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『リーグ・オブ・レジェンド』:基本用語 15選
『LoL』マスターになるためには膨大な知識が必要になる。世界的人気を誇るeスポーツタイトルで上を目指すのに役立つ専門用語やフレーズを集めてみた。
© Colin Young-Wolff / Riot Games
『リーグ・オブ・レジェンド』が世界的人気を誇るオンラインゲームだということは誰もが知っている。毎月のプレイヤー数は2022年から2023年にかけて平均7,500万人から1億1,500万人まで大幅に増加しており、その影響力は高まる一方だ。
このような人気と規模を誇るがゆえに、『LoL』には最近始めたばかりの人には少し難解な、プレイ中のチャットだけでは説明しきれない独特の単語や言い回しが存在する。サモナーズリフトに挑むためには、基本用語や言い回し、スラングなどを理解しておく必要があるのだ。
新旧両方のプレイヤーが基本と応用を理解できるような、公式用語集が用意されても悪くないように思えるのだが、残念ながら2024年1月現在、そのような用語集は存在しない。そこで今回は、『LoL』プレイヤーなら知っておくべきインターナショナルな単語や言い回しの中から基本的なものをいくつか選んで用意した。
01
ラグ
日本では「ラグい」で知られるラグとは、入力(ボタンやクリックなど)からチャンピオンの行動までに生じる大きな遅延を意味する。『LoL』でラグが起きると、自分のチャンピオンが他のチャンピオンよりも1〜2歩遅いように感じられてしまう。
ゲーム全体がスローダウンして、楽しさを台無しにしてしまうラグの主な原因はインターネット接続環境の悪さであることから、ビッグトーナメントはローカルネットワーク(LAN)で開催されることが多い。
02
ADC
ADC(Attack Damage Carry / アタックダメージキャリーの略)は、通常マークスマンのチャンピオンを指す。サポートと一緒にボトムレーンへ向かい、後方から攻撃するロングレンジのキャリーだ。尚、魔法ダメージが物理ダメージと同等もしくはそれ以上だがマークスマンに振り分けられているチャンピオンも含まれている(カイ=サ、コグ=マウ、ヴァルスなど)。
また、ADCはボトムレーナーと同じ意味で使われ、メイジがオフロールにフレックスピックされるときもある。この場合、ボトムレーナーは魔法ダメージのキャリーを意味するAPC(Ability Power Carry / アビリティパワーキャリーの略)と呼ばれるときがある。
03
タワーダイブ
タワーダイブは、タワーに守られている敵プレイヤーに対し、被ダメージを無視して複数のプレイヤーで攻撃を仕掛けて一気にキルすることを意味する。ただし、タワーダイブを仕掛けるのは、敵プレイヤーのHPがかなり低く、かつ自分たちのチームの連携が上手く取れているときか自分たちが上手く成長できていてタワーの攻撃に耐えられるときに限られる。
04
レーンフリーズ
レーンフリーズとは、レーナーがミニオンウェーブで敵のミニオンウェーブのプッシュを止めることを意味する。敵ミニオンの方が自分のミニオンより多い状況を作りつつ、ラストヒットだけを狙っていくことで、敵がCS(後述)を取れなくしたり、的をガンクされやすい状況に追い込んだりする。
05
AoE
AoE(Area of Effect / 範囲効果・範囲攻撃)は、特定の範囲に効果を与える攻撃やアビリティを意味する。AoEスキルは複数のターゲットを攻撃できるため、戦局を一変させられる強力な攻撃として認識されていることが少なくない。AoEを連続ヒットさせれば、いわゆる “Wombo Combo / ウォンボコンボ” を生み出せる。
06
ARAM
ARAMはゲームモードのひとつで、「All Random, All Mid」の略。レーンは1本のみ、チャンピオンがランダムで選ばれる、レベルアップスピードが速い、全員がレベル3からスタートする、チームファイトがすぐに起きるなどの特徴がある。
通常のゲームモード(サモナーズリフト)よりも気楽に楽しめるモードで、両チームが全滅を狙い合うため対戦時間は短い。また、ミニオンキルや複数のレーン戦は重要ではないためそこまで頭を使う必要もない。強いチャンピオンが偶然片方のチームに集まった場合は、15分ほどで勝敗が決まる。
