ランニング
トレーニングを重ねてもパフォーマンスが一向に伸びていないランナーは事前の準備が間違っている可能性がある。そのようなミスを避けるためのチェックリストを用意した。
ランニングの魅力は、いつでもどこでもできるところだ。準備らしい準備は必要ない。しかし、準備が必要ないのは、そのランニングが近所のジョギング程度の場合に限る。【Wings for Life World Run】のようなよりシリアスなランニングの場合は、しっかりとした準備が必要だ。
というわけで、そのような準備の一環として、本格的なランニングの前に避けておきたいことをいくつかリストアップしておいた。以下の7つのアドバイスをレースやイベントの前のチェックボックス代わりに活用してもらいたい。
01
十分な睡眠をとらない
ランナーたちは走行距離や平均ペース、トレーニングの頻度などを比較するのが大好きだが、睡眠時間はトレーニングで最も重要な要素のひとつなのにもかかわらず、あまり気にしていないように思える。
睡眠はフィジカルとメンタルを回復させるだけではなく、免疫システムを活性化する。また、成長ホルモンを分泌するので筋肉の発達や全身の修復と再生も期待できる。
身体が十分に回復しなければベストパフォーマンスを発揮することはできないので、ランニング前後は十分な睡眠をとるようにしよう。
02
考えなしに水分を補給する
水分補給には「正しいやり方」と「間違ったやり方」が存在する。ランニング前は特に注意したい。ランニング直前にリットル単位でがぶ飲みしたり、炭酸水を飲んだりするのは大間違いだ。身体も拒否するだろう。
ランニング前の正しい水分補給は、長い時間(ランニングをしていない日を含む数日前からでも問題ない)をかけて十分な量を摂取していくことだ。こうすることでベストパフォーマンスを発揮したいタイミングで身体の中に十分な水分量が残っているようになる。
03
間違った食事をとる
ランニングの直前にボリュームたっぷりの食事でカーボロード(炭水化物を体内に蓄積すること)しようとするのは厳禁だ。ランニング直前の食事は胃に負担をかけるため、貴重な体内エネルギーを前進ではなく消化に使ってしまう。
そこで、ランニング2時間前には食事を終わらせておくようにしたい。砂糖が多い食事の他に、脂肪と繊維質が多い食事も避ける方が良いだろう。なぜなら、脂肪は消化が悪く、繊維質は便意を催させるからだ。
04
静的ストレッチをする
ランニング前の静的ストレッチ(スタティック・ストレッチ)は2つの意味で逆効果だ。
まず、筋肉を伸ばすとパフォーマンスを発揮できる確率が下がってしまう。言い換えれば、静的ストレッチはスピードと筋力を弱めてしまうのだ。そして2つ目に、筋肉の緊張がなくなると怪我の確率が高まる。なぜなら、伸びた筋肉は弾力がなくなり、最大筋力が弱まるからだ。
これらの理由からパフォーマンスが下がってしまうので、ランニング前はレッグスウィングなどの動的ストレッチ(ダイナミック・ストレッチ)を行おう。静的ストレッチはランニング後に行いたい。
05
トイレに行かない
膀胱が破裂しそうな状態で運動をしたい人はいない。というわけで、ランニング前は必ずトイレを済ませておくようにしよう。トイレに行かないのは何の助けにもならない。
というわけで、尿意・便意がないように思えても、スタート前に最低1回はトイレに行っておこう。また、ランニング中に複数回トイレに行きたくなってしまう場合は、水分・栄養補給方法を見直す必要があるかもしれない。
06
ソックスを履かない
夏が来るまであと少しだが、気温が高まってくるとソックスを履かずに走りたくなる。しかし、ソックスはサンダルを履く気候では不要かもしれないが、ランニングでは通年で必要だ。
特に、ランニング専用の高機能ソックスは水ぶくれや靴擦れを防いでくれるだけではなく、高機能ランニングシャツと同じように速乾性にも優れている。尚、ランニングで使用するソックスは自分の足のサイズにフィットしていて、簡単には縮まない製品を選ぶようにしたい。
07
新しいランニングシューズをレースでおろす
「プランに沿ってトレーニングを進め、上記の “間違い” をすべて回避し、レース当日を迎えたので、新品のランニングシューズで走ろう!」と思うのは間違っているだろうか? 実際は大間違いだ。
新品のランニングシューズをロングランやレースでデビューさせるべきではない。たとえ、それが以前履いていたモデルと同じでも、嫌なサプライズに見舞われる可能性がある。ロングランやレースではシューズの素材がしっかりと伸びていて、足に馴れている必要がある。
というわけで、重要なランニングでは慣れ親しんでいるシューズを履くようにしよう。
上記のすべての “間違い” を回避できたら、2023年5月7日に開催される10回目の【Wings for Life World Run】に参加してみよう。参加登録は当日まで受付中!