メンバー1,000名以上が所属するこのチームをまとめるノイシュヴァンダーは、他人のモチベーションを高める方法を熟知しており、そのような方法のひとつとして、ルーキーランナーたちに「 まずは5kmを走れるようになりましょう 」と語りかけている。
ノイシュヴァンダーは、5km完走の次は 5kmの自己ベスト更新 を目標にするべきだと続けている。そこで今回は、ノイシュヴァンダーから 5kmを30分以内 で走れるようになるためのアドバイスを教えてもらった。
アドバイスを手に入れたあとは世界のために走ろう! 5月5日に開催される【Wings for Life World Run 2024】に参加 して、キャッチャーカーに追いつかれるまで、走れない人たちのために走ろう! 参加登録はこちら>> 5kmの記録を伸ばすためには、5kmだけ走っていれば良いわけではない。 有酸素系運動能力 を高め、 スタミナ を強化する必要がある。
「5kmだけではなく、 7.5km や 10km の長距離と 2km や 3km の短距離を組み合わせて走ることでスタミナとスピードを強化できます」とノイシュヴァンダーは語っている。
長短を組み合わせればスタミナが増強できる © Flo Hagena for Wings for Life World Run
週数日をロードランニングに費やすことなく5kmのタイムを短縮したいなら、 HIIT(高強度インターバルトレーニング) に挑戦するのが良いかもしれない。HIITとは、できる限り速いダッシュなどの激しいエクササイズを短時間の休憩を挟みながら繰り返すトレーニングだ。
HIITに取り組む方が持久走を繰り返すよりも 心臓血管系能力を向上 できるという研究結果も出ている。「私はクロストレーニングで サイクリング を取り入れていますが、時間がない人は 高強度エクササイズ をトレーニングメニューに組み込んでも良いと思います」とノイシュヴァンダーは語っている。 フロリアン・ノイシュヴァンダーはサイクリングにも取り組んでいる © Phil Pham / Red Bull Content Pool
ロングランと並行して5分間のインターバルを挟む閾値走トレーニングも行ってみましょう 「私は誰よりも全力で走るのが好きですが、速く走るためには 定期的に遅く走る 必要もあります」とノイシュヴァンダーはアドバイスを送っている。
イージーペース でのランニングはフィットネスを鍛えるのに驚くほど効果的だ。忙しい日々を送っているとどうしてもイージーランをトレーニングメニューから削りたくなるが、これは回復にも重要だ。より走れるようになるためには 高強度のトレーニングとイージーランを組み合わせてバランスを取っていく 必要がある。
より速く、より遠くへ走りたいなら 閾値走(いきちそう) を取り入れたい。閾値走とはペースではなく エフォート を意識するトレーニングで、閾値は “ハードだが可能” なレベル、5kmに置き換えるなら、 5kmのベストタイムより少し下を狙う レベルを意味する。ノイシュヴァンダーは次のように語っている。
「もちろん、ペースはペースで重要ですし、【Wings for Life World Run】のウェブサイトの ゴールシミュレーター を活用すれば、目標距離を走るために必要なペースを算出できます。ですが、トレーニングではロングランと並行して 5分間のインターバル閾値走トレーニング も行ってみましょう」 5分間のインターバルに慣れてきたら、10分、さらにはそれ以上とインターバルを長くしていこう。
インターバルトレーニングは心臓血管系を鍛えるのに効果的 © Phil Pham/Red Bull Content Pool
「上り坂を走る」 はこれだけでひとつのスキルだ。ヒルランを自分のエナジー残量を計る方法として捉える代わりに、スクワットやウエイトリフティングと比較してみよう。
上り坂を走っているときは両脚にこのようなエクササイズと同じ負荷がかかっている。5kmの上り坂ルートを準備できれば、「 平坦なセクションが簡単に感じる ようになります」とノイシュヴァンダーは語っている。
トレイルを駆け上がるフロリアン・ノイシュヴァンダー © Ydwer van der Heide/Red Bull Content Pool
5kmを走るためには両脚の筋肉を使うことになるので、しっかり鍛えておきたい。
ノイシュヴァンダーが「とはいえ、立派な ふくらはぎ を作ることがすべてではありません。 ハムストリングス と 臀部 も非常に重要です」と語っている通り、 脚全体を鍛える ことがスピードアップに繋がる。
Neuschwander powered through 50km in 2h 57m 25s to set a record © Henner Thies/Red Bull Content Pool
世界中で走ってきたノイシュヴァンダーは「私が地形に振り回されることはありません。重要なのは外に出て走ることです」と語っている。
コンクリート、土、砂利、アップダウン、フラットなど 様々な路面や地形に慣れておけば、すべてのコンディションに対応できる ようになる。 【Wings for Life World Run】 に参加する予定なら、アプリランで走る予定のルートを事前に走っておけば、エナジーをセーブできるセクションやペースアップできるセクションが理解できる。 ベストを尽くしてより速く、より遠くへ走りたいなら、【Wings for Life World Run】の開催理由が大きなモチベーションになるはずだ。このグローバルチャリティーランイベントの 参加費と寄付金の全額が脊髄損傷の治療法発見に送られる 。
ノイシュヴァンダーは「世界に貢献できる上にバーチャルキャッチャーカーが追いかけてくるので、僕好みのイベントですよ!」と語っている。
フロリアン・ノイシュヴァンダー © Flo Hagena for Wings for Life World Run
冬季のトレーニングでどうしてもタイムが伸びないと思っている人は、 低温下のトレーニングはマイルドな天候下でのトレーニングよりも肺に大きな負荷をかけている ことを知っておくべきだ。この事実を知っておけば、タイムが多少悪くても自信を失わないで済む。ノイシュヴァンダーは笑顔で次のように語っている。
「レース当日の天候がどうなるかは誰にも分かりません。【Wings for Life World Run】では 世界中の人たち と走りますので、みんなで支え合って乗り切りましょう!」
励まし合えば天気は気にならない © Ydwer van der Heide/Red Bull Content Pool