Gaming
eスポーツ
『アーケイン』ファンのための『リーグ・オブ・レジェンド』ガイド
Netflixアニメ『アーケイン』を視聴して実際のゲームに興味を持った人のために、『LoL』の初心者用ガイドを用意した！
『アーケイン』は史上最高のアニメ化作品のひとつだ。Netflixで視聴できるこのシリーズは高い人気を誇り、先日シーズン2が公開された。
ジンクスとヴァイの悲劇に世界中が魅了されているが、この作品は、ベースとなっているRiot Gamesのビデオゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』（以下『LoL』）の魅力的なキャラクターたちと広大な世界のほんの一部に触れているに過ぎない。
そこで、『アーケイン』を視聴して『LoL』をプレイすることに興味を持った人たちのために、あらためて初心者用ガイドを用意してみた！
01
『LoL』とは？
『LoL』とは対戦型のPCオンラインゲームで、5人のプレイヤーで構成されるチーム同士がそれぞれが選択したキャラクターたちを操作する。対戦相手のベース（拠点）を破壊したチームが勝者となる。
『LoL』のジャンルは、いわゆるマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ（MOBA）だ。別の言い方をすれば、規定のバトルフィールドで対戦する対戦型ストラテジーで、プレイヤーたちとは別にコンピューターが操作するユニット（『LoL』では “ミニオン” と呼ばれる）も敵陣へと進軍していく。
MOBAの中では比較的簡単な『LoL』
© Riot Games
相手チームのプレイヤーあるいはミニオンを倒しながら、自分たちのキャラクターを成長させていき、ミニオンを率いて相手チームのベースを目指していく。最終目的はベースに配置されている構造物の破壊だ。
このような説明では単調で退屈に思えるかもしれないが、実際の『LoL』はその真逆だ。他の多くのMOBAと比較すると難易度は低めに設定されている『LoL』は機転やスキルが問われるアクション満載のタイトルで、プレイヤーは常に相手の裏をかくことが求められる。
対戦相手がとやかく言ってくるかもしれないが、基本的にこのゲームに運要素はほぼ存在しない。『LoL』はすべてを自分たちで得なければならないゲームで、この特長が非常に大きな達成感をプレイヤーたちに提供してくれる。
関連ストーリー
02
『LoL』をプレイすべき理由
『LoL』は最も高い人気を誇るビデオゲームのひとつで、2022年にはプレイヤー数が1億8,000万人を超えた（うち3,200万人が毎日プレイ）。他のジャンルと比較すると難易度は高く、苛立ちを覚えるときもあるが、リリースから15年以上が経った今も高い人気を維持しているのには理由があるのだ。
100を超えるチャンピオンが待っている
© Riot Games
まず、基本プレイ無料なので、勝利するために何かを購入する必要は一切ない。ダウンロードするだけですぐにフェアなバトルが楽しめる。プレイヤーが唯一購入する可能性があるのはチャンピオン（キャラクター）用のスキン（コスチューム）だが、これらはビジュアルを変化させるだけなので、ゲームプレイには一切影響がない。
『LoL』ではチャンピオンたちの中からお気に入りを選ぶのが難しくなる可能性がある。何しろ、このゲームには大量のチャンピオンが収録されているからだ。『アーケイン』ファンなら『LoL』に登場するチャンピオンたちの一部をすでに知っているはずだが、ゲーム本編にはさらに多くのチャンピオンが収録されている。
イエティの背に乗って雪玉を投げる少年、本に乗って味方との絆を深める魔法ネコ、小さくてキュートだがプレイヤー全員が “悪魔の権化” と評価しているクリーチャーなど、現在の『LoL』には全168体のチャンピオンが収録されている。
そのため、すべてのチャンピオンを学ぶのは難しいと思えるかもしれない。しかし、『アーケイン』ファンなら、最初は『アーケイン』に登場するキャラクターたちだけに絞り込んでマスターしていけばOKだ。
『アーケイン』の登場キャラクターたちの真の力をゲーム本編で確認するのは非常に面白く、彼らを自分で操作するのは最高の体験になるはずだ。また、一部のキャラクターの『アーケイン』と『LoL』本編での描かれ方の違いを知る楽しさもある。
突き詰めれば、『LoL』をプレイすべき理由は “とんでもなく楽しいから” だ。確かにこのタイトルは高難度で多くを学ぶ必要がある。しかし、それはこのタイトルのほんの一部に過ぎない。『LoL』では、すべてを自分の力で得なければならない。つまり、このゲームで優秀な成績を収めているなら、それは自分が賢くてスキルを備えているからに他ならない。
それゆえに、このゲームの大小を問わないすべての勝利からは非常に大きな達成感が得られる。そして、その「達成感を味わいたい」という気持ちが、プレイヤーたちをこのゲームに留め続けているのだ。
03
『LoL』のプレイ方法
