12月6日に【Red Bull BC One World Final 2024】がブラジル・リオデジャネイロで開催される。招待されたワイルドカードダンサーたちと現地最終予選【Last Chance Cypher】を勝ち抜いたダンサーたちで構成されるトップ16が頂点を競い合う。
以下に女子部門のワイルドカードブレイカーを紹介しよう!
01
Royal
【Red Bull BC One】は夢のステージです。自分を表現して、世界に自分を知ってもらいたい
中国・山東省の臨沂市(リンイー)で生まれ育ったRoyalは音楽とスタイリッシュなフットワークに惹かれて、7歳からブレイキンを始めた。
8歳になるまでにバトルイベントデビューを済ませたRoyalは音楽を通じて自己表現をすることを好んでいる。また、彼女は世界中に仲間を作れるブレイキンに感謝している。
他の多くのブレイカーと同じように、Royalも【Red Bull BC One World Final】出場を夢見てきた。今年ついにワイルドカードとしてデビューを飾ることになった彼女は、このチャンスを自分のブレイキンが正しい方向に進んでいる証拠として捉えている。
Royalは初出場に向けて「自分を思いきり表現して、才能をアピールしたいです。コンフォートゾーンの外側に踏み出して、Royalらしさを見せたいと思います」と語っている。
02
Yingzi
ステージで自分を表現して、ブレイキンへの情熱を感じてもらいたい
2012年にブレイキンを始めた中国出身のB-Girl Yingziは、キャラクターを押し出したスタイルとテクニカルなスキルのユニークなコンビネーションが有名だ。Style Geometricに所属するYingziは、オリジナリティとパワームーブ、音楽性を組み合わせることで自分をプッシュしながら観客を魅了する。
Yingziは2019年のGreen Pandaや2020年のBomb Jamなど様々な国内イベントで優勝を記録してきたが、インターナショナルレベルでも優秀で、WDSF World Championships、Outbreakを含む多数のイベントで上位成績を収めており、Porto World Battleでは2位表彰台を獲得した。
2024年には中国代表としてオリンピックに出場してベスト8に進出。ワールドクラスの実力を備えていることをあらためて証明した。
パワフルなスタイルで知られているYingziだが、2022年の肩の怪我を含むいくつもの困難を克服してきた。また、ダンスフロアを離れているときの彼女は、バスケットボールを楽しんでおり、ここでもスポーツを愛する気持ちと強い意志が表現されている。今年【Red Bull BC One World Final】デビューを飾るYingziは、そのオリジナリティ溢れるスタイルをビッグステージで披露する。
03
India
3年連続ワイルドカード獲得には理由があります
インドとオランダの血を引くハーグ出身のB-Girl Indiaは、親族の集まりで伝統音楽やダンスに触れながら育った。
元々はストリートダンスとヒップホップに興味を持っていた彼女だが、ダンススクールでブレイカーたちを見たことがきっかけで7歳のときにブレイキンへ転向。10歳になるまでにオランダ選手権U-12部門を制した彼女は、厳しいトレーニングスケジュールと強靭な意志によって急成長を遂げていった。
現在Nikeにスポンサードされている彼女は、これまでにいくつものビッグタイトルを手にしてきた。本人が最も誇りに思っている結果のひとつが、2022年の【Red Bull BC One World Final】デビューと同時に記録したB-Girl部門史上最年少優勝と、パリオリンピック出場を引き寄せた同年のヨーロッパ競技大会優勝だ。
3回目の【Red Bull BC One World Final】出場に向けて、Indiaは「3年連続ワイルドカード獲得には理由があります」とコメントを発表している。
04
Syssy
支えてくれている人たちの誇りになりたい
Syssyはアフリカンカルチャーが深く根ざした家庭で育った。母親は振付師で、ダンスホールでムーブメントの素晴らしさを教えていた。父親はブルキナファソのグリオ(西アフリカ伝統の音楽・芸能を受け継ぐ語り部・詩人・音楽家)で、Doni Doniという伝統芸能集団での活動を通じて、彼女にアフリカンダンスの文化的豊かさと精神を教え込んだ。
兄がブレイキンの練習やバトルをする姿を見て影響を受けたSyssyは、7 歳でブレイキンを始めた。彼女のコーチSosoと所属するMelting Forceと同じく、兄のDamaniも彼女にとって最大のインスピレーションであり続けている。
Syssyは自分のオリジナリティを保ちながら、ブロウアップの洗練、新たなシグネチャームーブの開発、弱点の克服に取り組んでおり、このようなあらゆる努力が、彼女の国際的な名声とバトルでの無数の勝利に繋がっている。
