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ドリフト

『Ultimate Race』:F1・ラリークロス・ドリフト・トロフィートラックが直接対決!

レッドブル・ドライバーたちがF1マシン・ラリークロスマシン・ドリフトマシン・トロフィートラックで最速を競う “究極のレース” が再び開催された。激戦の一部始終を動画とテキストでチェック!
Written by Paul Keith
読み終わるまで:6分Published on
昨年、レッドブルはハイパワーなレーシングマシンを集めたドラッグレースを企画した。今年は特設サーキットを用意し、各カテゴリーのマシンの特色と優れた能力をオールラウンドで試す機会を設けることにした。
今回の “究極のレース = Ultimate Race” に参加したのは、F1マシンのレッドブル・レーシングRB7、ドリフト仕様のマクラーレンP1 GTR “MADMAC”、ラリークロス仕様のスバル WRX STI、そしてトロフィートラック仕様のフォード Pro4の総勢4台。
予想外の結末となった対決の一部始終をページ最上部の動画でチェックしよう!
各マシンの強みを平等に発揮できるサーキットが用意された

各マシンの強みを平等に発揮できるサーキットが用意された

© AI Arena/Red Bull Content Pool

01

レジェンドドライバー4名

F1マシンはダウンフォースとスリックタイヤを活用して平滑な路面をグリップし、アスファルトの上を駆け抜ける。ショーカーのエキスパートであるパトリック・フリーザッハーは、2011シーズンのF1世界選手権でドライバーズタイトルを獲得して圧倒的な強さを誇ったレッドブル・レーシングRB7をドライブする。
F1参戦経験を持つスコット・スピードは、ラリークロス仕様のスバル WRX STIで参戦。このWRX STIは今回参戦した4台の中で最も優れた加速性能を誇り、アスファルトやルーズなグラベルを問わず俊足ぶりを発揮する。
アンドリュー・カールソンは、強烈なトルクを備えたYokohamaフォード Pro4トラックを持ち込んだ。このマシンの持ち味は、低速域でのパワフルな走りと、極端にワイドなトレッドだ。
そして、ドリフトレジェンドのマッド・マイク・ウィデットが乗り込むのは、モータースポーツスペシャリスト企業Lanzanteと共同で製作し、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開されたカスタムメイドのロータリーエンジンを積んだドリフト仕様マクラーレンP1 GTRだ。このマシンは、スピードとルックスの両立を目指してデザインされている。

①パトリック・フリーザッハー(F1)

  • ドライバー戦歴:F1およびレッドブル・レーシング・ショーラン
  • マシン名称:レッドブル・レーシングRB7
  • マシン戦歴:F1世界選手権 2011シーズン(コンストラクターズ&ドライバーズチャンピオン獲得)
  • マシン最大出力:750馬力
  • マシン重量:635kg
2011シーズンのF1チャンピオンマシンRB7に乗るパトリック・フリーザッハー

2011シーズンのF1チャンピオンマシンRB7に乗るパトリック・フリーザッハー

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

②スコット・スピード(ラリークロス)

  • ドライバー戦歴:F1 / ナイトロ・ラリークロス / GRX / NASCAR
  • マシン名称:Subaru WRX STI
  • マシン戦歴:グローバル・ラリークロス / ナイトロ・ラリークロス
  • マシン最大出力:600馬力
  • マシン重量:1,300kg
ラリークロス仕様のスバルWRX STIを駆るスコット・スピード

ラリークロス仕様のスバルWRX STIを駆るスコット・スピード

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

③マッド・マイク・ウィデット(ドリフト)

  • ドライバー戦歴:フォーミュラドリフト / フォーミュラDジャパン / フォーミュラDアジア
  • マシン名称:MADMAC(ドリフト仕様マクラーレン P1 GTRカスタム)
  • マシン戦歴:グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード
  • マシン最大出力:1,000馬力
  • マシン重量:1,225kg
マッド・マイクはMADMACで参戦

マッド・マイクはMADMACで参戦

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

④アンドリュー・カールソン(Pro4 トラック)

