Gavin Breaux at Red Bull Terminal Takeover
© Jonathan Mehring / Red Bull Content Pool
スケートボード

【スケートボード初心者用】バランスの鍛え方・練習方法 5選

ストリートやハーフパイプでの安定感と安全性を高めてくれる “バランス” を鍛える方法を選りすぐって紹介!
Written by Natalie Hamingson
読み終わるまで:7分Published on
スケートボードに乗る喜びを知れば人生が変わる可能性がある。レッドブル・アスリートのジャガー・イートンも、幼少期のスケートボードとの出会いによって人生が変わったとしている。
「父親にスケートボードのすべてを教えてもらいました。最初から気に入りましたね」
2021年のストリートスケート世界選手権に出場したジャガー・イートン

2021年のストリートスケート世界選手権に出場したジャガー・イートン

© Luis Gallo / Red Bull Content Pool

しかし、イートンのように世界を驚かせる前に基本を学ぶ必要がある。そこで今回はそのひとつ、正しいバランスの取り方を紹介しよう。突き詰めれば、バランスはスケートボードで行うことすべての基本だ。
スケートボードに乗っているとき、乗っていないときを問わず、バランスを鍛える方法はいくつも存在する。以下に紹介する5つの「バランスを向上させる方法」をチェックしてライディングの安定感安全性を高めよう。
01

ストレングストレーニング

バランスは体幹(コアマッスル)がすべてだ。これはスケートボードに限らず、器械体操からヨガまでの他の様々なアクティビティにも言える。スケートボードは脚と足首のストレングス(筋力)も重要だが、すべての筋肉とアクションを繋げているのが体幹だ。
ライディングしていない時間もスケートボードで必要な筋肉を鍛えるために次のメニューを組み込んでみよう。
ジュリアン・クリスティアンソン

ジュリアン・クリスティアンソン

© Jonathan Mehring / Red Bull Content Pool

《プランク》

体幹トレーニングメニューの代表格プランクは、プッシュアップ(腕立て伏せ)に似た姿勢を維持する。様々なアレンジが可能で、初心者なら膝と肘を床についた姿勢から始めても良いだろう。また、片腕と片足で斜めにした全身を支えるサイドプランクでさらに負荷を加えることもできる。

《スクワット》

スクワットは複数の筋肉に刺激を入れられるエクササイズだ。膝を曲げて身体を沈み込ませれば、ボードの上に乗り続けるために必要な膝の筋肉を鍛えることができる。また、つま先や踵を上げずに足裏全体を床につけるように意識すれば、ボードをより安定させる助けになる。続けていけば最後にはスケートボードの上でスクワットができるようになるはずだ。

《ランジ》

片足を前、もう片方の足を後ろに下げるランジは、スケートボードのスタンスのバランスを鍛えるのに最適だ。前足側の膝を沈み込ませながら、体幹で上半身を立たせよう。後ろ足側の膝を地面すれすれまで下げていけば、ハムストリング臀筋ふくらはぎ大腿四頭筋を鍛えることができる。
02

バランスボードトレーニング

バランスボードはワークアウトや整体などで使用される運動器具だ。平坦な表面を持つ不安定なボードの上に乗り、バランスを取って落ちないようにするのはスケートボードと変わらない。
実際、スケートボードのような長方形のボードを使用するときもある。こちらも初心者用に小型のバランスボードが売られているので、足首のストレングスを鍛えていこう。
ライアン・シェクラー

ライアン・シェクラー

© Anthony Acosta / Red Bull Content Pool

バランスボードをトレーニングメニューに組み込む場合は、次のアドバイスを参考にしてみよう。
  • 最初は30秒:まずはボードの上に30秒乗っていられるようにしよう。
  • 左右・前後に動く:ある程度乗り続けられるようになったら、ボードの左右に動いてどちらでもバランスを取れるようにしよう。こうすることでスケートボードのライディングで必要になる筋肉群を鍛えることができる。また、前後にも動いてみよう。
  • アレンジする:バランスボードの基本ができるようになったら、バランスボードを使用したプランクなどのエクササイズに挑戦して他の筋肉群も鍛えていこう。このバージョンのプランクは体幹全体を鍛えるのに非常に効果的だ。
03

