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【Red Bull League of Its Own 2024】:ハイライト 6選
T1にヨーロッパトップチームが挑んだユニークな『LoL』イベントのハイライトをチェック!
2024年11月、T1は昨年と同じロースターで通算5回目のLeague of Legends World Championship(通称:Worlds)優勝を達成した。現時点で彼らが世界最強チームであることに異論を挟む余地はない。
しかし、この大きな成功によってT1は世界中から狙われる立場に置かれることになった。そこで、レッドブルもヨーロッパ最強チームたちをパリに集め、【Red Bull League of Its Own】で彼らをT1にぶつけてみることにした。
パリの大観衆が見守る中、最終戦以外のすべてのゲームで通常のロールとは異なるロールをプレイするという変則ルールの下、T1はNNO Old、Gentle Mates、Los Ratones、G2 Esports、Karmine Corpと対戦した。
01
変則ルールに苦しんだT1
誰にでも経験があるだろう。ランク戦でインキューしたあと、自分が通常プレイしないロールにオートフィルされるのはまったくもって気分が悪い。しかし、世界最強クラスのプレイヤーたちでさえも嫌に思っていることを知れば、次のオートフィルはもう少し楽にやり過ごせるはずだ。
不慣れなロールでプレイしなければならなかったT1は、驚くことに最初の3戦を落とした。初戦のT1 vs. NNOは、“ネメシスドラフト” ルールが適用され、両チームがお互いのチャンピオンをピック。Ryu “Keria” Min-seokの代わりに出場したPark “Untara” Ui-Jinが見事な《スマイト》スティールで【ティーモ】をジャングルで機能させたが、T1勝利には不十分だった。
次のGentle Mates戦は、Lee “Faker” Sang-hyeokがジャングラーとしてプレイし、【リー・シン】でその非凡なメカニカルを限界まで引き出して奮闘したが、他の多くの【リー・シン】プレイヤーと同じく気合いが入りすぎてしまっていたようで、Gentle Matesのベテランプレイヤーたちに上手くあしらわれて、T1は連敗を喫してしまった。
そして大いに盛り上がった第3戦では、現ロースターになってまだ1ヶ月足らずのLos Ratonesがワールドチャンピオンを下す大番狂わせを演じた。
2024年のベストMOBA配信者に選出されたMarc “Caedrel” Lamontが結成したこのチームは混沌を生み出し、Simon “Thebausffs” Hofverbergの【サイオン】はT1でも対処できないことを示した。
02
Thebausffsの大活躍
約1ヶ月前、Thebausffsはプロトーナメント未経験のELO高レート配信者だった。そしてそれから数週間後、彼は数万人の大観衆が見守るビッグステージに立ち、ユニークなプレイスタイルでT1を苦しめた。
当然ながら、Thebausffsは1ゲーム最多デス数を記録したが、サイドレーンでT1を困らせ続けたため、その大半は無駄ではなかった。また、ThebausffsはFakerの【エズリアル】のスキルショットをかわして、世界最強プレイヤーのソロキルにも成功した。
そして最後は、Thebausffsが【サイオン】のアルティメットで両方のネクサスを同時に破壊し、Los Ratonesの勝利を確定させた。
03
Caps vs. Tiky
1v1では、ヨーロッパを代表するプレイヤーのRasmus “Caps” Wintherが配信者のDylan “Tiky” Sorrentinoと【ヨネ】のミラーマッチに挑んだ。純粋なスキル対決となったこの対戦は、両プレイヤーの高い能力をあらためて証明することになった。
緊張感が漂う中、両プレイヤーが素晴らしいメカニカルを存分に披露したこの対戦は、一瞬たりとも目の離せない1戦となった。お互いに1キルを取り合ったあと、2人は巧みにエンゲージを回避したが、CapsがフラッシュのノックアップをミスしたことでTikyにチャンスが生まれ、大番狂わせの勝利を手にした。
04
RekklesがT1に復帰!
昨シーズンにT1のアカデミーでプレイしていたMartin “Rekkles” Larssonが、この日の最終2試合だけLos RatonesからT1へローン移籍してプレイし、ファンに嬉しいサプライズを提供した。
これは、スウェーデン出身のアイコンプロプレイヤーがついにT1のトップチームでプレイすることを意味したが、彼のプレイがチームメイトたちに見劣りすることはなかった。
RekklesはG2 Esports戦で慣れ親しんできたADCに戻ると、素晴らしいパフォーマンスを披露。【シヴィア】で404CSを獲得すると、Fakerのサポートとして7/2/13を記録した。
そしてこの日の最終戦、Karmine Corp戦では、それぞれが普段のロールに戻る中、RekklesもサポートとしてLee “Gumayusi” Min-hyeongとシームレスなコンビを組むと、強烈なパフォーマンスを披露した。
【ラカン】のフラッシュとダブルノックアップでファーストブラッドを獲得して素晴らしいスタートを切ったRekklesは、T1の20キル中18キルに絡む活躍を見せて勝利に貢献した。
最終的にRekklesは元チームメイト3人に勝利し、勝率100%で終えた。この日のMVPはRekklesだったと言えるだろう。
05
Fakerが【バード】でトリプルキル
慣れないロールでのプレイはT1にとって不利に働いたかもしれないが、プレイヤーたちは楽しんでおり、素晴らしいプレイも随所で見られた。
G2 Esports戦でのFakerの【バード】は、ミッドレーンへのポータルに失敗したため、最高のスタートは切れなかったが、後半に入ると2v4のファイトにフラッシュし、ダブルスタンでチームを守ると、サポートでトリプルキルを達成してみせた。これはFaker本人も思わず笑顔になってしまうほどの素晴らしいプレイだった。
06
Karmine Corpの活躍
2024年のLEC Season Finals出場権を逃したため、元G2 EsportsのジャングラーMarin “Yike” Sundelinを含むKarmine Corpの新ロースターには大きなプレッシャーがかかっている。
しかし、スクリムを通じて期待されていた好パフォーマンスを見せることができていたKarmine Corpは、【Red Bull League of Its Own】でも好調を維持。ヨーロッパチャンピオンに3回輝いているG2 Esportsを難なく下した彼らは、他のLECチームに対して “来シーズンのKarmine Corpに注意せよ” というメッセージを送ることに成功した。
Karmine Corpの攻撃力とメカニカルの優秀さは想定していた通りで、優れたポジションニングと立ち回りを見せたCaliste “Caliste” Henry-Hennebertと、チームファイトのたびに【サイラス】でクラッチアルティメットを決めていたVladimiros “Vladi” Kourtidisのルーキーコンビは特に素晴らしかった。
しかし、最も素晴らしかったのは、Karmine Corpのチームとしての冷静さと知力だろう。彼らは美しくマップをコントロールし、見事なマクロで逆転を得意とするG2 Esportsに逆転のチャンスを1回も与えなかった。
Karmine Corpの現ロースターは、すでにかなりのトレーニングを積んでいるように見える。来シーズンのLECではG2 Esportsと互角に戦えるだろう。
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