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任天堂の看板シリーズにはいくつかのミステリーが存在する…。
任天堂は先日、30年以上続く『マリオ』シリーズの最新作『スーパーマリオ オデッセイ』の存在を明らかにした。この作品は2017年3月にリリースされる任天堂の最新ゲーム機Nintendo Switch初の『マリオ』シリーズであり、そのトレーラーではこのゲームの数多くの特徴が数多く確認できる。
しかし、この最新作の情報を集めていく中で、我々は『マリオ』シリーズの中にはいくつかの未解決のミステリーがあることを改めて思い出すことになった。そこで今回は特に大きな8つのミステリーを取り上げる。情報を持っている人は是非とも提供してもらいたい。
注意:本記事には『スーパーマリオ ギャラクシー』と『スーパーマリオ サンシャイン』のネタバレが含まれています!
1:『スーパーマリオ オデッセイ』のミステリー
まずはこの記事のインスピレーションになった最新のミステリーから紹介しよう。『スーパーマリオ オデッセイ』のトレーラーではニューヨークに似た都市が紹介されているが、この都市は “New Donk City” (ニュードンクシティ)と名付けられている。
また、トレーラーの中には “Dixie Kong” (ディクシーコング)や “Cranky Kong” (クランキーコング)と名付けられたストリートも確認できる。これは一体どういうことなのだろうか? 普段はジャングルの中に住んでいるドンキーコングチームがなぜ近代都市に進出しているのだろう?
『スーパーマリオ オデッセイ』本編の中でこの疑問への回答が提示されることを願うばかりだが、このトレーラーの中にはどこからどう見てもエンパイアステートビルな高層ビルも確認できる。この高層ビルを舞台に任天堂が誇る最大のサルとマリオが映画『キングコング』のようなバトルを展開するのだろうか?
2:ピーチ姫のミステリー
クッパが毎回ピーチ姫をさらおうとするのは、冷静に考えると不思議な話だ。というのも、ピーチ姫がキノコ王国の姫ならば、両親である王と王妃がいるはずだからだ。そう、クッパはピーチ姫よりも王と王妃を狙うべきなのではないだろうか?
クッパがトップをさらえばキノコ王国をもっと簡単に手に入れることができるはずで、ピーチ姫でさえも言うことを聞かざるを得なくなるだろう。
しかし、王と王妃は存在するのだろうか? それともキノコ王国は姫が最高権力者という一風変わったシステムを採用しているのだろうか?
キノコ王国の城は “ピーチ城” と名付けられており、王と王妃の名前が付けられた城は存在しない…。この事実から悟るしかないだろう。
3:キャサリンとヘイホーのミステリー
『スーパーマリオUSA』は通常の『スーパーマリオ』シリーズとやや設定が異なる。この作品は、マリオがキノコ王国ではなく、夢の国サブコンを旅するという設定になっているのだ。
この夢の国サブコンで、マリオはマムー、ドン・チュルゲ、キャサリン、ヘイホーなど、それまで出会ったことがなかった様々なニューキャラクターに出会うことになるのだが、その多くは夢の国のキャラクターという設定もあり、この作品以外には登場していない。
しかし、キャサリンとヘイホーに関しては、夢の国の住民でありながら、その他の作品にも登場している。彼らは果たしてキノコ王国内に実在するのだろうか? それとも映画『ファイト・クラブ』のように、キャサリンとヘイホーはマリオの想像が生み出した存在で、マリオしか見ることができないという設定なのだろうか?
4:『マリオゴルフ64』のミステリー
『マリオ』シリーズでマリオとルイージ以外の人間のキャラクターを見かけることは滅多にない。メインキャラクター陣を除き、キノコ王国の住民の大半は、ある種のクリーチャーだ(もちろん、ここにはキノピオも含まれる)。
しかし、奇妙なことに1999年にNINTENDO64とゲームボーイカラー用にリリースされた『マリオゴルフ64』と『マリオゴルフGB』には数多くの “人間” が登場している。この2本の舞台は間違いなくキノコ王国なのだが(収録コースはキノピオランド、ノコノコパークなどと名付けられている)、それまで見たことがなかった “人間” がプレイアブルキャラクターとして収録されているのだ。
プラム、チャーリー、サニー、ハリーなどはどこからどう見ても一般人だ。そして、彼らはこの作品以外に登場していない。彼らは一体どこからやってきたのだろうか? どうやってキノコ王国に入国したのだろうか? 彼らはどこへ消えたのだろうか? (無駄な存在として)どこに “島流し” されてしまったのだろうか?