『LoL』は学ぶべきことが多いため、学習プロセスを非常に厄介に感じるかもしれないが、全員がそう感じているので心配はいらない。こちらの記事を読めば、役に立つアドバイスが数多く見つかるだろう。
『LoL』は超複雑ではないが、ある程度学ぶ必要がある
© Riot Games
注意したいのは、チュートリアルを飛ばさないようにすることだ。真面目な話、チュートリアルを飛ばしてしまえば、行き詰まってしまうだろう。時間をかけてすべてのチュートリアルをチェックすれば、『LoL』の仕組みとチャンピオンの違いについてより深く理解できるようになるはずだ。
そのあとはAI戦をプレイしよう。AI戦は文字通り、AIが操作する敵と対戦するだけなので余計なプレッシャーがない。色々と試したり、無茶をしたりしてみよう。できるだけ多くのチャンピオンをプレイして、どれが自分に合っているのか、そして自分のプレイの限界を見極めていこう。
関連ストーリー
始めたばかりの初心者は学ぶべきことが特に多いが、それゆえに充実した時間が過ごせるはずだ。「自分には無理だ」などと制限を設けず、貪欲にプレイしてみよう。
『LoL』の学習プロセスでは、ビデオゲーム最大級の満足感が得られる。友人たちと一緒に学んでいるときは特にそうだろう。友人たちと集まって、一緒に学ぶのは非常に楽しい。最高の学習方法と言えるだろう。
友人たちを説得するまでは難しいかもしれないが、一度トライしてもらえば、すぐにその面白さに気付いてもらえるはずだ。
上達の唯一の方法は、プレイ回数を増やすことだ。友人たちと一緒に楽しい時間を過ごせているなら、自動的にプレイ回数が増えていくので一石二鳥になる。
関連ストーリー
04
『LoL』における『アーケイン』キャラクター
『アーケイン』の主要キャラクターの大半は『LoL』でチャンピオンとしてプレイできるようになっており、それぞれが『アーケイン』版とマッチする素晴らしいアビリティとユニークなプレイスタイルを備えている。
まず、【ヴァイ】は機動力に優れたファイター / アサシンで、指定した敵に移動して、彼らの邪魔をできるため、ジャングラーとして非常に優秀だ。
次に、【ジンクス】は厄介なチャンピオンだ。彼女はボットレーンを得意とする遠距離に優れたレンジドADCで、キル後に機動力と攻撃スピードに一時的なブーストを得るため、エンドゲームでは大きな脅威となる。
『アーケイン』の視聴と『LoL』のプレイは大きく異なる
© Riot Games
もうひとりのADCが【ケイトリン】で、『LoL』最高の基礎AA射程を備えており、安全な距離から敵を削るまたはキルすることができる。
【エコー】はアクション重視のアサシンだ。このミッドレーナーはアルティメット《クロノブレイク》で時間を巻き戻して過去の自分を一時的に呼び出せる。この時間を巻き戻せる能力によって、敵の中に突っ込んだあと安全に脱出するというハイリスクなプレイを実行できる。
その友人【ハイマーディンガー】もミッドレーナーだが、【エコー】とは異なり、後方に下がり、アップグレード可能なタレットでダメージを与えていくプレイスタイルが特徴だ。
もうひとりのミッドレーナーが【ビクター】だが、『LoL』の彼は『アーケイン』のシーズン1とは大きく異なるルックスをしている。機械化された身体と武器が特徴の【ビクター】は、パワフルなレーザーをはじめとする様々なアビリティで大ダメージを与えることができる。
【ビクター】の仲間【ジェイス】は、ミッドレーンあるいはトップレーンでプレイ可能だ。長距離・近距離を切り替えられる彼は柔軟度が高い。巨大なハンマーで殴る、またはエナジーボールを放つキャノンで遠距離から攻撃することができる。
ゾウンのマッドサイエンティスト【シンジド】は通り道に毒をまき散らすアビリティを備えており、『LoL』で最も厄介なトップレーナーだ。『LoL』の大事なルールのひとつ、“【シンジド】を追いかけるな” を守らなければ、痛い目に遭うことを覚えておこう。
もうひとりのトップレーナーは『LoL』の最新チャンピオン【アンベッサ】だ。アビリティを使用するたびにダッシュできる彼女は、難しそうなイメージとは異なり非常に楽しいチャンピオンだ。この性能もあって高機動チャンピオンのひとりに数えられている【アンベッサ】は、スキルフルなレーン戦を得意としている。
そして、『アーケイン』シーズン2には【ワーウィック】が登場する。血を探し求めるこの人狼は、傷ついている敵を追いかけ回すことができる。最もシンプルなジャングラーのひとりなので、『LoL』で最も難しいロールとして知られるジャングラーを学習するのに最適なチャンピオンと言えるだろう。
関連ストーリー
05
『LoL』の評価
気付いている人もいるかもしれないが、『LoL』は「チャットで誹謗中傷してくる人が多いタイトル」と評価されるときが少なくない。確かにそうなのだが、このような誹謗中傷や嫌がらせはすべてのオンラインマルチプレイヤータイトルで見られるものだ。そして、ほとんどのタイトルにこのようなネガティブな行為への対策が必ず用意されている。
『LoL』はゾウンより荒んだ環境と表現する人もいるが、実際は異なる