07
ブラインドピック
一般的に、ブラインドピックとは対戦ゲームで「相手のキャラクターを確認する前に自分のキャラクターをピックすること」を意味する。自分のチャンピオンがOPでない限り、相手に自分のチャンピオンのカウンターをピックされた場合は最悪の状況に置かれる可能性がある。
『LoL』ではこれまで長年に渡ってブラインドピックが採用されていたが、様々な問題があることから新システム “クイックプレイ” が採用された。
08
フラッシュD vs F
『LoL』ではサモナースペル “フラッシュ” をキーボードのDとFのどちらに割り当てるべきかについて長年議論が続いている。この話題の大半はミーム化しているが、フラッシュをDとFのどちらに割り当てる方が良いのかという議論が今でもたまに起きている。
興味深いのは、韓国人トッププレイヤーたちはFに割り当てており、LCS(北米)のトッププレイヤーたちはDに割り当てていることだ。史上最高の『LoL』プレイヤーでワールドチャンピオンに4回輝いているT1のLee “Faker” Sang-hyeokも韓国シーンデフォルトのFを選択している。
ちなみに、Fakerはこの議論について意見を求められた際にDを割り当てているプレイヤーたちを「ミントチョコが好きな人たち」と喩えている。
09
B
『LoL』ではキーボードのBはリコールに割り当てられており、プレイヤーは8秒間その場でスペルを詠唱すればベースに戻ることができる。リコールはスキルの左下に表示されているボタンかBから行える。リコールはダメージや移動で中断されてしまうので、詠唱し直す必要がある。
10
クリープ / CS
クリープとは中立ミニオンと中立モンスターを指し、CS(クリープスコア)はそれらのラストヒットを取れた数を指す。この数値はレーナーとジャングラーたちのお互いのプレイを直接比較できるため非常に重要だ。通常、高いCSはレーン戦を勝利したことを意味する。1CSには約20ゴールドの価値があり、つまりは15CSが1キルに相当する。
11
1-3-1 / 1-4
スプリットプッシュ(複数レーンでのプッシュ)を意味する。1-3-1は3人がミッドレーンをプッシュし、1人がトップレーン、もう1人がボトムレーンをプッシュする戦術を指す。これは2人のソロレーナーがサモナースペルのテレポートを備えている場合に非常に上手く機能する。
1-4も基本的には同じだが、4人がミッドレーンをプッシュして、1人がソロレーンをプッシュする。1人側に相手を引き寄せることで、残り4人がタワーやインヒビターのような重要な建造物でのトレードキルを狙う。
12
EU > NA
これはヨーロッパチームが最初のWorldsを制して以来、『LoL』シーンで続いているパワーバランスだ。『LoL』では長きに渡ってヨーロッパが北米を上回ってきた。最近もヨーロッパが2018年と2019年のWorldsでファイナル、2020年のWorldsでセミファイナルに進出した一方、北米は大半でグループリーグ敗退を喫している。
13
ELO
ELO(イロ)レーティングはプレイヤーのスキルと強さを測るもので、チェスを含む様々なゲームで使用されている。ELOレーティングが高いプレイヤーほどプロプレイヤーになれる確率が高いと言われている。ELOと並んで使われる単語にMMR(マッチメーキングランク)があるが、この2つは完全に異なるにものなので混同しないように注意する必要がある。
14
ペンタキル
ペンタキルはプレイヤー1人が敵チーム全員をリスポーン前に一気にキルすることを指す。対戦で見られることは滅多にないため、非常に優れた功績として評価される。ペンタキルはプレイヤーの自信と自慢の源になるため、トリプルキル、クワッドキルまで積み上げたあと、最後のひとりを味方がキルしてしまうのは『LoL』最大の裏切り行為のひとつに数えられている。
15
フェイスチェック
フェイスチェックは視界のないブッシュや《戦場の霧》の中に突入することを指す。言うまでもなくリスキーだが、ワードを設置して視界を得ることができれば、チームに重要な情報を大量に提供できる。しかし、フェイスチェックは大失敗に終わるときが少なくないので、飛び込む前にリスクを計算しておくことが重要になる。
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