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© Nobuo Iseki
スケートボード

TRASH WORDS vol.05 : さよなら宮下パーク

日本のスケートシーンを長年追い続けてきたフォトグラファー・井関信雄。そんな彼だからこそ見える景色や感じる想いを、リアルな言葉とともにお届けする。
Written by Nobuo Iseki
読み終わるまで:4分Published on
こんにちは。井関です。
2017年のGWもアッという間に過ぎて、もうすぐ梅雨の時期ですね。この春は幾つかの大手ブランドのスケートチームが来日したり、2017年の夏も賑やかになりそうな予感がします!
そしてもうひとつ、春は東京のスケートシーンにおいて寂しいニュースがありました。すでに随分昔のことのように感じますが、そう、宮下公園スケートパーク(以下:宮下パーク)の閉鎖です。都内で最もスケーターとの遭遇率が高い街のひとつ渋谷。駅から数分、近くにコンビニ有りという絶好の立地にあった宮下パーク。併設のボルダリングやフットサルコートなども一緒に、3月一杯で閉鎖されました。これは渋谷駅周辺の再開発に伴うもので、このエリアは一旦閉鎖され取り壊されるようです。ただ、新たな耐震基準もクリアしたスケートパークが再び建設されるそうなので、今から楽しみです。そんな寂しくも期待感ワクワクの中、今回はフォトグラファー目線から宮下パークを振り返ってみます。
TRASH WORDS vol.05

TRASH WORDS vol.05

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2011年撮影。宮下公園の脇のペンシルビルから見たパーク。JR山手線や新宿のタワービルも見える絶景。まさに都会のオアシス。
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2011年撮影。線路を挟んだ向いのビルから望む宮下パーク右側。このパークは駐車場の上に建造されていました。
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同じく向かいのビルから望むスケートパーク左側。点在する植え込みがなかなか手強かったですが、涼しい日陰と木漏れ日をもたらしてくれました。
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2011年撮影。パークに入って右手のヒップにて。当時、久我山に住んでいた沖縄の我如古亘のフロントサイド・フリップ。
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2011年撮影。ブチこと川渕宏聡の5-0グラインド。ヒップから下ってきてバンクからギャップ超えで上段に上がるライン。カーブにかけることは自分にとっては天上人のなせる技でした。
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2011年10月撮影。GRAVISツアーで来日したディラン・リーダーのバックサイド・フリップ。彼を一目見ようと渋谷に駆けつけた人も、読者の中にいるのではないでしょうか。あれからもう6年。
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2013年撮影。雨上がりの宮下パーク。点在するマンホールは実は排水溝だったことが、この日分かりました。写真左奥の空を仰ぎ見る人物は当時パークの管理スタッフとして働いていたスケーターのヒロム。彼もまたフォトグラファーであり、宮下パーク内で撮ったスケート写真のシリーズ 「#宮下記録」をインスタグラムにて展開しています。要チェックです。
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2013年撮影。80年代からプロスケーターとして活躍、未だ現役のランス・マウンテンも宮下パークを訪れました。高層ビルが建ち並ぶ渋谷にありながら線路や幹線道路があり、開けた所に立地ているため、晴れた日には眩しい日差しが差し込むフォトジェニックなパークでした。
TRASH WORDS vol.05

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2017年3月撮影。ロシアから来日したスケーター、トリアのフロントオーリー・テールグラブ。宮下パークの後期にはヘルメット着用が義務化されていました。
TRASH WORDS vol.05

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2017年3月撮影。愛媛から東京に移り住んだ吉岡賢人の後ろ抜きのオーリー・ワンフット。レンガを敷き詰めたヒップも、やり込んだスケーターが多いのではないでしょうか。
ということで振り返るのはこの程度にして、これからリビルドされるこの地に、クレイジーな何かが現れることをネックをロングにして待ちましょう!
Profile
井関信雄/Nobuo Iseki
写真家。高知県出身。1976年生まれ。2000年よりフォトグラファーとしてのキャリアをスタート。幅広い世代のスケーターからの信頼も厚く、写真という側面からシーンを牽引する、日本を代表するスケートボードフォトグラファー。 自身が発行するZINE『 Pancake Portfolio』もリアルなシーンから人気を集める井関信雄氏のホームページは こちら>>
◆TRASH WORDS
Vol.01 : 「Hello! My name is…」は こちら>>
Vol.02 : 「スケート写真の面白さと奥深さを少し語ってみる」は こちら>>
Vol.03 : 「写真とはラブ・レターである」は こちら>>
vol.04:「拝啓、瀬尻稜様」は こちら>>