Gaming
ゲームをより楽しむための周辺機器として、本体同梱のものとは別売りのコントローラーが各社から発売されている。
ゲームショップやネット通販などで周辺機器コーナ-をチェックしてみると、昨今は、ゲームパッドやジョイスティック(アーケードコントローラー)、ハンドルコントローラーがほとんどを占めている。
「え? これら以外にもあるの?」なんて思う人もいるかもしれないが、かつてはいろんな種類のコントローラーが存在していた。
ゲームパッドやジョイスティックにしても、各社から個性的なものがたくさんリリースされていたのだ。
ここ最近は、周辺機器をリリースしているメーカーそのものも限られてしまい、特殊な周辺機器を使ったゲームも少なくなってしまった。
そこで今回は、往年のさまざまなコントローラーを紹介しつつ、独断と偏見で「これはすごい!」というものを選んで勝手に表彰することにした。
「なんであのコントローラーがないんだ!?」なんて意見もあると思うが、そこはあくまで「独断と偏見」ということでご了承いただきたい。
◆【ベストヒットゲームパッド賞】
「ジョイカード」(ハドソン)
ハドソン(現KONAMI)はファミコンやスーパーファミコン用にゲームパッドを発売していたが、それ以前からパソコン向けにも周辺機器を提供していた。
そのひとつがこの「ジョイカード」だ。MSXなどATARI規格のジョイスティックポートがあるパソコンで使うことができ、当時筆者のまわりの友人知人はこれを当たり前のように持っていた。
写真奥にあるのは学研ステディコンピュータ用で、ハドソンの「ジョイカード」とまったく同じデザイン。OEMとして供給していたと思われる。
◆【ベストヒットジョイスティック賞】
「ファイティングスティック」(HORI)
スーパーファミコン版『ストリートファイターII』の登場により大ヒットしたHORI製ジョイスティック。
なかなかの重さがあるので、テーブルに置いたときしっかりと安定する。ボタンとレバーの手前に手を置く場所が確保されており、ゲームセンター感覚でプレイすることができた。
いまのアーケードコントローラーと比べると小さいものの、当時としてはかなり大きい&重いジョイスティックだった。
◆【筆者が二十歳そこそこのころ、とても愛用したで賞】
「ジョイボール」(HAL研究所)
レバー部分がボール状となっているジョイスティック。
全体を包み込むように持ったり、左右から摘まむように持ったりと、操作の仕方もプレイヤーによってさまざま。
筆者は、これを使うとミリ単位で細かい操作ができたので、アクションやシューティングを遊ぶときは必須アイテムだった。
◆【ひとりで3役もこなしちゃうで賞】
「CYBORG 3D」(Saitek)
Saitek社によるパソコン向けゲームパッド。
ゲームパッドのわりにはハンドルコントローラーか? というくらいの大きさ。パッケージ裏にはこんな説明が。
ただ、さすが海外製、デカくて重い! でも"ひとつでいろんなゲームを快適にこなせる"っていうコンセプトはいい……ような気がする。
◆【片手でできるもん!で賞】
「アスキースティック スーパーL5」(アスキー)
片手で操作することを前提としたスーパーファミコン用コントローラー。
RPGやシミュレーションゲームなどをプレイするとき、左手で操作して右手でメモする、なんてことができる。
筆者はこれを使って『ドラゴンクエストV』をプレイ、クリアした。
これより以前に「アスキースティック L5」という片手操作コントローラーが発売されており、そちらはグリップのような形をしていた。
またプレステーションではHORIから「Grip」というシリーズが発売され、これも片手タイプのコントローラーだった。
◆【特定のゲームでしか使えないで賞】
「ルーレットコントローラー」(TAKARA)
「スーパーロボット大戦コントローラ」(HORI)
一般的にこういった周辺機器は、レースゲーム用とか対戦格闘ゲーム用とか、特定のジャンル向けに発売されることが多い。
だがこちらのふたつは特定のゲーム向け。
まず写真上は、プレイステーション向け『人生ゲーム』専用の「ルーレットコントローラー」だ。
これがあると『人生ゲーム』を遊んでいる感が100パーセントアップする。もちろん、これがなくても遊べるのだが、やはりあったほうがいい。
もうひとつ、写真下の「スーパーロボット大戦コントローラ」はその名のとおり『スーパーロボット大戦』シリーズ向けのコントローラー。
片手操作タイプだが、前述のものとは違って据え置き型となっている。最大の特徴はリセットボタンが付いていることだろう。
『スーパーロボット大戦』はゲーム途中でリセットしてやり直す場面に出くわすのだが、これを使えば手元のボタンですぐにリセットすることできる。
◆【マウスを利用したアイディア賞】
「The Mouse Yoke」(Colorado Spectrum)
フライトシミュレーター用のコンローラー「The Mouse Yoke」は、じつによく考えられた周辺機器だ。
電子機器的なものは一切搭載されておらず、PCのマウスを装着することで飛行機の操縦桿コントローラーとなる。
操縦桿の軸を動かすことで、マウスのボール部分を転がすような仕組みになっており、驚くほど操縦している雰囲気を出してくれるという。
まさにアイディア賞なコントローラーだ。
◆【インテル、作ってる!で賞】
「Intel Wireless Gamepad」(インテル)
CPUメーカーでお馴染み、インテル社によるPC向けゲームパッド。
幅・高さが30センチ近くあるなかなかの大きさ。なんともいえないオシャレな感じがいい。
オシャレデザインすぎて持ちにくかったらどうしようと心配してしまうが、そこは「インテル、入ってる」ということでオーケーにしておこう。
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さて、いかがだっただろうか。ユニークなものが多く、思わずほしくなってしまったものもあっただろう。
再び、こうした周辺機器がたくさん発売されるゲーム市場になることを願わずにはいられない。
ちなみに、今回の撮影に関してはコントローラーコレクターの烏丸氏に協力していただいた。
氏に感謝しつつ、最後にそのコレクションの一部をもうちょっとだけ紹介して締めくくりたい。
(※撮影協力:コントローラーコレクター 烏丸氏)
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