  • ドライバー戦歴:トロフィートラック / スノーモービル
  • マシン名称:フォード Pro4 トラック
  • マシン戦歴:クランドン・ワールドチャンピオンシップ / オフロードチャンピオンシップ
  • マシン最大出力:950馬力
  • マシン重量:2,041kg
パワフルなトロフィートラックを駆るアンドリュー・カールソン

パワフルなトロフィートラックを駆るアンドリュー・カールソン

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

02

特設サーキット

さて、この4台を平等な条件で競わせる方法とは? 今回はテキサス州南部の広大な土地へ向かい、MSRヒューストン・レースコースの周囲に専用サーキットを建設して、4台のマシンそれぞれの強みを発揮できるようにした。
つまり、F1マシンに適した平滑な路面のコース、MADMACの持ち味を発揮する半径の大きなコーナーをふんだんに備えた起伏の激しいコース、ラリークロスマシンのための短距離かつ様々なタイプの路面を持つコース、そしてトロフィートラックがジャンプしてコースに戻るオフロードショートカットを用意したのだ。
各自のレース戦略を練るドライバーたち

各自のレース戦略を練るドライバーたち

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

今回のホストを務めるカスタムカービルダー&YouTubeスターのエメリア・ハートフォードは、この究極のサーキットは4台のマシンをフィニッシュライン直前の勝負に持ち込めるように設計されたと説明している。
03

プラクティス

フリープラクティスでは、まずパトリック・フリーザッハーが高いベンチマークを設定し、スコット・スピードがラリークロス用のジョーカーレーンを使って鋭いヘアピンを上手く立ち上がったにもかかわらず、これを引き離してトップタイムをマークした。
しかし、その後アンドリュー・カールソンがサプライズを起こし、泥を蹴り上げながらテキサスのカントリーサイドを爆走してレース本番前の最速タイムを叩き出した。
“究極のレース” がスタート!

“究極のレース” がスタート!

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

一方、マッド・マイクは素晴らしいエンジンの咆哮とタイヤスキール音を披露しながらも最下位に甘んじた。エンジンパワーでは4台中最強を誇るマッド・マイクだが、スピンするタイヤとドリフトアクションゆえにマシンコントロールが定まらなかった。マッド・マイクはマクラーレンのパワーを手なずけて先行し、あるいはタイヤスモークの中でドリフトしてライバルたちを混乱させることができるだろうか?
04

究極のレース

メインイベントでは、アンドリュー・カールソンがスタートで集団を引き離し、トロフィートラック用のオフロードコースへ向かっていった。最速の発進を見せ、序盤のリードを築いたのはスコット・スピードだったが、すぐにパトリック・フリーザッハーに追いつかれ、軽量でよりパワフルなF1マシンが本領を発揮する。
フリーザッハーがターン1でスピードをかわすと、スピードはラリークロス用のダートセクション1周目に向かっていった。マッド・マイクは後方に控えていたが、派手にタイヤスモークを上げたい衝動を抑えながら先頭集団を僅差で追う。
それまで首位を走行していたカールソンはマッド・マイクの後方でメインコースに再合流し、先頭への復帰は大仕事となった。カールソンにとって幸いだったのは、もう1回使えるオフロードのショートカットルートが目前に控えていたことだ。
ジョーカーラップを使ってF1マシンの前に出たPro4&ラリークロスマシン

ジョーカーラップを使ってF1マシンの前に出たPro4&ラリークロスマシン

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

レース中盤を迎えると、フリーザッハーが大差をつけて首位をリードし、曲がりくねったコースで288km/hのトップスピードをマークした。しかし、3人のライバルたちが2周目のジョーカーセクションに向かう中、フリーザッハーははるかに長い距離をカバーしなければならなかった。
マッド・マイクがフリーザッハーとスピードをかわして前に出たが、この時点での首位はカールソンだった。そして大詰めはフィニッシュラインを目がけたスプリント勝負となり、MADMACを駆るマッド・マイクがカールソンのビッグトラックを僅差でかわして勝利をもぎ取った。
ドーナッツターンで勝利を味わうマッド・マイク

ドーナッツターンで勝利を味わうマッド・マイク

© Chris Tedesco/Red Bull Content Pool

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