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『ロケットリーグ』は2023年に8周年を迎えたが、このゲームを中心とするシーンはこれまで以上の盛り上がりを見せている。最初は、このゲームの基本、“空飛ぶクルマで巨大なボールをゴールへ蹴り込む3v3のミニサッカーマッチ” は非常にシンプルに聞こえる。
しかし、よくあるように、悪魔は細部に宿るのだ。『ロケットリーグ』を完全マスターするためには多くの時間と専門的なトレーニングが必要になる。そこで今回は完全マスターに役立つヒントとアドバイスをいくつか用意した。
01
パッドかキーマウを選ぶ
最初に『ロケットリーグ』をゲームパッド(以下、パッド)とマウス&キーボード(以下、キーマウ)のどちらでプレイするのかを決める必要があるが、パッドにはキーマウにはないアドバンテージがあり、多くのプレイヤーがパッドの方が簡単に高精度なプレイができると感じている。
また、パッドはプロプレイヤーたちも好んで使用しており、キーマウのプロプレイヤーはほとんどいない。多くのプレイヤーが4方向のキーよりもアナログスティックの方が移動でのアドバンテージが得られると感じている。しかし、プロプレイヤーのFruityは2019年にキーマウでヨーロッパチャンピオンに輝いている。
突き詰めれば、2つの違いは重要ではなく、自分がどちらを快適に感じるかが重要なのだ。しかしながら、操作感覚とマッスルメモリのためにどちらか一方に絞る必要がある。
02
カメラを設定する
試合でアドバンテージを得るためにはカメラの設定が重要だ。まず、《カメラ振動》のチェックは外すべきだ。衝突するたびにカメラが揺れればボールへの集中を失ってしまい厄介な問題になりかねない。
《視野》はマシン(車)とピッチをそれぞれどこまで大きく見たいのかを決める項目だ。《視野》の数値を小さくすればマシン周辺を拡大して見られる一方、大きくすればマシン周辺を広く捉えることができる。高速プレイが特徴の『ロケットリーグ』ではピッチを広く見渡せる方が有利なので、基本的には最大に設定する方が良いだろう。
《距離》はマシンとカメラの距離を決める項目で、《高度》は同じようにマシンとカメラの垂直方向の距離を決める項目だ。一方、《アングル》はカメラの下方向の角度を決める項目となっている。
《回転速度》は右スティックを動かしたときのカメラの回転スピードを決定する。《変更速度》はボールカメラモードのオン・オフを切り替える速度を決定する。
03
正しいマシンを選択する
『ロケットリーグ』の収録マシン数はかなり多いように思えるが、プロシーンに目を向けると、実際に使用されているのはOctane(オクタン)、Fennec(フェネック)、Dominus(ドミナス)の3車種に限定されていることが理解できる。Octaneはリリース1年目から高い人気を獲得している “究極のマシン” だ。欠点がほぼなく、プロアマ両方から好まれているOctaneはパーフェクトなオールラウンダーだ。
Fennecの第一印象はやや不安定で遅いが、シュートパワーに優れている。また、見た目とヒットボックス(当たり判定)の差がOctaneより小さい点も評価できる。Dominusはシュートパワーが強烈なので攻撃で重宝するが、車高が低い平坦なフォルムで回転半径も大きいので慣れるまでに時間がかかる。いずれにせよ、すべてをひと通り試したあとで決めるのが良いだろう。
04
基本をマスターする
『ロケットリーグ』の基本を学ぶところから始めよう。基本にはブースト、ジャンプ、ボールコントロールが含まれる。《トレーニングモード》と《フリープレイ》がストレスなく操作に慣れるのに適している。
プレイを始めればすぐにボールを正しく “蹴る” のが難しいことに気付くはずだが、正しくボールを扱えるようになるための最短の近道は “数をこなす” だ。数をこなすためには具体的な練習目標を設定するか、トレーニングモードを数回プレイするのが良いだろう。
05
ブーストを学ぶ
『ロケットリーグ』に欠かせない操作が “ブースト” だ。ブーストが満タンのときだけ、超絶空中プレイやスーパーセーブができる。時間をかけてピッチ上のブーストを溜められるポイント(ブーストパッド)の位置を学び、効率的な走行ルートを見出して、なるべくブーストパッドの上を通過できるようにしよう。
ピッチの四隅とセンターライン両端の合計6カ所にブーストを満タンにしてくれるブーストパッドが配置されている。このパッドは通過してから10秒経過するとまた使えるようになる。一方、ブーストを12%回収できる小さなブーストパッドは通過から5秒後に再通過できるようになる。これらはピッチ上に28個配置されている。