ハードワーク、忍耐、感謝を重んじている彼女は、共有と発明の手段としてのブレイキンに情熱を注ぎながら、自分だけのスタイルを通じて歴史に残るインパクトを残そうとしている。
05
Kate
ウクライナ・ハルキウで生まれ育ったKateは、14歳からブレイキンを始めた。彼女は、まだ誰もやっていない、女性のイメージとは異なるラフな何かをやろうと思っていたときにブレイキンと出会ったのだった。
上りたいと思っていたステージです。ベルトも自宅の壁に合うと思います
若手のB-Girlたちから、自分が夢を叶えるためのハードワークや自信を手に入れるためのインスピレーションになっていると言われることを誇りに感じているKateは、「自分を信じることができれば誰でも夢は叶えられることを表現する存在になりたいと思っていたので、若手からのこのようなフィードバックは何よりも嬉しいですね」と語っている。
また、【Red Bull BC One World Final】に向けてメンタルとフィジカルの両方の準備が整っているKateは、「本番では流れ星のように輝きたいですね。音楽をブレイキンで表現し、観客に音楽とダンスを楽しんでもらいたいです」と意気込んでいる。
Kateにとって、ワールドタイトル獲得は長年の目標のひとつだ。「【Red Bull BC One World Final】は上りたいと思っていたステージです。ベルトも自宅の壁に合うと思います」
06
Logistx
カリフォルニア州サンディエゴ出身のLogan “Logistx” Edraは、7歳のときに父親から「絵画教室に行こう」と誘われて連れて行かれたダンス教室でブレイキンと出会うと、10歳のときに、常にプランと論理的な説明を必要としていたことから、“Logistx” というBガールネームを父親から授かった。
ブレイキンは私のすべてです。世界とシェアできることに感謝しています
その後、すぐに複雑で高難度のパワームーブとほとばしるクリエイティブな情熱によって名声とタイトルを獲得するようになったLogistxは、様々なヒップホップとストリートダンスをトップロックに組み合わせたユニークなブレイキンスタイルを手に入れていった。
Logistxにとってブレイキンは精神的な意味合いが強く、幼少時の彼女にとって、ブレイキンはメンタルとフィジカルの両面の怪我を乗り越え、心の安らぎとエンパワーメントを得る存在として機能してきた。
ブレイキンキャリアを通じてLogistxが手にしてきた名声とタイトルは実に素晴らしい。2018年にSilverback Open B-Girlソロ部門で優勝した彼女は、ポーランドで開催された【Red Bull BC One World Final】を制し、さらには2024年夏のパリオリンピックにも出場した。
07
San Andrea
フランス・トゥーロンで生まれのSan AndreaことAndrea Mondoloniは、現在は同国のモンペリエに拠点を置いている。13歳でブレイキンを始めた彼女は、兄がクルーとパフォーマンスをしているのを見て、この世界にのめり込んでいった。そして、兄から基本を学び、スキルを磨いていった彼女は、ヒップホップカルチャーへの情熱をさらに高めていった。
ブレイキンの歴史に名を残し、人々にインスピレーションを与えることがモチベーションです
ブレイキンのテクニックとダンスの側面が特に好きだとしているSan Andreaは、定期的にブレイキンの新しい方向性と創造性を模索しており、自分のスタイルを色々な手法で描かれたカラフルな絵画と表現している。
San Andreaは、ブレイキンを始めた頃に抱いていたヒップホップカルチャーへの憧れと情熱を今も抱いていることが、ブレイキンを続けている大きな理由のひとつになっていると語る。ブレイキンの人と人を結びつける側面を好んでいる彼女は、ブレイキンから幸せと生き甲斐、自己表現手段を得ている。
08
Yasmin
Yasminは、日本人のB-Boy Aichiがヘッドスピンをメイクしているのをテレビで見たことがきっかけで10歳からブレイキンを始めた。「私もヘッドスピンをメイクしたいと思ったのです」と本人は振り返っている。
自分のフレイバーを表現し、全力を出したい
昨年、Yasminは【Last Chance Cypher】を勝ち抜いて【Red Bull BC One World Final】初出場を記録すると、そのファンキーなブレイキンで観客を魅了した。今年はワイルドカードとして出場する。
【Red Bull BC One World Final】2回目の出場に向けて、Yasminは次のように意気込みを語っている。「今年のバトルの目標は、ダンスのピュアなエナジーとブレイキンシーンには多様なスタイルがあることを示すことです。パワームーブだけをメイクする必要はありません。表現力でもフロアで自分をアピールすることができます」
09