5:ドンキーコングファミリーのミステリー
このミステリーはちょっと厄介なのでじっくりと読んでもらいたい。まず1981年に『ドンキーコング』がリリースされ、その後、ドンキーコングの息子を主人公にした『ドンキーコング Jr.』がリリースされた。ここまでは簡単だ。
そして、1994年になると、スーパーファミコンで『スーパードンキーコング』がリリースされた。この作品では新デザインのドンキーコングや、彼の祖父で実は初代ドンキーコングだったクランキーコングなどが登場する。つまり、クランキーコングはドンキーコング Jr.の父親で、ドンキーコング Jr.の息子が『スーパードンキーコング』のドンキーコングということになる。ここからどうも雲行きが怪しくなってくる。
そして、ドンキーコング Jr.の息子がドンキーコングという設定では複雑さが足りないと言わんばかりに、1998年にリリースされた『マリオテニス64』には、どう見ても息子のドンキーコングよりも若い姿のドンキーコング Jr.が登場している。つまり、この作品のドンキーコング Jr.は、『スーパードンキーコング』のドンキーコングの息子なのだろうか? 頭が痛いので考えるはもう止めよう…。
6:ロゼッタのミステリー
※『スーパーマリオ ギャラクシー』のネタバレ注意!
『スーパーマリオ ギャラクシー』のハイライトのひとつは、ゲームを進めていくに連れて明らかになっていくロゼッタの悲しい過去だった(ゲーム内では絵本として語られる)。
この作品の中で、母親の帰りを待ち続けていたロゼッタは、やがて母親は帰ってこない(丘の上の木の下で眠っているから)ことを受け入れる。しかし、その絵本の中では、ロゼッタが父親を追って丘の上に向かって星を見上げていたことや、弟がソリで丘を滑り降りていたこと、そして母親が亡くなり、丘に埋められたことなどについては触れられているものの、父親と弟のその後については触れられていない。なぜ彼らはロゼッタの元に帰ってこなかったのだろうか?
7:クッパ Jr.のミステリー
※『スーパーマリオ サンシャイン』のネタバレ注意!
我々がクッパ Jr.と初めて出会ったのは『スーパーマリオ サンシャイン』で、この作品の中のクッパ Jr.はニセマリオに扮してドルピック島をマジックブラシで汚しまくっていた。
ニセマリオはマリオに濡れ衣を着せるために仕組まれたもので、クッパ Jr.はマリオを牢獄に入れてしまえば、クッパから実の母親と教えられていたピーチ姫に出会えると考えていたのだ。しかし、ここでひとつの疑問が生まれる。ピーチ姫がクッパ Jr.の母親? いやいやいやいや、それはありえない。絶対にありえないはずだ…。
言うまでもないが、ゲーム終盤になると、クッパがクッパ Jr.にピーチ姫は本当の母親ではないことを告白する(ひと安心だ)。しかし、ここでまた新たな疑問が生まれる。ピーチ姫がクッパ Jr.の母親でないとするならば、誰が母親なのだろうか? この疑問に対し、『スーパーマリオ』シリーズの生みの親、宮本茂はインタビューの中で「分からない」としている。
8:『スーパーマリオブラザーズ』のミステリー
『スーパーマリオ』シリーズの設定は長い歴史の中で数回修正されているが、実は、1985年にリリースされた『スーパーマリオブラザーズ』にはちょっと頂けないストーリーが隠されている。
このゲームの取扱説明書を読む限り、キノコ王国は強力な魔法を使うことで知られるクッパ率いるカメ一族に侵略され、その魔法によってキノコ王国の住民は岩やレンガ、つくしなどに変えられてしまったという設定になっているのだ。
キノコ王国の住民がレンガに変えられてしまったということは、言い換えれば、マリオがレンガを壊すたびに、住民を殺しているということになるのだ。いやはや『サイレントヒル』より恐ろしい!