平地での練習

スケートボードを使用したバランス練習に取り組む準備ができたら、平地から始めよう。上半身を起こしておくためにはスタンスが非常に重要になってくるので、まずは正しいスタンスから学んでいきたい。
マルセロ・ヒメネス

マルセロ・ヒメネス

© Luis Barra / Red Bull Content Pool

スケートボードのスタンスは主に2つで、左足を前に出すレギュラーと右足を前に出すグーフィーに分けられる。自分に合ったスタンスを見極めてから、以下のバランス練習に取り組んでいこう。
  • 重心を下げる:膝を軽く曲げて重心を下げればスケートボードの上に乗り続けやすくなる。
  • 両足の位置を練習する:前足は少し角度をつけて(斜めにして)ボードのノーズに置いてみよう。後ろ足はボードに対して直角になるようにボードのテール付近に置いてみよう。
  • 片足ずつ練習する:両足を広げた状態でバランスが取れるようになったら、前足または後ろ足だけでボードの上に立てるように練習してみよう。
  • スタンスを切り替える:スイッチ(スタンスを切り替える)に取り組めばバランスに必要な筋肉群が鍛えられる。スイッチの練習は他のスポーツのレジスタンストレーニングに似た効果が得られる。
04

自信を深める

他の運動と同じで、バランスでもマッスルメモリーが非常に重要だ。何回も繰り返し練習していくことで、身体が重心を記憶し、空中での身体の位置も把握するようになる。
トリー・パッドウィル

トリー・パッドウィル

© Anthony Acosta / Red Bull Content Pool

このようなマッスルメモリーを手に入れるまではとにかく時間がかかるので我慢が必要だ。ミスをしてもしつこく繰り返そう。バランスを鍛えていく中で自信を深めるのに役立つアドバイスをいくつか紹介しよう。
  • 時間がかかることを思い出し、ステップ・バイ・ステップで進める:1日でオーリーがメイクできるようになる必要はない。初心者用エクササイズからスタートして、時間をかけて難しいエクササイズへステップアップしていけばOKだ。
  • トリックを先にイメージする:パフォーマンスを事前に視覚化(ビジュアライゼーション)するのはアスリートの常識だ。トリックをメイクする前にメイクできている自分をイメージすることで正しく集中できるようになる。
  • ミスから学ぶ:ミスは学習プロセスの一部だ。自分を責める代わりに、ミスを次に活かすようにしよう。どこが良くなかったのかを分析し、その知識を活用すれば、次がもう少し上手くいくようになる。
05

正しいギアを手に入れる

ライディングの大半は筋肉が担うことになるが、正しいギアもバランス力の向上に役立ってくれる。序盤の怪我を防いでくれるプロテクターから自分に合ったボードまで、必要なギアをリストアップしていこう。
ブライトン・ゾイナー

ブライトン・ゾイナー

© Mark Clavin / Red Bull Content Pool

  • 丈夫なスケートシューズ:靴底が平らでつま先が覆われているシューズを履けば正しく足を動かせるようになる。ソールはフリップやターンの衝撃を吸収してくれるので厚い方がベターだ。
  • プロテクター:練習に失敗は付きものなので、怪我を防ぐことが自信の維持に繋がる。ヘルメットは最も重要な安全装備だ。また、ニーパッドやリストガードも怪我の防止に役立ってくれる。
  • 自分に合ったスケートボード:最初のスケートボードを購入するときは、ロングかショートを選ぶことになる。ロングボードの方がバランスを取りやすいので簡単にライディングできるようになるという意見もあるが、優劣の差はない。自分に合っている方を選ぼう。
06

練習が上達に繋がる

パーフェクトなバランスはスケートボードを始めるための必須条件ではない。最初から備わっていなくてもコミットして練習を続ければ良い。練習を重ねていくうちに経験値が高まり、自信が深まっていくはずだ。
スケートボードの基本を覚えたあとは、プロライダーたちがメイクしているような高難度のトリックに挑戦してみよう。結局のところ、多くのスケーターにとって、スケートボードをやってみようと思ったきっかけはプロがメイクする重力を否定する強烈なトリックの数々なのだから。優れたバランスを手に入れれば、彼らにまた一歩近づくことができる!
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