© Riot Games
まず、『LoL』では、自分のグループ外からはボイスチャットでアプローチできないようになっている。また、設定で対戦相手の文字チャットもオフに設定できるので、平和な環境でプレイしたいならオフにしておくことを推奨する。
そして最後は善が悪に勝つ。『LoL』をプレイしてみれば、コミュニティが優しく手を差し伸べてくれることに驚くはずだ。多くのプレイヤーが、このゲームを始めた直後は苦労の連続になることを知っているので、喜んで助けてくれるだろう。
関連ストーリー
しかし、ピンやチャットで嫌がらせに遭っているチームメイトがいるなら、メニューを呼び出して、そのプレイヤーの名前を見つけ出してミュートしてしまおう。
繰り返しになるが、『LoL』の最高の学習方法は友人とのプレイだ。可能なら5人集めてチームを組むべきだが、友人ひとりと一緒にプレイするだけでもゲーミングエクスペリエンスが大幅に向上する。考える力が2倍になれば、理解するスピードが高くなり、『LoL』全体をより楽しめるようになるだろう。
しかし、ソロでプレイしていても、新しい友人を作れるので心配はいらない。自分が優秀なチームメイトになることで、自分から環境に変化を加えていこう。苛ついているチームメイトを見かけたら、優しさでカバーしてあげよう。
06
イベント
もうひとつのエキサイティングな『LoL』コミュニティへの参加方法が、イベントの観戦だ。
『LoL』は高い人気に支えられた豊かな歴史を備えており、世界最大のeスポーツタイトルのひとつに数えられている。トーナメントは非常に面白く、固唾を呑んで見守る大観衆の前で、世界最強クラスのプレイヤーたちがハイレベルでドラマティックな戦いを繰り広げている。
『LoL』のイベントは大きな盛り上がりを見せている
© Riot Games
『LoL』をある程度理解できたあとは、イベント観戦が知識をさらに深めるのに役立ってくれるはずだ。贔屓のチームを見つけて、実況チームから提供される最新の話題やニュースに耳を傾けてみよう。
こちらに初心者用ガイドを用意してあるので、これを読めばどこでどのような情報が集められるのかが理解できるだろう。また、ゲームの基本も学ぶことができる。
毎年秋になるとWorld Championships（通称：Worlds）が開催され、世界を代表するチームたちがeスポーツシーン最大の栄誉のひとつに数えられる優勝トロフィー “サモナーズカップ” を賭けて実力を競い合っている。
強豪とされている地域は北米、ヨーロッパ、韓国、中国だが、ブラジル、ベトナム、トルコなどのより小さな地域から参加するワイルドカードチームにも注目すべきだろう。
Worldsは見逃し厳禁・スペクタクル満載のイベントで、手の込んだオープニングセレモニーや、Imagine DragonsやLinkin Parkなどのトップバンドと組んだテーマソングが毎年話題になっている。
07
その他のRiot Games作品
最後に、『LoL』が自分の求めているゲームではない、あるいはルーンテラ（『LoL』の世界）をさらに深掘りしたい人のために、Riot Gamesは様々な他のタイトルもリリースしている。
PCでプレイするのが苦手なら、ゲームアプリ版の『リーグ・オブ・レジェンド：ワイルドリフト』がおすすめだ。
また、2025年には待望の格闘ゲーム『2XKO』がリリースされる。これは『鉄拳タッグトーナメント』に似た2v2の対戦格闘ゲームで、基本プレイ無料で提供される予定だ。
Riot Gamesは様々なジャンルで様々なタイトルをリリースしている
© Riot Games
スキルがそこまで求められないストラテジーゲームを静かにプレイしたいなら、『チームファイト タクティクス』がおすすめだ。『LoL』のチャンピオンたちでチームを編成し、オートバトルで勝利を狙っていく。PCまたはモバイルでプレイできる。
PCあるいはモバイルでプレイできるもうひとつのタイトルが、デジタルトレーディングカードゲーム『レジェンド・オブ・ルーンテラ』だ。同ジャンルの他のタイトルとは異なり、『レジェンド・オブ・ルーンテラ』は追加料金を払わなくてもフェアにプレイできる。また、カードやデッキの種類も豊富だ。
さらに、《それぞれの旅路》と呼ばれるシングルプレイヤー用モードには、『LoL』の世界を詳しく学びたいプレイヤーのために様々なストーリーやセリフが収録されている。
シングルプレイヤー用モードでストーリーが楽しめればOKという人のためにもいくつかの選択肢が存在する。ひとつは、小規模だが魅力的なストーリーが楽しめる『ヌヌの唄』で、もうひとつがRPGの『ルインドキング』だ。こちらは豊富なコンテンツとともに壮大なアドベンチャーが用意されている。
そして最後に、PCでFPSを楽しみたいなら、『VALORANT』が良いだろう。こちらに『LoL』のチャンピオンは登場しないが、『アーケイン』を含むクロスオーバーイベントが展開されている。
▶︎RedBull.comでは世界から発信される記事を毎週更新中！ トップページからチェック！
