろんなメディアで気になったアーティストに声をかけて。やっぱりこの世代にしか出ない色みたいなものがありますよね。
自分に関して言うと、以前なにかのステージに出たときに“LANAはラッパーかラッパーじゃないか”って話があって、そのときは自覚もなかったし“ラッパーじゃない”って言ったことがあったんです。でもやっぱちがうわと思って。自分の育ってきた環境もそうだし、自分の発信の仕方にヒップホップを感じるから、わざわざ“ラッパーじゃない”って言う必要はなかったんだなって思い直したんです。そういうことを考えてた時期にこういう機会があったので、リリックでは強い自分を出そうと。これまでフレックスするリリックって書いてこなかったのでみんな新鮮に思うだろうし、個人的には“lowkeyな黒い話/もう遠いマジtoo much”が好きなライン。
あとは……着物、大変〜! 長時間動いてると体が痛くなってきて。でもみんなそれでも真面目にまっすぐ取り組んでくれて、すごくいい空気でパフォーマンスできたと思います。
—ラップをはじめたきっかけを教えてください。
ラップに関してちゃんとやろうと思ったのは本当にここ最近です。これまでも韻を踏んだ歌詞ってのはあったけど、それはヒップホップ的な意味合いというより空間をよくするために韻を踏んでたみたいな感じだったんです。それこそここ半年で日本のラッパーさんの曲をたくさん聴くようになってすごくカッコいいなって。たとえばYELLA SOMAさんとか、もちろんWatsonもそうだし、それ以外にもけっこう聴いてて。だからいまはお勉強中。ってか、わたしラップしかしてないけど大丈夫? って心配になるくらい最近は家で録ってますね。
—これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
“99”かなぁ。結局、曲を出してから時間が経たないとわからないですよね。浸透して、お客さんの反応を見てみて、“99”はみんなすごく歌ってくれるし。個人的にだったら好きな曲ってたくさんあるけど、代表曲って言われたらお客さんのジャッジで決めますね。
—自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
ひとつは歌唱力っていうか、歌のコブシだったりは個性だなって思いますね。あとは……最近よく思うんですけど、わたし、べつに普通につっ立ってるだけでイケてるっていう(笑)。これはのぼせてるのかもしれないし、もちろん裏でたくさん努力をしたうえで言ってるんですけど。
—影響を受けた人物は?
やっぱりお兄ちゃん(LEX)ですかね。最近までずっと日本の音楽はLEXのしか聴いてこなかったし、自分の人生が変わったのも彼のおかげ。妹のわたしから見てもすごくアーティスト性の強い……よくも悪くもアーティストになるために生まれたひとなんだと思います。前に彼が飛行機を待ってるときにまだ弾けないギターを鳴らしながら歌ってるっていう動画があって。ひともめちゃくちゃいるところでやってるんですよ。それ見て“……はい”っていう(笑)。わたしにはできないです。
—今後の予定と将来の展望について教えてください。
まずは4月に武道館でのライブがあって、アルバムのデラックス・バージョンも出ます。その先もまだ言えないリリースやライブもなんとなく決まってて。ストックもどんどん増えてきてるんで、あと2年は食ってけるかなって感じ(笑)。
その先は……30歳までに世界で活動できなかったらこの仕事やめて専業主婦になります。
👉LANAインタビュー『わたし、普通につっ立ってるだけでイケてる』