【いくつ知ってる?】かっこいい! そんな機能が!?  素晴らしきゲームコントローラーの世界
© Munetatsu Matsui
ゲーム

【いくつ知ってる?】かっこいい! そんな機能が!?  素晴らしきゲームコントローラー博覧会!

色、形、用途……。かつては周辺機器としてさまざまなコントロ-ラーがリリースされていた。そんな往年の傑作コンローラーを写真付きで解説しつつ、勝手に表彰してみたい。
Written by 松井ムネタツ
読み終わるまで:6分Published on
ゲームをより楽しむための周辺機器として、本体同梱のものとは別売りのコントローラーが各社から発売されている。
ゲームショップやネット通販などで周辺機器コーナ-をチェックしてみると、昨今は、ゲームパッドジョイスティック(アーケードコントローラー)、ハンドルコントローラーがほとんどを占めている。
ジョイスティック。写真は「リアルアーケードPro.V隼 for Xbox One」(HORI)。

ジョイスティック。写真は「リアルアーケードPro.V隼 for Xbox One」(HORI)。

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「え? これら以外にもあるの?」なんて思う人もいるかもしれないが、かつてはいろんな種類のコントローラーが存在していた。
ゲームパッドやジョイスティックにしても、各社から個性的なものがたくさんリリースされていたのだ。
ここ最近は、周辺機器をリリースしているメーカーそのものも限られてしまい、特殊な周辺機器を使ったゲームも少なくなってしまった。
そこで今回は、往年のさまざまなコントローラーを紹介しつつ、独断と偏見で「これはすごい!」というものを選んで勝手に表彰することにした。
「なんであのコントローラーがないんだ!?」なんて意見もあると思うが、そこはあくまで「独断と偏見」ということでご了承いただきたい。

◆【ベストヒットゲームパッド賞】

「ジョイカード」(ハドソン)
ハドソン(現KONAMI)はファミコンやスーパーファミコン用にゲームパッドを発売していたが、それ以前からパソコン向けにも周辺機器を提供していた。
そのひとつがこの「ジョイカード」だ。MSXなどATARI規格のジョイスティックポートがあるパソコンで使うことができ、当時筆者のまわりの友人知人はこれを当たり前のように持っていた。
写真奥にあるのは学研ステディコンピュータ用で、ハドソンの「ジョイカード」とまったく同じデザイン。OEMとして供給していたと思われる。

◆【ベストヒットジョイスティック賞】

「ファイティングスティック」(HORI)
「ファイティングスティック」(HORI)

「ファイティングスティック」(HORI)

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スーパーファミコン版『ストリートファイターII』の登場により大ヒットしたHORI製ジョイスティック。
なかなかの重さがあるので、テーブルに置いたときしっかりと安定する。ボタンとレバーの手前に手を置く場所が確保されており、ゲームセンター感覚でプレイすることができた。
いまのアーケードコントローラーと比べると小さいものの、当時としてはかなり大きい&重いジョイスティックだった。

◆【筆者が二十歳そこそこのころ、とても愛用したで賞】

「ジョイボール」(HAL研究所)
「ジョイボール」(HAL研究所)

「ジョイボール」(HAL研究所)

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レバー部分がボール状となっているジョイスティック。
全体を包み込むように持ったり、左右から摘まむように持ったりと、操作の仕方もプレイヤーによってさまざま。
筆者は、これを使うとミリ単位で細かい操作ができたので、アクションやシューティングを遊ぶときは必須アイテムだった。

◆【ひとりで3役もこなしちゃうで賞】

「CYBORG 3D」(Saitek)
「CYBORG 3D」(Saitek)

「CYBORG 3D」(Saitek)

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Saitek社によるパソコン向けゲームパッド。
ゲームパッドのわりにはハンドルコントローラーか? というくらいの大きさ。パッケージ裏にはこんな説明が。
「アーケードゲーム、レーシングゲーム、フライトシミュレーター、どれも完璧に遊べるよ!」って書かれている。

「アーケードゲーム、レーシングゲーム、フライトシミュレーター、どれも完璧に遊べるよ!」って書かれている。

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ただ、さすが海外製、デカくて重い! でも"ひとつでいろんなゲームを快適にこなせる"っていうコンセプトはいい……ような気がする。

◆【片手でできるもん!で賞】

「アスキースティック スーパーL5」(アスキー)
「アスキースティック スーパーL5」(アスキー)

「アスキースティック スーパーL5」(アスキー)

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片手で操作することを前提としたスーパーファミコン用コントローラー。
RPGやシミュレーションゲームなどをプレイするとき、左手で操作して右手でメモする、なんてことができる。
筆者はこれを使って『ドラゴンクエストV』をプレイ、クリアした。
これより以前に「アスキースティック L5」という片手操作コントローラーが発売されており、そちらはグリップのような形をしていた。
またプレステーションではHORIから「Grip」というシリーズが発売され、これも片手タイプのコントローラーだった。

◆【特定のゲームでしか使えないで賞】

「ルーレットコントローラー」(TAKARA)
「ルーレットコントローラー」(TAKARA)

「ルーレットコントローラー」(TAKARA)

