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Game Awardsの最大の賞の過去5年分を振り返って、ゲーミングシーンを再確認してみよう!
ビデオゲームファンなら今年に対して文句はないだろう。2023年は素晴らしいタイトルに溢れており、Game of the Year、いわゆる年間最優秀作品になるかもしれないと思えるタイトルが毎月リリースされていた。そしてその栄誉に最も近い栄誉が得られるのがGame Awardsだ。
このイベントではジャンルおよびeスポーツの数多の賞に加え、《Game of the Year》も授与される。2023年も無事開催されたが、今回は過去5年の同賞受賞作品を振り返ることで、ゲーミングシーンの成長を振り返っていきたい。
また、なるべく包括的に取り上げるために、審査員が選出する《Game of the Year》だけではなく、ファン投票によって決定する《Player’s Voice》も紹介しておく。
01
2019年
『Sekiro: Shadows Die Twice | 隻狼』
フロムソフトウェアから新作がリリースされるときはいつでもビデオゲーマーたちにとってはビッグイベントになる。『Dark Souls』シリーズや『Bloodborne』を生み出したこのデベロッパーは毎回超ハイクオリティな作品を届けてくれるが、2019年も例外ではなかった。
多くのファンにとって『Sekiro: Shadows Die Twice』はいわゆるSoulsbourne(ソウルズボーン)系だが、同系では珍しい移動手段と満足度の高いカウンター “見切り” が用意されていたことで、他のデベロッパーがリリースした同系作品群とは完全に異なるゲーミングエクスペリエンスを提供することに成功した。
他のノミネート作品:
- 『コントロール』
- 『Death Stranding』
- 『バイオハザードRE:2』
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』
- 『The Outer Worlds』
Player’s Voice:『ファイアーエンブレム 風花雪月』
『ファイアーエンブレム 風花雪月』は残念ながら《Game of the Year》にはノミネートされなかったが、この任天堂のストラテジーRPGは《Player's Voice》に選ばれるに十分な数のプレイヤーを魅了することができた。他の多くのゲームシリーズと同じように、『ファイアーエムブレム』もNintendo Switch初のシリーズ作品で、シリーズを幅広い層へアピールすることに成功した。
02
2020年
『The Last of Us Part II』
とにもかくにも『The Last of Us Part II』は議論を呼ぶ作品だった。この作品がリリースされると、プレイヤーが実際に得ている感情とは別の感情へと操作されているように感じられるストーリーの良し悪しについていくつかの議論が起こった。
ゲーミングシーンで大きな話題となったこのような議論を除けば、『The Last of Us Part II』がテクノロジーとゲームプレイで成し遂げたことの大きさは否定できない。そして、Game Awardsの審査員たちも同じ感想を持ち、この作品を《Game of the Year》に選出したのだった。
他のノミネート作品:
- 『あつまれ どうぶつの森』
- 『Doom Eternal』
- 『ファイナルファンタジーVII リメイク』
- 『Ghost of Tsushima』
- 『Hades』
Player’s Voice:『Ghost of Tsushima』
『Ghost of Tsushima』が《Game of the Year》に輝くと予想していた人たちもいるが、最終的には《Player’s Voice》に選出された。ビジュアルとゲームプレイが素晴らしいこの作品は真のマスターピースで、デベロッパーのSucker PunchはPS4の性能を最大限まで引き出している。中世の日本を舞台にしたこのサムライアドベンチャーはPS4時代を代表する作品のひとつだ。
03
2021年
『It Takes Two』
これは意外な受賞だった。『It Takes Two』が受賞に相応しくないと言いたいわけではない。むしろその逆で、『It Takes Two』は感情を揺さぶるストーリーと興味深いキャラクターたち、そして多様なシナリオを備えている非常に素晴らしい作品だ。
受賞が意外に思えたのはこの作品が純粋なCo-opタイトルだからだ。2人プレイ専用ゆえに、多くのファンはシングルプレイヤー用のビッグタイトル群を抑えて受賞できるとは考えていなかった。
他のノミネート作品:
- 『Deathloop』
- 『メトロイド ドレッド』
- 『Psychonauts 2』
- 『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』
- 『バイオハザード ヴィレッジ』
Player’s Voice:『Halo Infinite』
長期的視点から見れば、リリース日が非常に重要になりえることを示す例として面白い選出だ。『Halo Infinite』は《Player’s Voice》の投票直前にリリースされた。多くのプレイヤーがまだリリース直後の興奮状態で、優秀なマルチプレイヤーモードがその興奮をさらに高める助けとなっていた。
しかし、それから数週間後、残念ながら『Halo Infinite』はファンの期待に応えることができていないことが判明し、「凡庸な作品」へと姿を変えてしまった。
04
2022年
『Elden Ring | エルデンリング』
フロムソフトウェアが再び勝ち取ったが、おそらくは誰もが『Elden Ring』がこの年の《Game of the Year》に輝くことを予想できていたはずだ。このタイトルよりもソーシャルメディアを席巻したタイトルはなかった。誰もが『Elden Ring』をプレイして話題にしているように感じられ、しかもその感覚はリリースから何週間も続いた。
クラシックなSoulsbourne系ゲームプレイと魅力的なオープンワールドの組み合わせが可能であることが、このタイトルの成功の下支えとなった。
他のノミネート作品:
- 『プレイグ テイル -レクイエム-』
- 『ゴッド オブ ウォー ラグナロク』
- 『Horizon Forbidden West』
- 『Stray』
- 『Xenoblade3』
Player’s Voice:『原神』
『Elden Ring』とは異なるタイプのオープンワールドを採用しているゲームが《Player’s Voice》に輝いた。『原神』は現在最もプレイヤー数が多いタイトルのひとつで、コンソール、PC、モバイルを問わず、無数のプレイヤーが毎日好きなタイミングでこのゲームをプレイしている。
『原神』のヒットは、優秀なゲームプレイは必ず評価されること、そして基本プレイ無料の中にも練り上げた世界観を持つタイトルは存在することの証左だ。
05
2023年
『バルダーズ・ゲート3』
大作RPG『バルダーズ・ゲート3』は《Game of the Year》と《Player’s Voice》を含む複数の賞を手にした。つまりこれは、このタイトルが評論家とプレイヤーを納得させていることと、他の強力なライバル作品群よりも頭ひとつ抜けていることを意味している。
『Elden Ring』と同じように『バルダーズ・ゲート3』も長期間ゲーミングシーンを席巻しており、その話題性を無視することはできない。海外版は9月までにSwitchを除くすべてのプラットフォームでリリースされたが、それから数ヶ月経った今もデベロッパーのLarian Studiosはコミュニティの願いを叶える無料アップデートを継続的にリリースしている。
他のノミネート作品:
- 『Alan Wake II』
- 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』
- 『Marvel's Spider-Man 2』
- 『バイオハザード RE:4』
- 『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』
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