© Long Nguyen
フィットネス
アジリティトレーニング おすすめ10選
どのスポーツでも成功を収めるためにはアジリティが必要だ。様々な効果が得られるアジリティトレーニング / ドリルの中からおすすめをピックアップ!
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アジリティとは?
フィジカルレベルを高く保つことを心掛けている人は、カーディオトレーニングやストレングストレーニングを知っているだろう。サイクリストがジムに通うなど、複数の競技や運動を組み合わせるクロストレーニングも知っているかもしれない。しかし、スポーツのパフォーマンスアップに必要なもうひとつの重要な要素は知らないかもしれない。
テニスのような伝統的なスポーツあるいはモトクロスのような比較的新しいスポーツを問わず、どのようなスポーツでも成功を収めるためにはアジリティが必要になる。
アイスクロスダウンヒルのアマンダ・トルンゾは、定期的なアジリティトレーニングが安全確保と成功には欠かせないと考えている。
「ジムを終えたら、BMXパークへ向かってローラーブレードで走っています。ジャンプやフィーチャーがアイスクロスダウンヒルのコースに似ているからです。周回しながらジャンプを繰り返しています。このようなトレーニングで空中での感覚に慣れるようにしています」
「身体の位置と方向を変え、動作スピードを自分で効果的にコントロールできる能力」と定義づけられているアジリティは、現実では自分が気付かないうちにいくつもの動作に適用されている。
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いつでもできるアジリティトレーニング おすすめ10選
アジリティトレーニングの大半は「自分だけ」で行える。特別な道具やウェアは必要ないが、ラダーがあればアジリティを効果的に高められるだろう。また、コーンも有用だ。
優れたマッスルメモリを手に入れるためには、アジリティドリルを通常のトレーニングのウォームアップ後に取り入れよう(週4日)。かなりのボリュームに思えるかもしれないが、重要なのは質と一貫性だ。アジリティドリルは高強度で行う必要はない。正しい形で定期的にやることが何よりも大切になる。
モチベーションを維持してプロアスリートとしてトレーニングを積むために、トルンゾは変化も加えている。「週5〜6日はクロスフィットも取り入れています。トレーニング内容を常に変えているのです。時間も日によって異なりますし、毎日異なる部位を鍛えています」
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サイドシャッフル
ターゲットエリア:臀部・太腿・ふくらはぎ
効果:左右に動くことで新陳代謝が活性化
やり方:
- 両足を腰幅に開いて立つ
- 軽く膝を曲げて上半身を前傾させる
- 胸を張りつつ背中は反らせない
- 小刻みに両足を動かして右へ横移動する
- 特定の距離または歩数を移動したら止まる
- 同じ動きで左へ横移動する
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キャリオカステップ
ターゲットエリア:腰のインナーマッスル・内転筋
効果:フットワークの向上
やり方:
- 両足の間隔を開けて立つ
- 右脚を左脚の前に交差させる
- 左脚を左前に出して元の姿勢に戻る
- 右脚を左脚の後ろに交差させる
- 左脚を左にスライドさせて元の姿勢に戻る
※ 逆方向に進むときは左右を入れ替える
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ラテラルラダー
ターゲットエリア:関節・靱帯・腱
効果:スピードと協調性の向上・心拍数の上昇・カロリー燃焼
やり方:
- ラダーの横に立つ
- ラダーに近い足を最初の枠に入れる
- 次の足を最初の枠に入れる
- つま先だけで着地するようにする
- ラダーの最後までステップを続ける
- 往復する(足の左右を入れ替える)
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リニアラン
ターゲットエリア:臀部・大腿四頭筋
効果:反応・反発力の向上
やり方:
- スタートラインに立つ
- コーチまたはパートナーにスタートの合図をしてもらう
- 直線を高速で走る
- コーチまたはパートナーの合図で急停止する
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ラテラル・ローハードルラン
ターゲットエリア:ふくらはぎ・大腿四頭筋
効果:スピードと協調性の向上
やり方:
- ミニハードルを並べてスタートラインに立つ
- ミニハードルは一歩ずつ連続で越えられる間隔で置く
