Screenshot aus Gran Turismo 7 zeigt den Chaparral 2J in Monza
© Polyphony Digital
Gaming

『グランツーリスモ』シリーズ:歴代珍車 おすすめ10選

『グランツーリスモ』シリーズに収録されてきた常識外れで希少なスペックやデザインの自動車の中からベスト10をピックアップ!
Written by Philipp Briel
読み終わるまで:7分Published on
PlayStation独占の『グランツーリスモ』シリーズは、優秀なクオリティを維持し続けている最古参レーシングゲームシリーズのひとつだ。その歴史を通じていくつものアイコニックな自動車が登場しており、その中には常識の外側に位置するものも含まれている。
そこで今回は、『グランツーリスモ』シリーズに収録されてきたそのような少し変わった自動車の中から最も奇天烈で最もクレイジーな珍車10台を紹介しよう。
01

ルノー・エスパスF1

フランスの自動車メーカーのコンセプトカー、エスパスF1『グランツーリスモ2』に収録された。この強化型ミニバンは1994年のパリモーターショーで初公開されたあと、1999年にリリースされたシリーズ第2作に収録された(他のシリーズ作品には収録されていない)。
エスパスのようなミニバンは基本的にはファミリーのために存在するが、エスパスF1は819hpを出力するF1用V10エンジン(1993シーズンのウィリアムズ=ルノーFW15C)を積んでおり、レーシングのために存在する。特徴的なサウンドのエンジンが最高時速312km/hをマークするこのバンは200万クレジットで購入できた。
02

フォードGT90

こちらも『グランツーリスモ2』に収録されていたコンセプトカーだ。この作品には前作と比較して5倍以上となる約500車種・600グレードが収録されていたため、このような奇天烈マシンがいくつも収録されていたのは何の不思議もない。
フォードGT90

フォードGT90

© Polyphony Digital

フォードGT90はレジェンドスーパーカーGT40を再解釈したコンセプトカーで、1995年に初披露された。最も目を引くのは美しいホワイトのボディとトライアングルデザインのリアエンド(マフラーを含む)だった。90度V型12気筒48バルブDOHCを積んでいるフォードGT90は720hpを発生させるため、最高時速377kmをマークできる。
03

スズキ・エスクード パイクスピークバージョン

『グランツーリスモ』シリーズから思い出の1台を選ぶとするなら、間違いなく “強烈” のひと言だったスズキ・エスクード パイクスピークバージョンになるだろう。コンソール版レーシングゲームの歴史において、最高とまでは言わずとも非常に大きな影響力を持つマシンのひとつだ。
Screenshot aus Gran Turismo 2 zeigt den Suzuki Escudo Pikes Peak Version 1996

Kultiges Monstrum: Den 1996er Escudo gab es nur in GT2

© Polyphony Digital

時速400kmオーバーをマークできる約1000hpのこの4WDマシンで他のあらゆる自動車をぶっちぎる楽しさを覚えていない人はいないだろう。しかし、このマシンがどの作品に収録されていたのかを覚えているのは熱狂的なファンだけだ。ちなみに、こちらも『グランツーリスモ2』に収録されていた。
04

トヨタ pod

トヨタ podはソニーとトヨタが生み出したコンセプトカーで、2002年にリリースされた『グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO』(PS2)に収録された。近未来的で不思議なデザインが特徴的な130hpのこのコンパクトカーは大きな話題となったが、最高速度は165km/hだった。
しかし、トヨタ pod最大の特徴はAIの搭載だった。このAIはドライバーの反応やドライビングスタイルに応じて感情を表現できた上に、ドライバーへアドバイスを提供することもできた。
また、podの感情はLEDで視認できるようになっており、たとえば、赤は怒りを意味していた。さらには、喜んだ犬が尻尾を振るようにオーナーが近づくとドアを開けて出迎えることもできた。
時代をかなり先取りしていたトヨタ podは、『グランツーリスモ』史上最も奇妙な自動車のひとつだ。
05

童夢-零 ‘78

1978年のジュネーヴ・モーターショーで発表された童夢-零は、『グランツーリスモ4』から『グランツーリスモ6』まで収録されている。
近未来的なデザインが目を引く童夢-零 ‘78

