The right trail running sock choice can make all the difference to your run
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ランニング

トレイルランニングを始めるべき10の理由(初心者用)

普段のランニングに変化をつけたいと感じているなら、トレイルランニングにトライするタイミングが来たのかもしれない。専門家がその魅力を解説する。
Written by Lucy Grewcock
読み終わるまで:6分Updated on
More fun than tarmac, according to Robbie...

ブリットン「トレイルは舗装路面より楽しい」

© Robbie Britton

ジムのトレッドミルで延々と同じ景色を見ながら走るのとは対照的に、トレイルランナーたちは目の前が開けた田舎の小道や乗馬道でのランニングを楽しんでいる。ジムや舗装路でのランニングから泥と土に覆われたトレイルランニングへの切り替えは、メンタル面の効果や骨への負担軽減まで様々なメリットをもたらすと言われている。今回は、ウルトラマラソン英国代表でもあるロビー・ブリットンをはじめとする3名の専門家にインタビューし、トレイルランニングにトライすべき10の理由を訊ねてみた。
要するに、泥の中を走ったり、水たまりを飛び越えたり、森の中を駆け抜けたりするのはとても楽しいのさ
ロビー・ブリットン
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1. 脳の活性化を助ける

アップダウンのあるトレイルを走れば、脳が全く新しい方法で機能することになる。「トレイルランニングでは、無心になったり、その日の心配事を案じたりする代わりに、その瞬間や目の前にあるタスクに集中することになる」と語るのは、ウルトラマラソン英国代表ランナーのロビー・ブリットンだ。「テクニカルなトレイルなら、脳はさらに活性化されることになるね」
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2. フィットネスのあらゆる要素を高められる

トレイルランニングは舗装路のランニングよりもフィットネス全体に好影響をもたらす。Peak Runningでプロフェッショナル・コーチを務めるアンディ・ブルックスは「上り坂を走る負荷によって脚部の筋肉が強化されますし、凸凹のあるセクションは足首を強化できます。また、柔軟性やバランス感覚も向上します。木の根や岩を避けるためにストライドも一定ではなくなるので、敏捷性や筋肉の協調性が高くなります。さらに、急坂を下れば脚運びが速くなりますし、衝撃に対する筋肉の耐性も向上するのです」と語り、さらなる効果を説明する。「トレイルでのランニングが上手くなると同時に、舗装路や競技トラックでのパフォーマンスも大きく向上します。ケニアやエチオピアのトップランナーを見れば分かりますよね」
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3. メンタルヘルスに効果大

壮大なアウトドアの中を走ることは、メンタルを整え、考える余裕が得られる。「ランニングはセロトニン放出部位と筋肉組織を直接繋げてくれます。(トレイルランニングには)ポジティブな認知機能があり、私たちはようやくそれに気づき始めたところなのです」と語るのは、Wild Runningの設立者であるケリ・リースだ。「私たちの過去のクライアントにはうつに悩まされている人もいましたし、折を見て、アウトドアで過ごすことの治療的効果を認識している医師にメンタルヘルスに関するアドバイスを求めています」
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4. バランス感覚を向上させる

舗装路でのランニングに比べ、曲がりくねった道、木の根や岩などはより優れた安定性を要求してくる。バランスを維持するために、身体が自然に体幹と連動し、平坦な路面を走っている時にはほとんど使われない小さな深層筋を覚醒させる。この結果、バランス感覚が整えられ、身体への自己認識が向上し、美しく強い腹筋も得られる。
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5. ちょっとしたアドベンチャーが楽しめる

「美しい景色を見たり、自宅の近くで未知のスポットを見つけたり、ちょっとしたアドベンチャーを楽しみたいと思っているなら、トレイルに向かってみよう」とロビー・ブリットンは語る。「泥でぬかるんだ森で道に迷い、“ただそこにある” 丘を駆け上がる時の気分に勝るものはない。トレイルランニングは僕を素晴らしい場所に連れて行ってくれる。今までも、そしてこれからもね。新しくて素晴らしいトレイルを見つけてみよう!」
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6. 飽きが来ない

毎日同じランニングコースを走っていると飽きてしまう可能性がある。トレイルランニングでは、数km走るごとに新しい景色や匂い、地形を体験できる。アンディ・ブルックスも同意する。「同じトレイルでも、季節や時間帯、気候条件によって表情が変わります。また、素晴らしい景色が楽しめるだけでなく、トレイルの途中で野生動物に出会うこともあります」
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7. 自然と繋がることができる

現在、英国国民の8割が都市部に居住していると言われている。トレイルランニングはそこから1時間ほど逃避する理由を与えてくれる。キャンプ旅行や1週間の休暇の計画を立てる時のような煩わしさはない。「私たちの多くは自然と再びつながりを持ちたいという根本的な願望を抱えています」とケリ・リースは語る。「ランニングやクライミング、カヤック、アドベンチャーレース、その他どんなスポーツを選ぶとしても、アーバンジャングルから脱出させてくれるエクササイズは自分の世界に没頭するための素晴らしい方法です」
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8. 舗装路より身体への負担が少ない

舗装路でのランニングに比べ、草地や泥、土に覆われた路面は身体に優しい。日常的にランニングしているなら、たまにはコンクリートの代わりに田舎道を走って骨を休ませてあげよう。ランニング初心者なら、柔らかい路面は徐々に身体をランニングに慣れさせてくれる。骨への負荷が少なく、柔らかい路面は関節痛やその他の一般的な痛みや怪我のリスクも減らしてくれる。
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9. 常に達成感が得られる

どんな場所を走るとしても、エクササイズは気分を爽快にしてくれるが、アンディ・ブルックスはトレイルランニングの効果はより大きく、より良質だと断言する。「ペースや能力は関係なく、上り坂やタフな路面コンディションに挑んだり、ナビゲーションの難しさに立ち向かったりすることで、単純なA地点からB地点までのランニングよりも高い達成感を感じられます。(トレイルランニングでは)何かを成し遂げたという実感があるんです」と彼は語る。
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10. トレイルランニングは楽しい

正直に言ってしまえば、舗装路でのランニングは退屈になりがちだ。一方、トレイルランニングは、自分の中の子供心を解放したり、泥だらけになったり、下りながら腹の底から快哉の叫び声を上げたりできる。ロビー・ブリットンは断言する。「要するに、泥の中を走ったり、水たまりを飛び越えたり、森の中を駆け抜けたりするのはとても楽しいのさ」
(了)
[Information]
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