スタート直後(キックオフまたは破壊されたあと)、各プレイヤーはブーストが33%溜まっている状態でスポーンする。ブーストが十分溜まっている状態を維持するようにしよう。こうしておけばオフェンスでもディフェンスでも状況に合わせた行動がすぐに取れる。
06
ポジションを意識する
ピッチ上の自分のポジションほど重要なことはない。ポジションニングを良くするためには意識、練習、優れた状況判断が必要になる。自分のポジショニングが向上すれば攻守両方で自分のポテンシャルを最大限発揮できるようになり、試合中の判断力も向上する。
簡単にまとめると、良いポジションニングができれば、加速に頼ることなくチームメイトを助けられるようになるのだ。広い範囲をカバーできると同時にチームメイトからの距離も近いのが理想的なポジションだ。このポジションが取れれば敵からカウンターを受けたときやポゼッションを失ったときに素早く反応できるようになる。
07
ローテーションを理解する
ローテーションは『ロケットリーグ』では不可欠な戦術で、ピッチを上手く使って効率良く攻撃を仕掛けると同時に守備も安定させることがその目的だ。各チームのプレイヤー3人がポジションを入れ替えながらピッチを効率良くカバーしていくローテーションでは各自の攻守の役割が定期的に入れ替わる。
たとえば、プレイヤーAが積極的に攻撃に参加している場合(シュートやアシストなど)、プレイヤーAは攻撃終了後に交代し、チームメイトにポジションを譲る。このようにプレイヤーがボールを前に運ぶべく前進するときは別のプレイヤーが同時に下がって守備体制を整える。
ローテーションをすれば、次の攻撃に備えてブーストメーターを常に溜めておけるようにもなる。また、最低でもひとりのプレイヤーが攻守のどちらにも参加できる状態を作っておけるようになる。
08
ボールチェイサーにならない
『ロケットリーグ』初心者の多くはボールを追いかけ回すだけで終わってしまう(ボールチェイス)。その代わりにポジショニングを向上させるようにしよう。ボールチェイスは混乱していてまとまりのないプレイに繋がり、チームの守備に不要なプレッシャーをかけてしまう可能性が高い。
チームメイトが良いポジショニングを取れているなら、彼らを信頼して彼らにボールを任せよう。こうすることで試合の流れが良くなり、次のパスやリバウンドを意識した自分のポジショニングだけに集中できるようになる。
ボールチェイサーにならないためには我慢と規律が必要だ。ボールを追いかける “べき” タイミングを理解できるようになるためには多くの経験が必要になる。基本的に、チームメイトがボールへ向かっているなら、展開を先読みしてすぐに反応できるポジションを取るようにしよう。
09
チームとコミュニケーションを取る
もちろん、『ロケットリーグ』好きな友人がいて、一緒にプレイしてお互いを高めていける環境が整っているならそれに越したことはない。ボイスチャットが使えれば大きなアドバンテージが得られるだろう。
しかし、クイックチャット機能を活用すれば知らないプレイヤーとも上手く連携が取れるようになる。シンプルに「了解!」や「ディフェンディング…」と打つだけで驚きの効果が得られる。頻繁に使用するメッセージをアサインするようにしよう。
特にビギナーレベルの試合では、『ロケットリーグ』の基本を無視するプレイヤーがチームメイトになってしまうと大きなフラストレーションが溜まってしまうが、このような場合は自分のプレイに集中して、試合が無駄にならないようにしよう。最悪でも5分我慢すればすべてが終わる。
一方で、優秀なチームメイトに恵まれれば《パーティに招待》機能を使用して一緒のチームでのプレイを続けることができる。
10
ポジティブな態度を保つ
『ロケットリーグ』を完全マスターするためには長い時間がかかることが分かっただろうか? プロプレイヤーの多くも今のレベルに到達するまで年単位の時間をかけている。
フリーのシュートを外したり、連続でチームメイトに恵まれなかったりすると非常に大きなフラストレーションが溜まるが、ポジティブな態度を維持するように努力しよう。『ロケットリーグ』が楽しいからプレイしているという初心に立ち返ろう。ポジティブな態度が維持できれば、上達してランキングが上がっていく楽しさも味わえるようになるはずだ。
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