- 左右どちらかの脚でハードルを越えて、もう片方の脚で次のハードルを越える
- ハードルの最後まで繰り返す
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アジリティボール
ターゲットエリア:認知機能
効果:スピード・反応時間・ハンドアイコーディネーション(手と目の協調性)の向上
やり方:
- ボール(テニスボール大)を耳の高さで持ち、手を離して落とす。その瞬間に屈んで同じ手でキャッチする
- 壁に向かってボールを投げて片手でキャッチする
- 両手にボールを1個ずつ持ち、できる限り速く交互に床にバウンドさせる
- 上記3種類を1セットにして繰り返す
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3コーンドリル / Lドリル
ターゲットエリア:大腿四頭筋・ハムストリング
効果:バランスと方向転換能力の向上
やり方:
- 4.5m間隔でL字にコーン3個を並べる
- Lの両端のコーンを1番と3番、角を2番とする
- 1番から2番までダッシュして2番にタッチする
- ダッシュで1番に戻ってタッチする
- 1番から2番を通過して3番へダッシュする
- 3番を回り、2番を通過して1番までダッシュで戻る
- 3番から上記を繰り返す
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ハイニー
ターゲットエリア:ふくらはぎ・臀部・大腿四頭筋
効果:バランスとスピードの向上
やり方:
- スタートラインに立つ
- つま先で着地・膝を高く上げる・腕を振るを意識して走る
- ストライドよりも膝の高さを重視する
- “短くて鋭い走り” を意識する
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シャトルラン
ターゲットエリア:ふくらはぎ・大腿四頭筋・臀部
効果:スピードとクイックターンの強化
やり方:
- スタートラインに立つ
- フィニッシュラインまでダッシュで往復する
- できる限り早く6往復する
- 5分休憩する
- 繰り返す
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バルーンドリル
ターゲットエリア:臀部・大腿四頭筋
効果:協調性と反応時間の向上
やり方:
- 色違いのバルーンを2個用意する
- タッチするバルーンの順番を決める
- その順番にバルーンをタッチして、空中に浮かせ続ける
- タッチからタッチまでの間にスクワットやバーピーを入れて難度を高める
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アジリティから得られる恩恵
テニスやバドミントンのような素早い反応が勝敗を分ける個人競技、またはバスケットボールやサッカーのような味方と敵のポジショニングを意識する必要がある団体競技を問わず、アジリティはスポーツに本気で取り組んでいるアスリートにとってのゲームチェンジャーになる。
たとえば、プロサッカー選手たちは急速な方向転換ドリルをトレーニングに取り入れている。優れたアジリティがあれば、次のアクションを取るためのベストポジションへいつでも動けるようになる。
また、アジリティは実際のプレー以外でも役に立つ。アジリティはバランスを高めるため、ウエイトトレーニング中に腰を痛めたり、靱帯を断裂したりする確率が下がる他、脳の様々な葉部を刺激するため、認知機能も向上させる。
アジリティドリルは、馴れ合いになってしまったいつものトレーニングメニューにちょっとした刺激を加えてくれる。フィールドホッケーアスリートのマディー・ヒンチもアジリティドリルを取り入れて繰り返しが多い退屈なトレーニングにならないようにしている。
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アジリティドリル / トレーニングのアドバイス
用具を使わずシンプルかつ簡単にまとめる、またはラダーやコーンなどの用具を購入するを問わず、アジリティトレーニングは協調性・スピード・反応力を高めてくれる。
アジリティトドリルの前にウォームアップしておくことと、必ずトレーニングの前に行うことを忘れないようにしよう。高負荷のトレーニングで疲労している状態で取り組んでも効果が得られない。また、アジリティドリルに全力で取り組めば最大限の効果が得られるが、スピードを高めれば良いという話ではない。正しいフォームと質の高い動きを維持しながらできる限り速く行うのがベストだ。
最後にストレッチも忘れないようにしたい。筋肉を放置して固くしてしまえば、ドリルやトレーニングの意味がなくなる。身体の柔軟性が高いほどアジリティも高まる。
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