Toquinha
B-Girl Toquinhaは、ブラジル・サンパウロのダンス教室に参加した2015年からダンスキャリアをスタートさせた。ブラジルのダンスや様々なヒップホップダンスを学ぶことから始めた彼女だったが、すぐにブレイキンに夢中になった。
Toquinhaはキャリアを通じていくつものインターナショナルタイトルを手にしたことで世界的な知名度を得ている。ブレイキンのブラジル代表に選ばれた経験を持つ彼女は、【Last Chance Cypher】を勝ち上がって【Red Bull BC One World Final 2023】にも出場した。
今年はブラジル代表のワイルドカードとして大舞台に戻ってくる。
ファベーラのフレイバーを世界に示したい
10
Lola
スペイン・マドリード生まれのLolaは物心がついた頃からダンスに取り組み始め、ブレイキンを含むあらゆるスタイルを試していったが、13歳だった2020年にブレイキンに情熱を見出すと、専門的なトレーニングを積むようになった。
私が輝く番です
その後、LolaはSouth Side Crewに加入したが、このクルーはただのダンサーの集まりではなかった。このクルーは彼女の家族となり、彼女のブレイキン愛に火をつけることになった。
South Side Crew創設メンバーのひとり、B-Boy FiwはLolaの兄的存在で、彼女のブレイキンキャリアに最も大きな影響を与えた人物のひとりだ。2人は支え合いながら様々なチャレンジをクリアしてきた。Lolaは、自分がレベルアップして今の自分になれたのはFiwのおかげとしている。
ブレイキン以外に目を向けると、Lolaはレスリングにも情熱を注いでいる。彼女の究極の目標はブレイキンとレスリングの両方で最高レベルに到達することだ。今年、Lolaはスペイン出身B-Girl初の【Red Bull BC One World Final】ワイルドカードブレイカーになる。
11
Mini Japa
Mini JapaことMayara Collinsはブラジル・ベレムで生まれ、90年代ヒップホップとリズムに囲まれて育った。
2009年にブレイキンを始めた彼女は、自己表現手段および家庭で直面していた問題からの逃避手段としてブレイキンを扱い、トレーニングを積んでいった。親友のB-Boy Kaveから最初のムーブを学んだ彼女は小柄だったため、最初に所属していたクルーのリーダーから今のブレイキンネームを授かった。
ベルトを手にしたい
彼女が誇っている功績は、地元パラでは初めてとなるB-Girlクルー “Icamiabas Crew” とB-Girl限定イベントを創設したことだ。
2018年以来となる【Red Bull BC One World Final】出場に向けて、Mini Japaは次のように意気込みを語っている。「スイスで開催された【Red Bull BC One World Final】に出場して以来、また出場したいと思っていました。ですので、毎年ブラジル予選に参加していました」
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Nicka
リトアニア・ビルニュスで生まれたNickaは、5歳のときにYouTube経由でブレイキンと出会うとすぐにその魅力に取り憑かれ、母親を説得してダンス教室に通うようになった。そして8歳のときにB-Boy BBlokeから本格的にブレイキンを学ぶようになり、基本とスタイルを確立させることの重要性を身に付けていった。
最高の自分を表現し、瞬間を楽しむために戻ります
10歳になる頃にはブレイキンにすべてを捧げたいと考えるようになっていたNickaは、それから6年経った今もその考えを変えていない。B-Girlであることに情熱を注いでいるNickaは、毎日6時間をトレーニングに費やしており、疲労が溜まっているときもブレイキンに取り組んでいる。
最高のプロブレイカーになることを長年目標に据えている彼女は歴史を塗りかえたいと考えている。ブレイキンから学んだ最大の教訓は「今を生きること」と回答している彼女は、ハードワークと感謝の気持ちを忘れず、未来を考えすぎないことが重要だとしている。
2023年に【Red Bull BC One World Final】デビューを飾ったNickaは、2024年夏はパリで銀メダルを獲得。その勢いに乗ってリオデジャネイロで【Red Bull BC One World Final】のタイトルを狙う。
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お知らせ
本記事で紹介しているB-Girlたちが出場する【Red Bull BC One World Final 2024】の詳細を今すぐチェック!
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