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「スーパーロボット大戦コントローラ」(HORI)
一般的にこういった周辺機器は、レースゲーム用とか対戦格闘ゲーム用とか、特定のジャンル向けに発売されることが多い。
だがこちらのふたつは特定のゲーム向け。
まず写真上は、プレイステーション向け『人生ゲーム』専用の「ルーレットコントローラー」だ。
これがあると『人生ゲーム』を遊んでいる感が100パーセントアップする。もちろん、これがなくても遊べるのだが、やはりあったほうがいい。
もうひとつ、写真下の「スーパーロボット大戦コントローラ」はその名のとおり『スーパーロボット大戦』シリーズ向けのコントローラー。
片手操作タイプだが、前述のものとは違って据え置き型となっている。最大の特徴はリセットボタンが付いていることだろう。
『スーパーロボット大戦』はゲーム途中でリセットしてやり直す場面に出くわすのだが、これを使えば手元のボタンですぐにリセットすることできる。

◆【マウスを利用したアイディア賞】

「The Mouse Yoke」(Colorado Spectrum)
「The Mouse Yoke」(Colorado Spectrum)

「The Mouse Yoke」(Colorado Spectrum)

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フライトシミュレーター用のコンローラー「The Mouse Yoke」は、じつによく考えられた周辺機器だ。
電子機器的なものは一切搭載されておらず、PCのマウスを装着することで飛行機の操縦桿コントローラーとなる。
操縦桿にマウスを装着して使用する。

操縦桿にマウスを装着して使用する。

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操縦桿の軸を動かすことで、マウスのボール部分を転がすような仕組みになっており、驚くほど操縦している雰囲気を出してくれるという。
まさにアイディア賞なコントローラーだ。

◆【インテル、作ってる!で賞】

「Intel Wireless Gamepad」(インテル)
「Intel Wireless Gamepad」(インテル)

「Intel Wireless Gamepad」(インテル)

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CPUメーカーでお馴染み、インテル社によるPC向けゲームパッド。
幅・高さが30センチ近くあるなかなかの大きさ。なんともいえないオシャレな感じがいい。
オシャレデザインすぎて持ちにくかったらどうしようと心配してしまうが、そこは「インテル、入ってる」ということでオーケーにしておこう。
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さて、いかがだっただろうか。ユニークなものが多く、思わずほしくなってしまったものもあっただろう。
再び、こうした周辺機器がたくさん発売されるゲーム市場になることを願わずにはいられない。
ちなみに、今回の撮影に関してはコントローラーコレクターの烏丸氏に協力していただいた。
氏に感謝しつつ、最後にそのコレクションの一部をもうちょっとだけ紹介して締めくくりたい。
「ちゃんと数えたことはないんですが、数百個あります」(烏丸氏)とのこと。写真はコレクションのごく一部。

「ちゃんと数えたことはないんですが、数百個あります」(烏丸氏)とのこと。写真はコレクションのごく一部。

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「ハドソンジョイスティック」(ハドソン)。ファミコン初期に登場したジョイスティックだ。このころは操縦桿タイプのジョイスティックが多かった。

「ハドソンジョイスティック」(ハドソン)。ファミコン初期に登場したジョイスティックだ。このころは操縦桿タイプのジョイスティックが多かった。

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「City boy」(BLAZE)。プレイステーションとサターン両対応なのだが、ボタンの配置が人間工学的にちょっと「?」な感じ。間隔が広すぎない?

「City boy」(BLAZE)。プレイステーションとサターン両対応なのだが、ボタンの配置が人間工学的にちょっと「?」な感じ。間隔が広すぎない?

© Munetatsu Matsui

九十九電気製のジョイスティック。1980年代前半に登場した商品で、国内製としてはかなり初期のもの。レバーは4方向で斜めがなくボタンは1つだけ。

九十九電気製のジョイスティック。1980年代前半に登場した商品で、国内製としてはかなり初期のもの。レバーは4方向で斜めがなくボタンは1つだけ。

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セガマークIII用「セガ スポーツパッド」。家庭用ゲーム機向けの周辺機器としてトラックボールが発売された数少ない例のひとつ。

セガマークIII用「セガ スポーツパッド」。家庭用ゲーム機向けの周辺機器としてトラックボールが発売された数少ない例のひとつ。

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セガマークIII用の「パドルコントロール」。ボリュームつまみ型のコントローラーで、ブロック崩しタイプのゲームに採用されることが多かった。

セガマークIII用の「パドルコントロール」。ボリュームつまみ型のコントローラーで、ブロック崩しタイプのゲームに採用されることが多かった。

© Munetatsu Matsui

ニンテンドーDS用『アルカノイドDS』に同梱されていた「パドルコントローラ DS」(タイトー)。ボリュームを回すときの適度な重みが操作しやすい。

ニンテンドーDS用『アルカノイドDS』に同梱されていた「パドルコントローラ DS」(タイトー)。ボリュームを回すときの適度な重みが操作しやすい。

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音楽ゲームコントローラー「DJ MAN」(JOYTECH)。リストバンドが付属されており、リズムに合わせて振動が伝わってくる仕組み。

音楽ゲームコントローラー「DJ MAN」(JOYTECH)。リストバンドが付属されており、リズムに合わせて振動が伝わってくる仕組み。

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'80年代後半に発売。「PASOKO-1000」(三和電子)。アーケード筐体のレバーなど作っているメーカーなので手触り感はゲームセンターのままだ。

'80年代後半に発売。「PASOKO-1000」(三和電子)。アーケード筐体のレバーなど作っているメーカーなので手触り感はゲームセンターのままだ。

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(※撮影協力:コントローラーコレクター 烏丸氏)
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