近未来的なデザインが目を引く童夢-零 ‘78

© Polyphony Digital

技術面を見ていくと、日産エンジンを積んでいたこの日本発のスーパーカーはそこまで速くはなかった。また、その近未来的なデザインも両手放しで褒められるものではなかった。童夢-零 ‘78は、ランボルギーニ・カウンタックやDMCデロリアンのような海外の人気スーパーカーの良いところを集めたようなルックスをしていた。
06

メルセデス・ベンツ ダイムラー モーターキャリッジ 1886

1馬力しかないクラシックカー

1馬力しかないクラシックカー

© Polyhphony Digital / SCEI

最高速度がなんと19km/hメルセデス・ベンツ ダイムラー モーターキャリッジ 1886『グランツーリスモ4』に収録された。ある意味中毒的なこの超低速自動車でのニュルブルクリンク1周は “我慢と辛抱の究極のテスト” になる。このクラシックカーは1hpしかないため、ちょっとした坂道でも登れなくなってしまうのだ。
このクラシックカーのルックスはナイスだがジョークとしてはややトゥーマッチのため、『グランツーリスモ4』以降は収録されていない。
07

ダッジSRTトマホークX VGT

ダッジ SRT トマホークX VGT

ダッジ SRT トマホークX VGT

© Sony Interactive Entertainment

クラシックカーの対極に位置するのが『グランツーリスモ7』に収録されているダッジSRTトマホークX VGTだ。このスーパーマシンのパワーは、メルセデス・ベンツ ダイムラー モーターキャリッジ 1886を2,622hp上回り、最高時速は600kmをマークする。このスピードに耐えられるかどうかが最初のハードルになるだろう。
08

ルナ ロービング ビークル LRV-001 ‘71

月面車がドライブできるのは『グランツーリスモ6』のみ

月面車がドライブできるのは『グランツーリスモ6』のみ

© Polyphony Digital

月面初のモータースポーツイベントが開催されるまではまだしばらく時間がかかりそうだが、少なくとも『グランツーリスモ6』があれば、月面車で月面を走ることができる。しかし、この月面車を使用できるのはゲーム内のスペシャルイベント “月面調査” のみで、通常のサーキットを走らせることはできない。
ルナ ロービング ビークル LRV-001は1971年にNASAによってアポロ15号の月面調査用として開発されたが、スペック的にはエキサイティングとは言い難い。なぜなら、LRV-001に積まれているモーターは3hpしか出力できず、最高時速は32km止まりだからだ。
しかし、少なくとも月面を走ったことがあると自慢できるので、ドライビングする価値は十分にあると言えるだろう。
09

シャパラル 2J ‘70

“室外機” と呼ばれる理由

“室外機” と呼ばれる理由

© Polyphony Digital

レジェンドマシンとして知られるシャパラル 2J ‘70には、“室外機” という不名誉なニックネームが付けられているが、この角張ったヒラメのようなマシンのリアエンドを見れば、その理由はすぐ理解できる。
17インチの大型ファンが2基備えられているシャパラル 2J ‘70は、このファンを使用して車体底部から空気を吸い出すことで追加ダウンフォースを発生できた。このデザインのおかげで694hpを発生できたこのマシンは、ワトキンズ・グレン・インターナショナルでのデビュー戦で最速ラップレコードを記録した。
シャパラル 2J ‘70は『グランツーリスモ4』からほぼレギュラーとして定着しており、最新作『グランツーリスモ7』にも収録されている。ちなみに、『グランツーリスモ7』では2億5,000万クレジットで購入できる。
10

ジェイ・レノ タンクカー

戦車のエンジンを積んでいる重量3.6トンの “タンクカー”

戦車のエンジンを積んでいる重量3.6トンの “タンクカー”

© Polyphony Digital

米国の人気テレビ司会者ジェイ・レノが所有する唯一無二のオープンスポーツカー、通称 “タンクカー” は、ブレストレーン・スペシャルを改造した(その名の通り、戦車のエンジンが積まれている)珍車だ。
『グランツーリスモ4』でデビューを飾ったタンクカーは総重量3,500kgで、シリーズで最も重い車となっている。『グランツーリスモ4』ではいくつかのミッションを完了することでしか入手できず、レースでは使用不可だったが、『グランツーリスモ5』『グランツーリスモ6』ではクレジットで購入できる。
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